第1回「何だよ、この女!」(1996.4.15)

1996年 春

[出会い]
走る白無垢。朝9時半。太股あらわに走る走る・・・。

瀬名の寝てる腕の産毛(と言ってもいいよね)が、光に浮いてきれい。玄関のベルの音。スリッパはいて、寝ぼけた顔で玄関へ。ドアを開けたらそこには・・・「夢?」という顔ですぐ閉める。また、ベル。「はい、はい。」

Tシャツと黒地に白の細いストライプのパジャマズボン・・この瀬名の着るTシャツが阪神大震災のチャリティーのTシャツだったっけ?百番目のTシャツ?ちょっとブームになってた。

「朝倉は?どこ?」と部屋を探し回る。「荷物まとめて出ていきましたけど。」10時から結婚式という見ず知らずの女。「朝倉さんとはお互い干渉しない主義だったから・・・。何か手がかりがあるかも。」って部屋を捜すと手紙が。「ショック大きそうだから最初だけ目通して。・・やっぱりいいわ。・・あ、やっぱり目通して」やっぱり、・・・。(いい加減にしろよ。もうしらん。)と部屋へ入りかける。やっぱり読んでやることに。「南、すまない。・・・・・君は100万年でも一人でやっていける・・・。」 

「私は亀じゃない・・・」「え?」「100万年・・・」という南を見る彼のアップの美しい顔。

少し落ち着いた南、たぼこをもらって吸うけど一口で瀬名があわててもってきた灰皿で消す。ソファーに座ってもう一本、たばこを差し出す瀬名くんを見て「若い・・・。いくつ?」指を4本たてて「4です。」「ふうん。」起きたばっかりの瀬名くん、とりあえず歯をみがかせてもらいます。「あのぅ、南ですけど。」「って、あんたしかいないでしょ。はいはい、トイレだったらすぐ変わりますから。」いいこと考えたって南、瀬名くんに朝倉の代わりをやってもらおうと「年の離れたカップルとか最近多いでしょ。あたしと結婚してください。」冗談じゃない瀬名くん、「あなた、パニクッてるからですよ。関係者とか来るし。花婿戻ってるかもしれないでしょ。」「あ、そうよね。」瀬名くん、彼女が忘れそうになった「アタマ」をソファーから指でつまんでもってきて、タクシー代を貸します。「人それぞれだね。あたしには、花婿に逃げられた人生最悪の日。せ・な・さん?にとっては、コンクール?でこれから未来が開く日?必ず返すから。ありがと。」竜巻のように去っていった彼女を窓から見る瀬名くん。「・・・・・。」


[再会]1週間後くらい

『ここしかないのよ。お金もないし。しょうがないじゃない。』 「それで?」(事情は聞いてやったけど、ちょっと勝手すぎない?え?運送屋?ちょっと、ちょっと。)「とりあえず、ですからね。」「大丈夫安心して。年下には1ミリも興味ないから。」「こっちだって、年上には1ミクロンも興味ないです。でも、人によりますけど。 風吹じゅんのような大人の女なら良いけど・・・あ、僕なんか、地雷踏みました?」「ぜーんぜん。」(わかってないわねえ、子供なんだから。)な南。

あたしは、興味あるう!!100万キロもあるぅ!!

[音楽教室]次の日?
「この、くそガキ!」先生も疲れるなぁの瀬名。友人倉田との会話。大学院落ちてる瀬名くん、「いる場所ないよ」って寂しい顔で下向くのね。

[瀬名マン]
引っ越し後片づけの手伝いの桃子。桃子は瀬名くんを「ゲット!」しようかなって。桃子が手を離したおかげで折れたチェストの足を直すため、セメダイン買いに二人でコンビニへ。

[萬金]
ラーメン。アンアンのモデルとサントリーホールでリサイタルする大学院在籍のピアニスト。よくある見栄張り話。

[瀬名マン]
チェストの引き出しのスーパーボールを見つけて「なにこれ?!」って突然素っ頓狂な声で嬉しそうな瀬名くん。かあいいぃぃ!

翌朝
朝刊からパラッと落ちたチラシに1980円の割烹着を着たアンアンのモデルを発見。「こんなところにアンアンがいる・・・。」


むなしいかな、音楽教室、ろくな仕事のない南。うまく行かない者同士、それぞれの部屋で悩みはつきない夜はふけるのです。

[大学]翌日
佐々木教授レオさま登場。聞く人との間に壁を作っている瀬名くん。「誰かのためにピアノを弾いたことがないんです。」帰り際、聞こえてきたピアノの音。(涼子ちゃんのピアノだ・・・。)ちょっと覗いてみたけど声もかけられずに帰るのです。

[瀬名マン]
帰った瀬名を引き出物の大量のワインが待ってました。1965年のワイン、南の生まれた年。涼子ちゃんとの出会いは「どうぞ」ってピアノを譲ってくれた時。「わかんないから、ちょっとやってみな。」ってピアノの前に引っ張っていかれてその場面を再現する超かわいい男!すごい自然な演技、二人のかけ合い。「しゃべりすぎなんですよ。今日は花柄にしようかなあ、とかやっぱりやめとことか・・・。」ってまた地雷を踏んでしまいます。南、朝倉とのこと静かに話します。誕生日の4月15日午前零時にいつも電話をくれていた彼。スーパーボールを3階から落とすと戻ってくるっていう瀬名くん。「うっそお!」って大喜びの南。3回目、ボールは転々と転がって・・・・。瀬名くん「大事なものじゃん」って言うのだけど。

[街で]
涼子ちゃんに会う。涼子ちゃんは瀬名先輩を憎からず思っている、というより先輩のピアノが好きって感じ?

[瀬名マン]
コンビニに寄って部屋に帰ると、電話を取った、という南に怒り爆発。初めて涼子ちゃんからあった電話だったし、コンクール落ちた連絡だったし。「気にしなくていいよ。サントリーホールのこと、嘘ついてたって。」「自分だっていちきゅっぱの割烹着」って地雷を踏んで、「男に逃げられた30女となんで一緒にいなきゃいけないんだ」ってそれは核ミサイルの発射ボタン。出てく南の履歴書を発見したら、今日が「誕生日じゃん。」そおか、朝倉さんからの電話待ってたんだって悟った瀬名くん。窓から「ねえ、もどれば?」(南・・・何言ってんのよ、いまさら。・・・・え?ハッピバースデー?・・・あ、いい曲。・・・ま、もどろうか。行く当てないし。)瀬名くんは人前で弾かないけど、クリスマスと誕生日は特別に弾くのです。そこへ、電話のベルが・・・。「早く!」

いいヤツだけどちょっと気弱な瀬名くん、仕切りやキャラ健在の南、出会いは最悪、そしてだんだん好きになっていくという北川マジック!会話のテンポがすっごくいい。このふたり最高の組み合わせ。それにしてもかっこよさを全く意識させない木村さん、特にタイトルバックのふたりの背中合わせのシーン、かっこ悪くてだっさい感じがよく出てるなぁ。足が○○かい!なんてことは言いませんです。いえ!決して、言いませんとも(笑)!

 

第2回「彼女の涙」(4.22)

[瀬名マン]
真二くんの電話を切る南、でも彼はドアの外に。性格のよく似た兄弟のパワーに圧倒される瀬名くん(何なんだよ、この人たち・・・)。真二くんたちは一晩中瀬名マンにいたのです。

[大学]4月16日
倉田にけしかけられて涼子ちゃんを誘う瀬名くん。小さな声で「今日、ひま?」

[デート]
倉田にもらったチケットは昨日のだった。そんなまぬけな話あるかぁ?まいいや。涼子ちゃんと遊園地に。コーヒーカップにちょっと気持ち悪げの瀬名くん。「これって、デートじゃないの?」

パラシューター(?)の落ちる瞬間の「あっ」って言う感じがかわいくて!!

[萬金]
新人のマネージャーをやるように言われてぶちいきれてた上に、パチンコ屋で朝倉らしき人を見かけ荒れている酔っぱらいの南と桃子がいる萬金へ、瀬名くんと涼子ちゃんが飛んで火に入ってしまいます。無神経な南に瀬名の怒りまた爆発、「人に踏まれて人の足跡だらけになった雪、人の気持ちとか状況とかまるで分からない、あんた女だろ・・・」。桃子の家に泊まる落ち込む南。瀬名くん、部屋で南のソファーに座って、一口ビールを飲んで奥歯をかみしめ(よくやるね、これ)クッションを抱いて、ソファーにあったスーパーボールを眺める。(楽しかったのに、終わり悪ければ全て・・・。でも、おっそいなあ。帰って来ないつもりなんだろうか。)と言う感じの表情。

この萬金での瀬名の暴言が、ちょっと(瀬名じゃなく)木村はいってんじゃない?と思う人もいたです。私としては、自分のことがうまく行かない南とうまくデートができた瀬名の対比をよく表していたし、涼子ちゃんにはこんなにぽんぽん言えないけど、南には思ったことぜーんぶ言えちゃうほど気を許してきてるのよって感じが出てたんじゃないかなって思います。

[ヤマハ]4月17日
ヒロスエ登場。とんがった演技、なかなかいいじゃん。タカコの「あなたみたいになりたくないんです」を涼子ちゃんに聞かれた瀬名、「おれ、一応芸大出てんだけど。」苦笑い。

昨日朝倉を見かけたパチンコ屋さんの前でうろうろする南。それを見かけた瀬名「あいつなにやってんだ。」そのころ、涼子ちゃんは真二にナンパされてます。

[瀬名マン]
時間差で萬金でラーメンするふたり。瀬名の分もビールを買って帰り、やさしいピアノを玄関前で座って聞いてる。「いい曲だね。いい演奏だし。」「ありがと。」

何やってんだろっていう南に、「神様がくれたながぁいお休み、って考えられない? 走らない、あせらない、がんばらない。」「それで?」「良くなる。」「ほんと?」「たぶん。」「乾杯。」「なんで?。」「なんとなく。ほら!」ポコ!っと缶ビール同士の当たる音。ちょっと嬉しくなる南でした。

翌朝。4月18日
朝倉からの結婚通知はがき。引っ張り合いのこのシーン、うわぁーってゆうくらい自然。「結婚しま」の半分を食べる瀬名。「出しなあ!!」って瀬名の顔をつかんで口を開けさそうとするけど、飲み込んじゃって、大泣き南。漢方胃腸薬飲んじゃう瀬名。

瀬名くん優しさ炸裂!漢方胃腸薬飲む顔、もうどうにでもして!というくらいにラブリー!!
タカコのヒロスエってロンバケが一番よかったんじゃぁ?と思ってしまいます。ため口ヒロスエは、木村さんに嫌われていると思っているらしいです。ほほー、わかってんじゃん!(ごめんなさい、ファンの方。)

 

第3回「彼の純情」(4.29)

[モデル事務所]2,3日後 4/22ごろ
南、瀬名の前で涙を見せたこと反省します。あのときアイルトンはタンスと化してしまっていたのです。

[ヤマハ]
とんがる、とんがる斉藤たかこ(ヒロスエ)ちゃん。はぁ〜な瀬名くん。

[あけっぴろ二人組]
新人いずみちゃんと大喧嘩の南。萬金の後は二人で真二くんのテアトロンへ。

[ヤマハ]
たかこちゃんの忘れ物を見つけて、管理のおばさんから鍵を預かり、すぐ口にくわえちゃう瀬名。それは台本にないだろ?何でもすぐくわえちゃうんだから。きたねえぞ、そんな鍵(笑)。

[瀬名マン]
マイリトルラバー大合唱で女二人でご帰還。退行現象おこして3歳児になる南。桃子はすぐ帰る。いいキャラだ。桃子がいなくなったとたんにしらーっとする。風呂上がりに、ペットボトルの水を飲む南に、「グラスに移してから飲んでくれない?」「気にしてたんだあ。か・ん・せ・つ・キッス!かっわいい〜」
このときの南の仕草、いいねえ。人差し指で、自分の唇、ボトルの飲み口、瀬名の唇、を代わる代わるさわる。

たかこちゃんが忘れ物取りに来る。南のパワーにびっくりで、シャ乱Q好きなのに、やっぱりとんがるたかこちゃん。追っかけていく瀬名くん、自転車の後ろに「は・や・く」と乗せて「好きなものを楽しんでやること。」って、たかこちゃんちょっと心開く?

ワイングラスを二つ用意して、乾杯。瀬名っていい奴だなって顔で自分のを手に持ったままソファーで眠っている南。

たかこちゃんを送って帰っってきた瀬名くん「また。鍵かけてない・・・。」南に背広をかけてあげて、ワインを注いで飲む。なんか、少し気持ちが安らぐ感じ。(この人もいろいろあるんだな。)って優しい顔。

[モデル事務所]次の日 4/23ごろ
ケンカを理由にやんわりとクビを言い渡されてしまう南ちゃん。

[喫茶店]
涼子ちゃんとお茶する瀬名くん。コンクールの申込用紙もらってきてくれたけど、今はその時期じゃないと思う。

[瀬名マン]
「クビ?」とコーヒーを入れる瀬名くんとペディキュアをぬる南。真似してまんまるコットンを右手の指の間に入れてみたりしてる瀬名くん。南「ねえ、ずうっと不思議に思っていることあるんだけど、足の人差し指のこと。」「もしかしてあれじゃない?人差し指さわってるんだけど、なんか中指みたいってそうゆうやつじゃないの?」(この言い方、顔、いい、いい。自然で。)「うそでしょ。瀬名くんそう思ってた?超うれしい〜。」さわりあいっこ。ああん、仲間にいれてえ〜。(←バカ)あんまりはしゃぐ南に引く瀬名くん。「こういうことか。人の気持ちがわかんないって。でも(結婚通知はがき)半分食べてくれてありがと。その人(朝倉の相手)美人だった?」スプーン持った手で南を指して、「勝ってんじゃん?」「やっぱりねえ。この前のお詫びにいい店招待する。二人でおいでよ。」「ふたりで?」

ここも忘れられないシーンですね!足の中指と人差し指の摩訶不思議感覚!私も思ってました!南みたいに人に言ってみたことはなかったけども。嬉しがってる南と乗りきれてない瀬名の様子、もうこのまま冷凍保存したいシーンのひとつであります。

[テアトロン]翌日?4/24ごろ
涼子と真二のセッションに瀬名にとっての地雷を踏みまくりの桃子。また、「ダーが風邪気味でえ」ってさっと帰っちゃういいキャラだ。真二くんはこの時いやなやつ。涼子とふたりの世界を作って強引に送っていってしまう。それほど涼子にピンときている、っていうことなんね。気をつかいまくる南、山手線ゲームも空振りです。

[瀬名マン]
ラーメン食べてく、と言う瀬名より先に南が帰るとたかこちゃんが。ジュリアードに留学決まって、あした出発(すっげえ急!)というたかこちゃん。マンションの外で、南と話す広末、いい顔じゃん。瀬名が追いかけてきて「僕の一番好きなピアニストのCD」をわたす。「先生、ありがと。」「がんばって。」「さよなら。」

南に「もう大丈夫。ジュリアードいい先生いっぱいいるから。」「いい先生だったんじゃないの。(瀬名を顎で指すように)いちばん。風呂はいろ。」「・・・・・。」サンキュ。(これ口の動きだけ。)

下にした右のほっぺたがつぶれた寝顔かわいい。夜中3時の訪問者に、山手線ゲームでどっちが出るか決めようとするけど、結局瀬名くんがドア開けるとるうが。「真二が涼子ちゃん送っていったまま、帰って来ないんです。」

それにしても今となってはすごい主役級めじろおしのキャストだね。29歳のクリスマスでは、桃ちゃんはちょっと意地悪な役だったけど、ロンバケのこのキャラはほんまにいいわ。 


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