僕の生きる道

Have a good die.

最終話 「愛と死」 (03/03/18)
<僕は今も生きている>
余命1年と宣告されてから1年が経った。秀雄はまだ教師を続けていた。

今の実力を出せば大丈夫。今まで勉強と合唱を両立させてきたのだからと生徒に告げる秀雄くん。神々しい雰囲気さえ醸し出しています。
教室から出てふらつく秀雄くん。
顔が本当に死んでる人みたいに見える。
先生の予想は外れましたね、もって1年と言われて1年以上が経った、と話す秀雄くん。先生は入院を勧めたいと言うます。
でも秀雄くんは入院しないで普通の生活を続けたい。みどりさんも同じです。
新しい指揮棒を買いました。コンクールまでまだ1ヶ月以上あるので心配です。
変わらず生きているけど、変わったことがひとつだけありました。
「それは彼女が僕を秀雄さんと呼ぶようになったことだ。」秀雄くんも『みどりさん』と呼ぶようになっていました。
タクトを振ってみる姿は、申し訳ないけどやっぱり似合ってないなぁ・・・。

Na.「僕は今も生きている。」


<そのときが近づく・・・>
秀雄のクラスはただひとり吉田を除いて全員大学に合格した。
来るべきの時のために荷物の整理をする秀雄。

合格の報せがぞくぞくと来る秀雄のクラス。タクトを振る秀雄がはっぱかけてる感じ。でもとてもしんどそうで見てられないのです。
残すのは本番に弱いジュニア吉田くん。
荷物の整理をする秀雄くん。余命が判っているということはこんなこともしっかりできてしまう、という矛盾を感じます。いつも整理しておかなくちゃと思うなぁ。
小学校の文集を始めて見るみどりさんだけど、それも実家行きの箱にしまってしまいます。
すっかり本棚も空にしているのが悲しいです。
「僕が死んだとき知らせて欲しい人を書いておきました。ここに銀行や生命保険関係のものもすべてしまってありますから。」
「はい。」
うーん、淡々とした作業で、何のためにやってるのかを忘れそう。
ベッドで話すふたり。
「どうしてヒョロリンって呼ばれてたんですか?」
「運動が苦手だって言いましたよね。走り方が変でひょろひょろ走ってたみたい。」
みどりさんが話している間に秀雄くんは眠ってしまってました。疲れてるんだ・・・。

結局ジュニア吉田くんは不合格。来年の合格を目指してください、という秀雄くん。僕には見届けられないけど・・・と思うと悲しいけど。
吉田くんは本番になったらすごく緊張して力を出せにないっていうけど、「そんなことはありません。」と元気づける秀雄くん。
「あさっては合唱コンクールの本番です。緊張せずに練習どおりの力を出せるよう挑戦してみましょう。」
力を振り絞ってしゃべってる秀雄くん。立ち上がるのもしんどいんだ、きっと。
友達もみんなにも、笑顔で「落ち込んでられない」って言う吉田くん。強くなったね。


<死なないで!>
合唱コンクール予選当日。部屋に帰ってきたら蛍光灯を替えると言って出かけた秀雄だが、歌い終わったとき倒れてそのまま入院になる。
コンクール予選は無事通過した。

予選当日。タクトを持ったか聞かれて、ちょっと焦り気味の秀雄くん。
緊張してますね。ってみどりさんに言われます。
出かけようとしたらキッチンの蛍光灯が切れてしまいました。
「新しいの買ってあります。帰ってきたら替えるから。」と新しい蛍光灯を押入れから取り出す秀雄くん。
「はい。」
うぅぅーーー帰れないんだぁ・・・・と感じさせます。あぁ・・・・

「決勝に残れるのは5校だけ。しっかり歌いましょう。」と元気づけて本番を迎えます。♪この道ぃーはー、いつか来た道ぃー・・・・
指揮をする姿が、逆光ライトの中ので溶けていきそう・・・。生徒の声が子供の頃の自分の声とかぶって。
そして歌い終わったときに倒れる・・・・。

病院に担ぎ込まれて、シャツを切り開いて見えたアバラの見えるやせ衰えた姿が痛々しい。
アバラと言えば「おとうと」で見せた拓哉くんのアバラはメイクだったことを思い出します。メイクなしの剛のアバラがどんなにすごいか。
呼吸停止、心停止、なんてリアルなのかしら。心臓マッサージをする金田先生。


<ありがとうございました>
金田先生の必死の蘇生でなんとか命を取り止めた秀雄。
お見舞いに来てくれた先生たちにお礼を言い、決勝に行けない自分の代わりに吉田にタクトを振るようにとタクトを久保に託す。

もうものを食べられないし輸血を続けないといけないと言う金田先生。
「退院できることはもうないんですね。」みどりさん、がんばれぇ。
「ご家族は心の準備が必要かと思います。」

ふたりの部屋にお父さんと戻ったみどりさん。
「もうこの部屋には戻ってこれないんだね・・・。」朝替えようとした蛍光灯がチカチカしてる。2本の歯ブラシ。
「替えてくれるって言ったのに。帰ってきたら取り替えるって言ったのに・・・。」秀雄くんが出してくれていた新しい蛍光灯を抱きしめるみどりさん、切なすぎ・・・。

目が覚めた秀雄くんに「決勝に残りましたよ。」と声をかけるみどりさん。

職員室で沈む先生たち。泣いてしまう赤井先生。「悲しくないの!もって1年って言われたのに2ヶ月も長く生きられたんだから!」麗子先生だって泣きたいのに。
「ここまできたら何とか卒業式まで生きてもらいたいよ。」と教頭先生。

金田先生に「いつ退院できますか?」って聞く秀雄くん。
「残念だけど無理かな。」

お母さんがいたときに先生たちが来て何回もお辞儀しあうのでも胸がきゅーんってします。
「今まで僕のワガママをい聞いてもらってありがとうございました。正直教師をこんなに続けていられるとは思いませんでした。
でも今は退院の目途がたたなくなりました。仕事に戻るのはもう無理かもしれません。本当にありがとうございました。」
何も言えないみんな。
「決勝はちゃんと見てくるから。」
「久保先生にお願いしたいことがあります。」とタクトを渡す秀雄くん。
それは吉田くんに託された。吉田くんへの秀雄くんからの最後のプレゼント。
「自分のために、中村先生のためにしっかり歌えよ。」
ぎこちなくタクトを振る練習する吉田くん。


<最後まで生きたい>
会いたくなったらどうしようと云言うみどりに、プロポーズした場所に会いに行くという秀雄。
合唱コンクールの日、外出を願い出るが医者の立場から金田先生は許可するわけにはいかなかった。

ベッドの秀雄の手を握ってた手を、みどりさんがちょっと離そうとすると、サッと握り返した秀雄くん。うわー、切ない・・・・。
「みどりさん、僕のこと忘れないでくださいね。でも、僕に縛られないでくださいね。」
「・・・・・・はい。わかってますから。私はちゃんと生きていきます。・・・・でも、どうしても秀雄さんに会いたくなったときに、私はどうすればいいのでしょう。」
「会いにきますよ。」
「え?」
「もしどうしても会いたくなったら、そうだな、僕がプロポーズした場所を覚えてますか?」
「もちろんです。あの大きな木のあるところですよね。」
「そこに来てください。必ず会いに行きますから。」・・・・うるうるうる。
夜の待合所にひとり座ってるみどりさん。金田先生が隣に座ります。
「先生、死ぬことって終わることじゃないですよね。」
「そうだよ。」
すごく静か。
そのころ暗闇の中に横たわる秀雄くんの目が力強く見開かれていました。

合唱コンクールは2004年3月7日(日)に予選があって16日(祝)に決勝。3月16日(祝)って何?!新しく祝日が出来るのね、2004年に。なるほど(笑)!

先生がいないと無理だと言うジュニア吉田くんはイラついてます。
そろそろ決勝の時間です。
話したいことがあるので金田先生を呼んできてって言ったときに先生が入ってくるのは以心伝心?
上半身をおこして「お願いがあります。」と言う秀雄くん。
「今から外出を許可してください。」
「それは医者としてできない。」
「どうしてもだめですか?死ぬかもしれないからですか?」
「もちろんそれもあります。」
「このままベッドにおとなしくしていれば少しでも長く生きられるかもしれません。でもそれは僕にとって生きたとはいえません。僕は最後まで生きたいです。生きたい。生きたい・・・。」
「許可できない。・・・」
射るような視線の秀雄くんにひるんではいけない立場の先生。秀雄くんの必死さが痛い。


<この道が僕の生きた道>
病院を抜け出して決勝の会場に行く秀雄。
緊張していた生徒たちは秀雄を見ると落ち着くことができてしっかり歌えた。

お母さんに別れを告げる秀雄くん。「ありがとう、ありがとう、母さん。」・・・お母さんは息子を見てられなくて下を向いて足をさすっています。
そして秀雄は出て行きます。先生に「申し訳ありません。」と頭を下げるお母さん。

そして秀雄くんがゆっくりと歩くこの道はいつか来た道・・・。久利生くんがいつか来た道。
ちゃんとスーツに着替えて1歩1歩そろそろ歩く秀雄くん。
追いかけてその身体を支えるみどりさん。

生徒たちは舞台に上がるが緊張しまくり。吉田くんはもうガチガチでお辞儀もちゃんとできないで固まってしまって手が震えてます。どうした?と聞くみんな。

そこに、入ってきた秀雄くん。瀬名の決勝で南が入ってきたときのことを思いださせてくれました。
秀雄くんが頷いて見せると吉田くんは安心して手を上げます。
そして笑顔で歌ってるみんな。見つめる秀雄くんの神さまのような表情。

 
<いざ、さらば>
結果は3位だった。まだ会場に座っている秀雄の前で仰げば尊しを歌う生徒たち。
それを聞きながら、みどりに手を握られて静かに息を引き取る秀雄。その顔は安らかであった。

先生はまだ客席にいると聞いて、みんなに提案する吉田くん。
誰もいない客席の真ん中にすわってる秀雄とみどり。
「何考えてるんですか?」
「ふと感じたんです。僕は余命1年と知ったとき、それまでの28年の人生を後悔しました。だから残りの人生を悔いのないように生きようと思いました。そして生きました。」
「はい。」
「後悔したはずの28年間が今ではとてもいとおしく感じます。ダメな人生だったんですけど。とてもいとおしいです。」
涙いっぱいのみどりさん「はい。」
卒業式のお別れ会の料理を考えましょうと言うみどり。
「そうですね。考えときます。」
じゃあそろそろ病院にって言うと、舞台に生徒たちが現れます。そして「仰げば尊し、我が師の恩・・・。」
びっくりする秀雄くんの手をそっと握るみどりさん。
「今こそ〜別れめ〜いざ〜さらば〜・・・・」袖で見てる先生たちも涙涙・・・。
仰げば尊しがこんなにいい歌だったんなんて・・・。
段々視界がぼやけてくる秀雄くん。いろんなことが蘇ってきます。勉強も合唱を頑張った生徒たちとのこと。
それからみどりさんとの思い出のキス、結婚式、写真、温泉、プロポーズ、大きな木。いろんなみどりさんの笑顔。初めてのデートで食べた砂肝。デートとはいえないかもしれないけど、楽しく笑って二人で食べた砂肝。
「砂肝・・・」ってつぶやく秀雄くん。
「え?砂肝かぁ。それもいいですね。二人で行きましたね。」とみどりさんが話ししながら、ふと横を見ると目を閉じている秀雄くん。
すぐ悟ったみどりさん。
秀雄くんの頭がみどりさんの方に少し倒れてきて、その頭にみどりさんは自分の頭をそっとつけて、二人の頭が寄り添っています。
うっすら微笑みを浮かべて・・・。
そして長い長い無音・・・歌う生徒たち。


<世界に一つだけの僕の人生>
5年後、新人の生物教師として吉田がやってきた。生徒たちに読まなかった本の話をする。
みどりはそのことを報告に大きな木のところに言って秀雄に報告する。そのみどりを優しくみつめる秀雄。

秀雄が使ってた机に座る吉田先生。「教師とはねぇ。」ってみんなに言われてます。私も思う。あの吉田が生物教師とはねぇ。
初めての授業で話すのは「読まなかった本」の話。それをそっと見つめるみどりさんはすごく綺麗です。
甘いお父さんは昔のままです。
大きな木の下に来たみどりさん。
「秀雄さん、今日から吉田くんが陽輪学園の教師になりました。生徒たちに秀雄さんの話をしてましたよ。秀雄さん、私はとても元気です。」
ここはもうボロボロです。
そこに約束どおり現れた秀雄くん。みどりさんを優しい笑顔で見つめています。

Na.「僕は生きた。君がいてくれたかけがえのない人生を。世界に一つだけの僕の人生を。」
そしてシングルンバージョン・・・予想通りのシングルバージョンでした。

エンディングのタイトルバックの最後が秀雄くんが一人でベッドに寝てる場面で、なんで結婚式のキスじゃないんだろうと思ったけど、これもまたありかなと思えたりしました。
照明だけでこれほどの情感が出せるんだなーと感心したドラマでした。
よかったなぁー剛!矢田ちゃんも良かったわー!単なるお嬢さまじゃなくてとても素敵な人でした。
まったく、剛はすごいわ。「すごい人ですよ、草g剛さん。(by木村拓哉)」ですな。

第10話 「最後の誕生日」 (03/03/11)
<最後までやりたい>
退院した秀雄は、生徒たちに勉強と合唱を両立させることを提案した。

身体が悪くなってくるので仕事続けるべきじゃないのかもしれないけど最後までやりたいと先生たちに言う秀雄くん。
先生たちは「わかってるから。」と言ってくれる。最初っからうるうる・・・・・・。
生徒たちが動揺してるし、合唱も続けられないのでは、と言う教頭先生。だけど秀雄くんとみどりさんには考えがありました。

シーンとした教室に入る秀雄くん。重ーい空気。
「おはようございます・・・。」と消えそうな声の生徒たち。
病院に来てくれた生徒たちの歌がちゃんと聞えました、と言う秀雄くん。
「僕の命が残り少ないのは事実です。それは変えることのできない運命なんです。でも僕には今、迷いや恐れはありません。残りの人生をしっかりと生きるだけです。」あまりにもきっぱり言われちゃったらどう反応していいかわからない感じの生徒たち。
コンクールに出るという目標だって諦めてないし。「勉強に差し支えなければ合唱を続けられます。」
つまり今度の模試で第一希望の学校が合格圏内なら合唱を続けられることになったのです。でも全員なんて無理・・・。

杉田さんが追いかけてきて秀雄くんに聞きます。
「ホントに怖くないの?死ぬこと。」
「はい、怖くありません。」すごく優しい顔。歩き方も軽やかな秀雄くん。

Na.「僕は今死ぬことを恐れてはいない」
みどりさんとのツーショット写真は秀雄くんのピントが甘い気するんだけど・・・。

<とにかくやってみよう>
勉強と合唱を両立させようと前向きになる生徒たち。

朝食中、旅行の相談をするふたり。「みどり先生と一緒ならどこでもいいです。」でも星のたくさん見えるところがいいと言う秀雄くん。
「ごちそうさま。」って台所にお皿を自分で運ぶけど、結構残ってるのはあまり食べられなくなったのかしら。
合唱のことを父兄に既に同意させてから理事長に報告する教頭先生。すごい積極的になってるわ。
理事長に「私の顔色を伺わずに決めたのは初めて。」と言われます。
どうせ無理だからと思って、と言う教頭先生。
「本当に無理だと思ってる?合唱を続けさせたいって顔してるからさ。」って理事長。
うぅぅ〜教頭先生ったら・・・(泣)!

生徒たちは、死んじゃうのわかってて結婚したし、合唱コンクールもやろうとしてる秀雄くんのことを思いやってみようと話し合います。読まなかった本の話も思い出して。
でもジュニア吉田くんだけはまさか?って言います。
生物の授業だというのに内職しない生徒たち。授業を聞こうと顔あげる生徒たちにびっくりの秀雄くん。
「僕が言うのもなんですけど、生物は受験に関係ないんじゃないんですか?」
「先生が言ったんじゃん。やれることをやってみようって。受験勉強も、合唱も、それから生物の授業も。」
「はい。やってみましょう。」にっこり秀雄くん。
それでもジュニア吉田くんは頑な。関係ないって感じで数学の教科書を開いてます。
そんな吉田くんにも「とにかく頑張ってください。」と言う秀雄くん。

先生たちが秀雄くんちにやって来て食事会。麗子先生と久保先生がお似合いになってて、みんなでムヒヒヒって感じで見てます。
みどりさんに背中をさすってもらう秀雄くん。
「ちょっと食べすぎただけだと思います。みんなにつられちゃって。楽しくて。」

数学の時間にいろいろ質問する田中くんにキレるジュニア吉田くん。久保先生が田中くんに話します。「うまくいかないこともある。中村先生が合唱やろうと思ったきっかけはお前なんだよ
勉強勉強で辛そうに見えたから。」

<数え切れないキスを>
秀雄が逝ったあとのみどりが心配な理事長は金田先生に尋ねるが、大丈夫という意見をもらう。
模試は全員A判定で合唱は続けられることになった。

餃子をふたりで作っておままごとみたい。ワザと雑に作ってるのかしら?秀雄くん。

金田先生に会いに行くお父さん。別れが来たときの娘が心配なのです。
「愛情が深いほど、そして楽しい時を送った人ほど、残された人生を楽しく送ってますよ。お嬢さんを信じてあげて大丈夫じゃないんですか。」力強いことば。
狭いベッドで秀雄くん物語を話すみどりさん。
「最初のキスは最悪でした。でも二度目のキスは最高でした。」
「すいません。あまり覚えてません(笑)。」あの時は舞い上がって何がなんだかわからなかったのです。
「これからも二人は数え切れないほどのキスをするでしょう。」
眠い・・と目を閉じたみどりさんの額に秀雄くんがやさしくチュー。きゃわいーい!かわいいベッドシーンじゃなくて「ベッドのシーン」でした。

生徒たちは一生懸命勉強して、試験当日、受験しない杉田さんが激励にきてるのも可愛いです。

模試の結果が来て、緊張する秀雄くん。
「僕すごく嬉しかったんですよ。生徒たちがすごく頑張ってくれて。」
麗子先生が言います。「結果はどうであれ、頑張ったって事実は絶対彼らの財産になるんだからね。」ドキドキ・・・

教室で「今から結果を配ります。それで結果ですが、合唱を続けられることになりました。全員A判定です!」声が上ずる秀雄くん。
教室中大騒ぎ。
ガッツポーズしたのにそれでも合唱にこないジュニア吉田くんは、素直じゃないね、と女の子にホッペにチュウされてびっくり。
秀才同士の美男美女のすごいカップルの出来上がりか(笑)?

PTAが心配するけど、教頭は中村先生に教師をやめて欲しいとは言えないと言います。あのこうるさいPTAにまでちゃんと意見する教頭先生になってます。
そして合唱の練習をPTA会長に見てもらい、息子が明るく楽しそうに歌ってるのを見てすごすご帰るPTA会長さんでした。
合唱にジュニア吉田くんもやってきた。みんなが嬉しそうに迎えるのがあったかい。
秀雄くんも嬉しそうだけど、指揮しながら倒れるかと思ったです。スローになってみんなの声が遠くなってきて。

<最後のハッピーバースデー>
季節が過ぎて合唱コンクールの予選がやってきた。無事に予選通過してホッとした冬。
秀雄の誕生日、みんながハッピーバースデーを歌ってくれた。

梅雨がすぎ七夕には短冊にたくさんのお願いを書きます。『少しでも長く一緒にいれますように』
夏になりスイカを一緒に食べて、秋になり、身体の調子は良好で、そしてまた冬。
コンクールの予選が近づいて指導に熱が入る秀雄くん。焦って珍しく声を荒げてます。あれれ?大丈夫かな?

そして予選当日。緊張しまくってる生徒たちの顔。みんなを笑顔で見つめて緊張をほぐそうとする秀雄くん。
そのまま始めていいのかな?と思ったけど無事に歌えたようでした。
予選の結果が来て。封筒の封を開ける秀雄くんに回りに集まった先生たちもドキドキ。
生徒に報告します。「予選を通過することができました。これでコンクールに出場できます。」
大喜びのみんな。でも模試ではずーっとA判定を取らないといけないというのに、大変だぁ。

秀雄くんがいつもの螺旋階段をあがったら誰もいないので、降りて探して、もう一度戻ったらみんないました。練習しようとすると、みどりさんが弾きはじめた曲はハッピーバースデー!
「ありがとうございます。僕は今日で29歳になったんですね。29歳です・・・。」
うぅぅ・・・・勘弁してよぉ・・・・。

<もっともっと生きたい>
新婚旅行に温泉にやってきた二人。幸せだから、死にたくないと泣く秀雄。

すごい旅館にいる二人。部屋風呂で露天風呂。白いお湯に二人で入ってます。
やっと旅行にこれたのです。「誕生日だし。新婚旅行だし。星も見えるし。」最高の気分です。
「キスでもします?」
「そうですね。」
秀雄くんがみどりさんに近づいて行って顔を寄せたら笑っちゃうふたりでした。
みどり先生の寝顔を見つめる秀雄くん、なんて美しいのでしょう・・・。
でも夜中にみどりさんが目覚めると秀雄くんがいないのです。ひとりでソファーに座ってる秀雄くんを見つけて丹前を着せ掛けようとしたら・・・。
秀雄くんは泣いているのでした。
そんな秀雄くんを抱きしめるみどり。
「うぅっうぅっ・・・・死にたくない。・・・・死にたくないよ・・・・。」
みどりさんの大きな目が涙で濡れて行くのです。
Na.「僕は生きたい。もっともっと生きたい。僕は今世界で一番しあわせなのだから。」
泣き声がそのまま花のイントロに・・・。


第9話 「1枚の写真」 (03/03/04)
<報告>
先生たちに結婚したことを報告する秀雄とみどり。結婚式では写真を撮らなかった。
秀雄の病気のことが先生たちに告げられる。生徒たちにも結婚の報告をし、合唱に参加する生徒が増える。
秀雄は遺影に使う写真を撮ろうとしたがうまく笑えずやめてしまう。

写真を撮らなかった理由を聞かれて、「今の瞬間のできごとが過去になってしまうということを結婚式のときに思いたくなかったんだと思います。写真ってあとに残すものですから。」と言う秀雄くん。
複雑・・・。
教頭先生に自分の身体のことを先生たちに告げてもらうとき、すごく穏やかな顔をしてる秀雄くん。
生徒に結婚を報告すると、生徒は笑って『冗談だろ?』って感じでポカーンってしてるのがおかしい。
いち早く杉田さんが「おめでとうございます。」って言ってくれてみんなに拍手が広がります。
『中村、いいじゃん。』って言い合う生徒たち。合唱の参加人数も増えます。よかったね、秀雄くん。
螺旋階段を楽しそうにあがる秀雄とみどりさんがいい感じ。

金田先生がちょっと検査の結果が思わしくないらしく、それを話すときのライトが暗くてなんか案じさせる。
「結婚生活のほうは?」
「いひひ。」
「そうきたか(笑)。」
でも普通とは違います。将来に向けて考えることはなくて、死にむけて考える新婚さんなのです。
写真屋さんに遺影に使う写真を撮りに行くけどうまく笑えず固い表情になる秀雄くん。今日はやめました。
Na.「僕は素敵な顔で写りたい。人生最後の写真だから。」


<穏やかな日々>
お父さんが家に来てくれた。一緒に暮らさないかというお父さんの提案を断る秀雄。それはみどりの将来を考えてのこと。
合唱に参加する生徒ももだんだん増えて、日々の生活も穏やかに過ぎていった。
それでも写真では笑えない。

トイレに入ってトイレットペーパーがなかったときに渡してくれたのが秀雄くんだったって話をする先生たち。何で中村先生なんだよ、って泣いてしまう。
「今のうち泣いておきなさい。」って麗子先生。
お父さんが来たときの夕飯は手巻き寿司。寿司おけはまたみどりさんが買ってきたのだろうな。
うちで一緒に暮らさないかという理事長の提案に答える秀雄くん。「みどり先生はきっといつか再婚する日がくると思います。だからたとえ短い間でも僕はあのうちに住まないほうがいいんじゃないかって。」
「そうか。」
「でも結婚を認めてくださりありがとうございました。お父さん。」
「こちらこそ。みどりをよろしくお願いします。秀雄くん。」
笑顔の秀雄くん。

並んで洗濯物をたたんだり、お料理したり、ケーキを食べたり、かわいい夫婦です。
合唱で指導してるわ、剛(笑)!
写真屋さんに行ったけど、今日もうまく笑えない。とぼとぼ歩く細い後姿が儚いです。


<足跡をつけよう>
秀雄は合唱コンクールに参加することを提案する。合唱は楽しいけど親や周りの反対があってとまどう生徒たち。
秀雄はこれからの1年の足跡をつけたくてつけ始めたビデオ日記をやめることにする。今はしっかりと足跡をつけていることが実感できるから。

合唱を楽しんでくれてる生徒たちに、どうせやるなら目標を持ってみてはどうか、と合唱コンクールに参加することを提案する秀雄くん。でもそれはいつあるんだろうか。
秀才吉田くんが反発します。
秀雄が話す言葉が重いです。「高校生活は大学受験のためだけにあるんじゃない。将来のために今を犠牲にして一生を過ごしたら自分の足跡は残らない。将来を考えて生きることは大切だけどその時その時をしっかり生きて高校生である今しっかりと足跡をつけて欲しい。」
でも親に反対されてるので参加する生徒が減ります。
父兄にわかってもらえるといいんですけど。って言う秀雄くんだけど、それは無理だろうなあ。
ビデオ日記をやめると言う秀雄くん。
もう必要なくなったのです。「僕は今ちゃんと足跡をつけて歩いてるって言えますから。」
みどり「はい大丈夫です。わたしも保証します。」

でもみどりさんが気になるのは今まで撮ったビデオテープ。
「誰かに見せるものじゃないし、残しておかない方がいいと思います。」
「そうですか・・・。」
みどりさん、どうする?本人が残したくないならそれでいい?でも寂しい表情です。
私はやっぱり残しておきたいよな。なんでもかんでも!ビデオはもちろん、写真も、雑誌の切り抜きも、ポスターも・・・。老後の楽しみにするんだから・・・って何のこっちゃ。


<生徒たちが知った>
合唱のことで学校に文句を言いにくる母親たち、生徒たちも動揺する。
どうするか教頭と話しているときに突然倒れる秀雄。病院に運ばれる秀雄を目撃した生徒が職員室での先生たちの話を聞き、秀雄の病気のことがクラス中に広がる。

写真を残さないことを麗子先生に相談するみどりさん。複雑ね、秀雄くんの気持ちはわかるけど、でも・・。
「受験より大切なことはないです!」と取り付く島のないおばさんたち。
秀雄くんはとっても寂しい顔。
おばちゃんは合唱の子供に、合唱部は解散ですって言いに来て、中村先生がやめるって言ってるとウソ。動揺する生徒たち。
その頃教頭先生につめよっていた秀雄くんとみどり先生。
「教師として最後にどうしても伝えたいことがあるんです。」
それ言われえるとなー教頭先生もつらいよな・・・。気持ちはわかったけど父兄を裏切れないって苦しい表情の教頭先生。
そのとき、次第に視野がぼやけてくる秀雄くん。胃をおさえつつ倒れ、叫ぶみどりさん、駆け寄ってくる先生たち。スローモーションで危機感増大。
動揺して騒ぐ岡田先生の頬をひっぱたく麗子先生がすてき。職員室の会話を生徒が聞く。ドアも開けたままあんなに騒いでたら聞くなというほうが無理。
騒ぐんじゃないぞと言われたけど、一気に広まります。
「もうすぐ死んじゃうらしいよ。中村、もうすぐ死んじゃうんだって。」


<病院>
入院した秀雄を気遣うみんな。生徒たちが病院の前に来て練習中の「野ばら」を合唱してくれ、みどりは窓から生徒たちに深く頭を下げる。
目覚めた秀雄は天使が歌ってるかと思ったと穏やかな表情だった。
みどりはやっぱり一緒に写った写真が欲しいと秀雄に言う。

今回は3〜4日の入院ですむが、「食事がとれなくなると再入院が必要です。」って言う金田先生。食事がとれなくなるってことが出てくるんだろうな、今結構食べるシーンが多いのはそのためか。
父と娘の「がんばって。私は大丈夫。」と言い合う姿にうるうる・・・。
生徒たちが回想したりして、こりゃ反則じゃー!ボロボロじゃんかぁー!!
杉田さんが立ち上がる。
病院の前で生徒たちが合唱している!信じられんけど、文句いえないわ。今まで1回も練習してない女の子も歌えてるとか、塾へ行くと言った秀才くんが見てるとか、まあそんなことは置いといて。
ずっと眠ってる秀雄くん。今日の収録は楽だったね、たまには寝させてあげたいわ。もう4〜5キロ?減ったとかいってるし。
生徒たちが帰ったあとめざめる秀雄くん。
薄目をあけてやさしい声です。「歌が聞えた。とっても綺麗でした。・・・天使たちが歌ってるのかと思いました。」
秀雄をみつめているみどりさんの目に涙がたまっていくのです。
「写真が欲しいです。やっぱり私、中村先生と一緒に写った写真が欲しいです。中村先生が倒れてもしかしてこのままならどうしようと一瞬ですけど思いました。そしたらどうしても一緒に写った写真が欲しいって思いました。1枚だけでいいんです。」
にっこりする秀雄くん。そして一緒に写真を撮ります。
Na.「歌い続ける決心をした僕たちは生きる希望に満ちている。その一方で僕たちはゆるやかに心の準備を始めている。やがて訪れる永遠の別れの日に向かって。」
二人の写真を撮るシャッターの音、そしてその秀雄くんの顔の周りを囲むようにうっすらと黒い枠が現れる・・・。
おぉーキツイ・・・。

第8話 「二人だけの結婚式」 (03/02/25)
<結婚します>
みどりの父は秀雄の病気をことを知ると、結婚に反対する。

金田先生に報告する秀雄くん。
「母は、ごめんね、ごめんねって何度も僕に謝ってました。たぶん代わってやれなくてごめんねってことだと思うんですけど。」切ないなー。
でも話す秀雄の顔はすごく穏やか。
「先生、僕、結婚してもいいですよね。」に「ダメ。」って言う先生がおかしい。
秀雄が家に来る日の前日、みどりは父に秀雄の病気のことを話します。
「どうして死ぬとわかってる男と結婚するんだ!?」
「死ぬとわかってる男は彼だけじゃない!世の中の男全員よ。」
すでにボロボロ状態・・・。

<幸せになります>
秀雄はみどりの父に会うが結婚には賛成できないと言われる。
でもいつか解ってくれると信じて、秀雄とみどりは一緒に暮らし始める。

ネクタイがうまく結べなくて何度もやり直す秀雄くん。
同僚の結婚式に着て行ったたぶん一番いいスーツでみどりの家に行くのね。
理事長を見つめる秀雄くんの表情から真剣さが伝わってきます。
「不公平だとは思っていません。病気になって僕の人生は大きく変わりました。」
失うばかりじゃなく得たものもある、と言います。
「僕が得た一番大きなものはみどり先生です。みどり先生と一緒に生きていきたいと思ったことです。」
秀雄の横顔を見つめるみどりさん。見つめすぎぐらい見つめてます。
でもお父さんは納得できません。「申し訳ないけど、結婚に賛成することはできないんだ。」
「勝手なことだと思います。でも必ず幸せになります。お願いします。」・・・・
ビデオ日記に録画する秀雄くん。「理事長は本当につらそうだった。でも僕たちは信じている。必ずわかってもらえると。必ず幸せになると。」
ビデオの中の映像なのでザラザラした画が余計に切なさを増します。

「1日も早く一緒に暮らしたいの。中村先生にとって夜一人で眠るのはすごく怖いことだと思うから。」みどりは父に言って家を出ます。
秀雄くんはじーっとソファーに座ってたらみどりさんが来ました。ドアをあけて微笑み合うふたりがいい感じ。
「来ました。」っていうのがよかった。「来ちゃった。」じゃなくて。
カーテンつけたり、観葉植物を置いたりするのが素敵でした。
二人とも白の服で、真っ白な気持ちで新たなスタートってことかな。
Na.「僕たちは一緒に暮らしはじめる幸せになるために。」

朝ご飯は秀雄くんもお盆を持っておかずを運んでたのでよいよい。奥さんひとりに料理やらせちゃダメだからね、今時の若い人は。
結婚式は秀雄くんが子どもの頃歌ってた教会で挙げようと提案するみどりさん。
「それすごく嬉しいです。」
「でしょ!」
まずは結婚を決めたから次にやることを決めないと!と言うみどりさん。
「何がいいかな・・・。」

<結婚発表>
新学期。イラついている生徒に放課後歌を歌うことを提案する秀雄。
みどりの父に賛成してもらえないままだったが、秀雄とみどりは先生たちに結婚のことを発表した。

職員室でふたりがつきあってることを言うときの岡田先生の反応がおかしい。たぶん赤井先生も知らなかったのに。
イラついている生徒。自分も小学校のときに仲間はずれになったことがあって、辛いところから抜け出したのは歌のおかげだったと話す秀雄くん。
みどりさんが一緒に住みだしてもモノが増えた感のない殺風景な部屋だけど、もう1個の寝室のほうがいっぱいになってるんだと思うことにします(笑)。
いつまでも敬語使っててほしいな、この二人には。
生徒たちに放課後歌を歌おうと提案する秀雄くん。でも参加者は予想通り杉田さんだけ。指揮する秀雄くん、どう見てもぎこちなーい(笑)。
ここのドームの映像はすごーく綺麗。っていうかどこの画も照明を効果的に使ってて綺麗!
みどりさんに先に帰ってもらってもう一度お父さんのところに行く秀雄くん。
「理事長にはおめでとうって言ってもらいたいんです。」
みどりの気持ちはわかるけど、みどりの将来を考えればこうはならないんじゃないの?ってのが正直な父親の気持ちなんだな。
「理事長のおっしゃることはよくわかりますが僕も結婚を望んでいます。」
母の形見の指輪をみどりに渡せない、というお父さん。
何も進展せず。

先生たちに結婚することを発表するふたり。
いたたまれなくなった麗子さんはそっと出て行く。「結婚だなんて!あまりにも素敵で、でもやっぱり悲しいし。もう、嬉しくて、悲しくて。」久保先生の胸で泣く麗子先生。うーーもらい泣きするわー。

<悩む父>
教頭に秀雄の病気のことを話し、悩む理事長。みどりは父を訪ねるがまだ意思は堅かった。

イラついて盗撮する生徒も本当は歌いたかった感じ。この子は今日中に仲間になるとみた。
理事長は教頭に全部話して、できる限り教師を続けられるよう配慮してやってほしい、と言うけど、結婚に賛成できない父親としての苦しい胸のうちを告白します。
かわいそうなお父さん。
金田先生と秀雄くんの会話がいいわー。
「彼女のお父さんに賛成してもらいたいんです。どうしたらわかってもらえますかね?」
「さぁ。僕は反対されたことないから。」
「全くぅ。ひとごとだと思って(笑)。」
「中村くん、遅くなったけど、結婚おめでとう。」
「先生。ありがとうございます。先生には心から感謝しています。」

教頭先生の配慮で父に会いにいくみどりさん。何のために生まれてきたんだろうという答えがみつからなかったけど、と話します。
「今、中村先生と一緒に生きていくために生きてるの。結婚して、彼を支えて、彼を見送るために生きてるの。」『見送るため』っていうのがグッときます。
それでも頑ななお父さんは、何か作ろうか?って声にも何も答えずカップヌードルにお湯を入れるのです。

放課後の歌にはやっぱり田中がやってきた。この螺旋階段の画がまた印象的。
「これで合唱ができますね。」
♪世界にひとつだけの花でも歌えば、もっと来るかもしれないのに(笑)。

<結婚式>
ふたりだけで結婚式をあげる秀雄とみどり。そこにみどりの父が母の指輪を持って来てくれた。

結婚式を明日に控えてお母さんに電話するところがまた泣ける。お母さんがすぐ秀雄に会いに来ないってのがまた泣けるなぁ。
「みどりさん本当にありがとう。」頭を下げるお母さんに涙が出ます。
留守電に伝言を入れるふたりの声を聞いてるみどりのお父さん。写真に問いかけます。「母さん、オレは間違ったことをしてるのか?」

独身最後のデート中、植物園で会った老夫婦に写真を撮ってくれと頼まれる二人。結婚50年の記念日と聞き、自分達は明日結婚すると言うと。
「あなたたちも50年目指してね。」と言われます。ちょっと間があってふたり揃って「はい。」って言うことばが重いわ。
自然に手をつなぐのが素敵。
「みどり先生と約束したいことがあります。」
「約束?」

教会。お母さんからいただいたネックレスをして純白のドレスのみどりさん。秀雄くんもきれい。ホントに綺麗なおふたりさん。
牧師さんの『死がふたりを別つまで』っていう言葉がしみるなー。
そして、お父さんがみどりに渡すための指輪を持って現れた。優しい顔で黙ってすわったお父さん。
Na.「僕たちは約束した。僕たちは愛し合うことを約束した。僕たちは50年分愛し合うことを約束した。」
綺麗な画だー。指輪交換。そして誓いのキス。

エンディングの曲の間中、ずっと結婚式の映像で、これもいいなと思いました。
タイトルバックに全然凝ってないってことはこういうこともできるんだなー。

第7話「間違われた婚約者」 (03/02/18)
<別ればなし>
秀雄は真実をみどりに打ち明けた。みどりは自分で病院に行き金田先生に話を聞き、一緒にいようと決心するが、秀雄はそれを拒否する。

翌日お休みのみどりさん。秀雄くんは「僕みどり先生に話しましたから。」と麗子先生に淡々と言います。
金田先生に「彼の痛みは彼しかわからない。彼の話し相手になってあげてください。彼が辛いときに辛いって言える相手になってあげてください。」といわれて秀雄くんの部屋の前で帰りを待ってるみどりさん。
明るくしようとしてるみどりにちゃんと話さなければならないと思う秀雄くん。
「座ってください。聞いてもらいたいことがあります。」
もっと早く話すべきだった。最初は信じられなかったけど今は運命を受け入れています。みどり先生と過ごした時間はかけがいのないものになりました。ありがとうございました・・・。
何にもない部屋で、しーんとしてて、淡々としてて、悲しい・・・。
私はずっとそばにいたいというみどりさん。でも秀雄くんは頑なです。
「みどり先生に無理をさせているんじゃないかと思うと僕が辛くなるんです。僕が苦しくなるんです。」
なんと言っても覆りそうにない秀雄くんの決心。
Na.「僕は願う。みどり先生が幸せになってくれることを。」

<それでいいの?>
久保はみどりにフラれて秀雄に対抗心を持ち、みかねた麗子が秀雄の病気のことを久保に話す。
みどりは、秀雄に断られても何かできるはずと思っている。久保は秀雄に、もし自分がそうだったら彼女と別れると言う。

クラスの秀才くんは成績が落ちてきたらしい。なんか伏線かな。
みどりに完璧にフラれちゃって、秀雄につっかかる久保先生。「優越感にひたってるんじゃないの?俺のことバカにしてたりして。」なんて言っちゃいます。
麗子先生は「あんたらしくない。」と注意。久保先生のこと一番わかってるのは麗子先生なのね。
金田先生はみどりが来たことを秀雄くんに言ってないようです。
「自分の辛さを誰かに話すつもりはありません。」と言う秀雄くんだけど、そんなの悲しすぎる。
麗子先生は久保先生に話します。「お願い。ふたりをそっとておいて。」

みどりとお父さんの会話がまた泣けるのです。
「お母さんがこんなに早く死んじゃうとは思わなかったから。さよならくらい言いたかったな。」
「死ぬとわかってたらもっといろいろしてあげたかったんだけど。」
「何をしてあげたかった?」すごく真剣な表情になるみどりさん。
「特別なことっていうより当たり前のことかなぁ。たとえば作ってくれたご飯がおいしかったらおいしいって笑顔で言ってあげたりするとかさ。」
鼻の奥がツーンとくるわ。

みどりが焼鳥屋に行きませんかと誘っても、「やめときましょう。」ときっぱりの秀雄くん。寂しいみどりさん。
久保先生は秀雄と話します。
「俺にできることがあったら何でも言ってくれよ。」はちょっと偽善者っぽい。
今までどおり普通にしてください、と笑顔で言う秀雄くん。
秀雄くんは聞いてみます。「久保先生だったらどうします?つきあってる彼女がいる場合。」
「俺なら彼女と別れる。」
「久保先生と同じです。実際もう別れましたから。」穏やかに言う秀雄くん。久保先生に安心させようとしてんの?
みどりは麗子に話す。ずっとそばにいたいって言ったのにふられちゃった。
「私のことフルなんて何様のつもりなんですかねぇ。」
「そうよ。とっちめてやんなきゃ。」
みどりの潤んだ瞳がかわいそう。

<帰省>
田舎に帰った秀雄は思い出の教会に立ち寄ると、そこにみどりがいた。みどりは今日は今日のために秀雄と一緒にいたいと言う。
もうやめて欲しいという秀雄だったが、母に会ってしまいそのままみどりは秀雄の家に泊まることになる。

帰ることを母に電話する秀雄くん。そんな何気ないことも丁寧に描写してる。
久しぶりに帰ってくる息子に何を食べさそうといろいろ聞いてるんだろうな。「何でもいいよ。特別なことしなくていいから。」
帰った秀雄くんは思い出の吾郎ちゃんのソムリエの教会へ。
歩く秀雄くんの長目の髪がオールバックになって顔も耳も全部出ると、ますます彫刻のような顔が際立って病的な美しさを感じます。
教会には予想どおりみどり先生が。そう、小さい頃テノール歌手になりたくて教会で歌ってたという話をしたはずだから、ちゃんとここがわかるのよね。話に矛盾はないわ!
「どうしてここにいるんですか?」
「つい。」
「つい?!ついって何ですか?」
「私田舎って好きなんですよね。」
目が点状態の秀雄くん。
屈託のない笑顔で「気持ちいい!わー!」って楽しんでるけどぎこちなさは隠せない。
努めて無邪気にふるまうみどりに、困惑気味の秀雄。内心おだやかでないはず。
写真を撮ってもらいます。これがこのあと出てくるんだろうな。
みどりは「楽しかったぁー。じゃあ私帰ります。」と言う。みどりとしてはこれが精一杯。もしかして、秀雄が心変わりしてくれないかなと願いながら1日過ごしたのね。
「あのー、みどり先生を振り回した僕が、こんなこと言うのもなんですけど、僕の気持ちをゆさぶるようなことはやめてください。できるだけ心穏やかに過ごしたいんです。」
「中村先生前に言ってたじゃないすか。将来のことを考えすぎて今を見失っちゃいけないって。今の私にとって今日という日は1年後10年後のためにあるんじゃありません。今日は今日だけのためにすごしたいんです。中村先生と一種に。」
「・・・・それは無理です。本当にこれで終わりにしてください。」
そこに母さん登場。
「そういうことならどうして言ってくれないの。今夜すき焼きでいいですか?」って勘違いしたおかあさん、そりゃそうだろう。当然だ。
「掃除だってしてないし、玄関に花だって飾ってないし、布団だってあんたの分しか干してないし。」・・・この言葉に泣ける私。すっごい判るわー。
お母さん、有名人でなくてよかった。すごくいいわー。
お母さんはここで一人ぼっちで住んでるのね。秀雄って一人っ子だったっけ?
勘違いした母さんにはとりあえずこのままで振舞うことにしたふたり。
合コン途中で抜けた久保先生は麗子先生を呼び出します。秀雄くんの病気を知ったときにみどり先生が自分のものになると思ったことで自己嫌悪に陥っていたのです。
人生なめて生きてきた久保先生が弱いところを見せた瞬間、麗子先生はわかってる。
「あんた今までで一番カッコ良くみえる。そんなあんたが。」

剛の入浴シーン。あー華奢だぁー。お湯の中で溶けてしまいそうな身体だわ・・・。
お母さんは正直に、こういう場合はみどりさんはどっちで寝るの?と聞きます。
「じゃあお母さんと中村先生がいっしょに寝るっていうのはどうですか。そうしましょう。」
その言葉に驚いたけど、いい子だと思ったのね、お母さん。お父さんからのプレゼントの真珠のネックレスをみどりにあげようとするお母さん。
「こんな大切なものはいただけません。」
「大切なものだから受け取ってもらいたいと思ったんだけど。」いいわぁー。

眠れない秀雄くん。お母さんも起きてきて肩をもんであげます。
「話したいことがあるんだ。あのさ・・・・。」
「結婚のこと?」
「父さんと結婚してよかった?」結局言えなかった。
父さんは疲れる人だった。何もしないし、細かいし。でも本当は気の小さい人だった、と言うお母さん。
「母さんに甘えてたんだよ。」
「秀雄も父さんみたいになるのかね。」
「僕はならないよ。迷惑なんてかけたりしないから。」
「迷惑?」
「だから甘えたりワガママを言うことだよ。」それに死んでしまうから・・・。
隣の部屋で聞いてるみどりさん。結局何も話せずに帰る秀雄くん。
おみやげをもらって歩き出したとき。お母さんが呼び止めます。
「みどりさん!秀雄のことよろしくおねがいします。」頭を下げるお母さん。
うわーーここで涙が。
「はい。」と言うみどり。本当に「はい。」って気持ちなんだよね。
それを見てる秀雄も辛いよ・・・。見送るお母さん、このときは幸せな気持ちなのに。

歩くふたり。みどりがそっと秀雄の手を握る。「少しだけですから。少しだけこのままでいてください。」
秀雄ってどうしてここでこのまま静かにいられるの?どうしてそんなに我慢するの?
どうしようもなくなって、爆発するよ。このまま穏やかにはいられないよ。

<ひとりじゃいられない>
金田先生のアドバイス、久保先生の励まし、そして母の手紙、みどりの気持ち。そして何よりも自分の正直な気持ちに気づく秀雄。「結婚してください。」

金田先生はムッフッフッフと笑います。
「秋本さんが婚約者と思われて結局言えなかったんでしょ。」
「こんなところで普通の医者は笑いませんよ。」だから特別いい先生なのよね。
母に勘違いされて参った、と言う秀雄くんに先生は「いっそのこと結婚しちゃえば?」
「こんな言葉知ってる?ある人がこう言ってるんだ。たとえ明日世界が滅亡しようとも今日私はリンゴの木を植える。」・・・それはご自分の言葉じゃないですか?

秀雄の家の前で秀雄の帰りを待っていた久保先生。「訂正したいことがあるんだ。やっぱりオレなら別れない。絶対別れたくない。」イイ奴だ!
みんなが秀雄の心をかき乱す・・・。

みどりへのお土産の中にはお母さんからのネックレスが入っていた。
秀雄が電車代としてもらった封筒に入っていた母の手紙。『秀雄へ。誰かに甘えられたり頼られたりすることで幸せになれることもあるんだからね。母』
あんな父さんでも母さんは幸せだったんだ。
みどりさんはネックレスを見つめる。
秀雄はベッドでひとり考える。

そして、みどりさんに話します。
「母に会いに行った帰り道のこと覚えてますか?みどり先生は僕の手を握ってくれました。正直言ってあのとき心がすごくやすらぎました。
僕は自分の運命を受け入れたと言いましたけどやっぱり怖いです。急にたまらなく怖くなったりします。」声がつまってくるの。
「これから先、もっと辛くなったりもっと苦しくなったりするかもしれません。
みどり先生、ずっと僕のそばにいてくれませんか?僕と結婚してください。」
「はい。」
秀雄を抱きしめるみどり、秀雄はそっとその背中に手をそえる・・・。

<母さん、ごめんね>
「みどり先生と結婚します。でも・・・・。」母に電話で真実を告げる秀雄。その手をしっかり握っているみどり。

部屋でネックレスをつけてあげる。
「母さんに報告しなくちゃ。」
そして電話をかける。
「さっきプロポーズして、OKもらったんだ。」
「プロポーズならとっくにしてると思ってた。」
「母さんごめんね。」
「どうして謝るの?」
口をつぐむ。秀雄の手を握るみどり。だいじょぶ、私がいるわ。
「あのさ、父さんに会ったら伝えとくよ。父さんは母さんに甘えてばかりで、わがままだったけど、母さんはすごく幸せだったって。・・・・・僕、母さんより先に、父さんに会うことになりそうだから。」
「秀雄・・・?」
「母さん。実は僕。・・・・・・」
・・・・・・・・
音声はなく、話す表情だけ。お母さんの丸い背中が震える。ストーブのやかんがシュンシュン言っている。
この家でお母さんがひとりぼっちになってしまう。子どもに先に逝かれてしまうなんて・・・。
手をしっかり握り合う。
Na.「僕たちは誓った。ふたりで幸せになることを。たとえ明日世界が滅亡しようとも、今日僕たちは幸せに生きることを。」

あと10ヶ月の命。ひょっとして、赤ちゃんの顔を見て逝ってしまうの・・・?


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