第7回眠れぬ夜」(1996.5.27)

[杉崎事務所]翌日。5/24
ボーっとしてる南。

[YAMAHA]
同じくボーっとしてる瀬名。「女だよ、女。」というガキども。佐々木先生が音和堂コンクールに出るように勧めに来てくれて、推薦をしてくれるって優しい先生。一人の生徒のために。それだけ瀬名の才能を買ってるってっことね。通ったら、ボストンシティフィル。ボーっとしてる南は大事なフィルムをなくしてしまう。萬金で桃子に会って今晩泊めてくれないかと言うと、瀬名となんかあったってすぐ見透かされる。桃子は男と女のことに関してはするどく、どん欲。

[瀬名マン]
桃子に振られた南は部屋に帰ります。「ただいまー。」ちょうど冷蔵庫からビールを取り出そうとしていた瀬名くん、そのビールをさっと南に渡します、そのときに指がふれ、お互いにあ!な感じ。こっちも胸きゅん(死語!)。ボロボロの真二くんが来ます。姉弟でしんみり話します。いつもかんじんなところではずしてしまう真二くん、女もそう、ピアノもそう。薬を持っていって上げようとした瀬名くん、ちょっと話を聞いたらドアを開けずに部屋に帰ります。ドアの外においてあった薬、南は瀬名の優しさを感じます。

翌日(5/25)
南は桃子にも手伝ってもらってバス停しらみつぶし作戦でフィルムを捜す。

[YAMAHA]
るうが訪ねてきます。「瀬名さんて、いい人でやさしいけど、いろんな人に優しくて、ちょっとづつ傷つけてる。」

[瀬名マン]
るうを連れてきた瀬名くん、真二を待ちます。南はまだ捜索途中、懐中電灯を取りに来て、そこに真二が帰ってきます。ソファーに4人で座って沈黙。南が懐中電灯で遊んで瀬名くんの顔にチカチカ当てると、やめろよって口パクと手でやめろ!ってします。「あ、うちら席はずした方がいいよね。」って立ち上がりますが、ここに居てくれって真二。るうが殴っていい?と手を振り上げたとき、瀬名くんビールをぶーって吹き出してゲホゲホ・・・何やってんのって南、二人でバタバタ。

真二たちが出ていったあと、二人で(見た目カレーのような)焼きそばを食べながら、さっきビール吹き出したのわざとでしょ。るうちゃんあげた手をおろせないでいたからって南に、「あんとき殴ってもるうちゃん自身あとでまいるだけじゃない。」と瀬名。「いろんな人の気持ちがわかるんだね。」でも、優しくてみんなを傷つけてるってるうちゃんに言われたと瀬名、「誰のせいでもないこと、るうちゃんだってわかってるよ。だけどさよならって悲しいじゃん。」

南はこんなことしてられない。徹夜で捜索だ。

翌朝。5/26

出掛ける瀬名、外にいた涼子ちゃんに、逢いたくて、逢いたくて、逢いたくて逢いたくて逢いたくて・・・好きになるとそうなんだろうね。真二くん本気だよって言ってあげる。「その笑顔だったら神様も味方するよ。」ふっはっはっはっ!きざな台詞に自分で吹き出し、部屋で真二を待つように鍵を渡します。
後で思い出して、「よく言うよ。」と。

[瀬名マン]
ためらいがちに部屋に帰った瀬名くん、真二と涼子の置き手紙を見てうまくいったことを悟ります。帰っていた南「相変わらず瀬名くんいい奴だね。」「おかげさまで。」「悪い奴でもっとクールに決めてたらもてんのに。待ちな、ベイビー、俺と火遊びしようぜ、とかさ。」って片足上げてとうせんぼして、人さし指で瀬名の顎をピンっとはじく。「そんなこと言わないの!」

カメラマンにとって命のフィルムなくしたので責任取らなきゃって南、「今日帰ったら、失恋&失業パーティーやろうよ。」「暇だったらね。」のあとの笑顔、ちょっとあったかい気持ち。

瀬名くん、コンクールのこと考えながら、ワインとグラスを2個用意します。ワインを開けようとしたけど思いとどまって、ビールにします。

南は、事務所にもどるとフィルムが戻っていて、徹夜で作業をする羽目に。ようやく終わって杉崎と祝杯をあげるまもなく眠ってしまいます。

瀬名くんビールはすでに数本あいて、3時。「何をやってんだか・・・。」ピアノでうたた寝したりしつつも待っている。

3時、目覚めた南、杉崎さんの好きという言葉が、いつも先輩やって、年上の女やって、いっぱいいっぱいで生きてて疲れましたって南の心の琴線に触れてしまいます。涙が思いっきり流れて・・・キス。

瀬名くん、ろくに寝ずに待ってて、早朝一人でバスケ。そこへタクシーで南が帰ってきます。二人の目が合って。なんか、ぎこちない雰囲気。

杉崎さんの前で、そこまで言うか、南。そこまで言うとだめえーっていうのに、何かがはずれたように涙して、ほんとの自分を出してしまう。そんなことすると、男はだめ、絶対ぐらぐらだあ〜。いろいろと切ない瀬名くん・・・。

 

第8回「別れの朝」(1996.6.3)

[バスケ] 5/27早朝
一人バスケの瀬名くん「おさかんで。」言っていいことと悪いことがあると南。こないだキスしてときには久しぶりのキスって言ってたくせに。じゃあ今日は久しぶりの何と言わせたいの?・・・・南が忘れた鍵を杉崎さんが持ってきてしまった。意を決して紹介する南。「瀬名秀俊さん。一緒に住んでるの。」

[部屋で]
コーヒーを入れながらあくびする瀬名に南の声が聞こえます。瀬名くんとは何でもないし、弟みたいなもの、と。双子の弟みたいな・・・。「似てませんけどね。」とコーヒーを出す瀬名。杉崎さんは今日から1週間のニューヨーク。送ると言って部屋を出る南と目が合い視線をそらせるふたり。南が言い訳のように「変な誤解されたら困るから・・・。」と言うけど、瀬名くん一人で、「変な誤解?心配しなくても弟ですから。」とベッドに体まっすぐ硬直姿勢で倒れ込みます。

[部屋さがし]
南も真二も部屋探し。ひとつ倒れるととドミノ倒しのようにダメになる人生の真二と、今度はうまくいくんかねーな南。

[大学]
佐々木先生に、音和堂コンクールを受けると告げる瀬名。お祝いにいっぱいやりますか。

[萬金]
先生しんみりと、「そばいる人、部屋で待ってくれている人を大切にしなくてはいけない。瀬名くんは寂しいと言わない強い人、だから優しくなれる。女々しいというのは素直なこと。誰かの前だけでよい。壁を取っ払ってください。」

[瀬名マン]
帰った瀬名くん、ソファーで寝てる南を見てふっと笑います。マンションのちらしが落ちてます。瀬名のピアノを静かに弾いて、「風邪ひくよ、そんなとこで寝てると。」南は夢の中でピアノを聞きながら、やさしかった高校生の頃を思い出してた。夕ごはんがまだだった南、「シチュー食べる?」「食べてきちゃった・・・あ、やっぱり軽く食べよっか。」南嬉しそうに両手をピョコッとあげます。コンクール受けようかなって瀬名くん。「通ったら・・・。」「通ったら?」「通ったら、いいなあって。」「がんばれぇ。」ワイングラスを合わせます。いい感じだ。

[テアトロン]1,2日後
みんながるうちゃんに呼び出されます。るうちゃんのアマンを紹介されるみんな。モデル事務所の小林(役名は?)。「顔のいい男はふわーんとしてて、抱きしめられたらきゅーっとするけど、ふわーん、きゅー、ふわーん、きゅーでごまかされているみたい。」ってわけわかんないことを言います。瀬名「わかります?」南「わかんない。でもいい男といっぱいつきあって来たんだなーってことはわかる。」

[帰り道]
たばこに火をつけようとする瀬名くんのライターをふー、ふー、する南。「あれさあ、やらせじゃないかな。真二くんがテアトロンにもどりやすいようにしたんじゃない。」ってまた人の気持ちをよんでる瀬名くん。バスケしながら、笑顔で「いつ出てくの?」南はあえて仕事が軌道に乗ってきたしって言うけど、「かっこいいカメラマンの恋人ができたからでしょ。」「でも良かったじゃん。」

本当に良かったじゃんって言ってあげる瀬名。楽しそうにバスケしてる姿がああいい!。
ドリブルやってる時に目を奪われた顔が!髪を全部片方に流しているような感じに首を傾けた顔。うわー、かわいいぃーーーっちゅうんじゃぁああ!

[ふたりそれぞれ]
瀬名は練習、南は仕事、屋上の看板 "DON'T WOORY BE HAPPY" をそれぞれ見ながら日が経つ。

瀬名が堤防で、"DON'T WORRY BE HAPPY" って読むときの首を傾けて少しまぶしそうな目をしてる顔!!もうきれいで私は苦しくなる(笑)!

ピアノを聞きながら、南は何を思う・・・・。

[瀬名マン]6/3
桃子と真二に手伝ってもらって引っ越しの南。夜のバーベキューの約束して二人が出ていった後、一人になってしんみりと部屋を見つめます。

[大学]
倉田くん就職するって。コンクールは自分も勧められたし、先生のお慈悲だよって言葉に「え?」

[杉崎事務所]
杉崎さんバツイチで子供がいるってうちあけられた南「え?」

[瀬名マン]
帰った瀬名「お慈悲ねえ・・・。」たかこちゃんからのはがきが来ていた。『どうすれば音楽を楽しめるんですか。』こっちもショックの南、帰ってきて「おかえり。」「ただいま」って瀬名。「反対だよ」「おかえり。」「ただいま。今日バーベキューだよ。」「ああ、知ってるよ。」「買い出し行く?」買い出しに行くふたり。納豆焼く焼かない、サツマイモ、ジャガイモでもめるふたり。ディズニーランドに小学生のとき行った?げー、ぜいたくー!花火を買う南。

[屋上]
レタスの納豆巻きを瀬名の口に無理矢理つっこむ南。でも瀬名くんOKマーク。ちょっと見つめ合う二人がすてき。雨が降り出してあわてて片づけます。

このレタス納豆巻はさっそくやってみましたです。いまでも、いつでも焼肉するとこのシーンを思い出すんです。ね、あなたもそうでしょ。

[マンションの下]
「先輩と瀬名のラストナイト!結婚前のワンナイトメモリー!」とテーマソングまで歌う桃子。真二を無理矢理連れ出して帰る。

[瀬名マン]
部屋でワイン開けて、「結婚すんの?」「たぶん・・・かな。杉崎さん子供がいたの。」「ブーッ、ゲホッ。聞いてないよ。」「言ってないもん。あたしだって今日聞いたんだもん。」「まじ?」「まじ。」「なんで?」けげんな瀬名くん。「結婚待った方がいいんじゃないんですか。」隠してた、うそついてた、話うまずぎる、あなたもその他大勢の一人じゃないの?ってたたみかけるように・・・。杉崎さんにけちを付てると怒る南。人を信用しすぎるから朝倉さんにも逃げられた、善良な朝倉さんにだまされるなんて、「よっぽどバカっていうことね!!」とにかくプロポーズの返事待った方がいいって瀬名に「されてないです。ぜーんぜーんされてないですぅ!」「え?」ちょっとほっとしてくすーっと笑う瀬名。「何へらへらしてんの。あたしが一目惚れされるわけないと思ったんでしょ、杉崎さんの大勢いる女の一人とか思ったんでしょ。」「言ってないことまで言わないでよ。」「杉崎さんは誰かと違っておとなの男だし、経済力あるし、あたしと杉崎さんのことはあんたに全然関係ないんですぅ!」「あー悪かったですねえ。でもさあ、いい加減いい年して結婚して人に幸せにしてもらおうなんて他力本願やめたら。」と部屋へ入ってドアをバン!南はドアに向かってティッシュの箱を投げつけた。

朝 6/4
南の出ていく音をベッドの上で聞く瀬名くんのうつくしいまばたき。起きて部屋のドアを開けるけど。南、振り返って小さく「瀬名。」って呼んでみる。戻ってマンション前を通って壁画の前の道へ行きまた、小さく「瀬名。」大きく「せーなー!!」窓が開く。「ばいばーい。」「ああ。」「ああじゃないでしょ、ばいばいって言ったらばいばいでしょ。」「お元気で。」「さびしーねー。きのうすっごい憎たらしくてぶっ殺してミンチにしてやろうと思ってたけど、なんかさびしいよ。」「そうだねえ。」「そうなの?」「ちょっと。」「こんなんだったら1回ぐらいやっときゃよかったね。」「何を。」「ひみつう!」「真っ昼間からこんな大通り挟んでするような会話じゃないでしょ。おねえさん。(笑)あ、ちょっと待って。・・これ、忘れもん。」「昨日一緒にやろうと思ったんだけど雨降っちゃったから。あげる。長々お世話になりました。(ペコッ)」瀬名も礼。「ばいばーい。」手を振り合い笑顔。さっそうと歩き出す南を首を伸ばしてしばらく見送る瀬名くん。寂しそうな顔、濡れた瞳。(これにまいるのよ!)空っぽの南の部屋。手に持った花火を見つめる。瀬名マンの窓からだんだん遠景になる。心にぽっかり穴が。

このシーンの捨てられた子犬の瞳の瀬名くんが好きな方がすっごい多いですね!もう言葉は要りませぬ!!


第9回「瀬名の涙」(1996.6.10)

[大学]6/4
歩く瀬名くん。良い先生、同級生の小田島についたらいい、という佐々木先生。

ほんとに、いい先生だねー。レオ先生。草なぎ剛が目指すだけのことはある(笑)?ってそりゃ違うだろ!

[萬金]
一人で食べてる瀬名くん。店の人の「最近あのお姉ちゃん来ないね。さらっとしてて好きだった。」という声に「俺も結構好きだったんだけどさ。」かわいい顔!

[瀬名マン]
缶を開けるとき爪を引っかけて爪切りを捜すと、南の部屋に。「ったくもう。んとに。」花火を取り上げ「雨降っちゃった、か。」ふっと笑う。南が心にいっぱい。

[小田島先生]6/5
涼子ちゃんOKだけど、瀬名くん「思うように弾けるようになってから来てください。」

[南マン]
杉崎さんの話聞いて、人を好きになること怖がってた、心のリハビリしますって南。

[帰り道]
ダンプに当たりそうになった涼子ちゃんを引っ張って手に怪我。ぺろってなめるのがツボ。涼子ちゃんの手は水鳥が舞うよう、俺の手は鍵盤の上でうずくまってる石?また詩人入ってる先輩。

[瀬名マン]
その夜、思い詰めて、ピアノに鍵をかけてしまいます。

朝、真二が涼子に瀬名が怪我したことを聞いてタッパーにいろいろ食べ物つめてやってきました。ねえちゃん来ないの?電話もない、って瀬名。

(この辺、日数的に無理がある。ピアノをやめようと思う過程もちょっと急だし、まだ出ていって2日目だけど、台詞の感じはもっと経っている感じ。ま、いいけど。)

ピアノに鍵?「そろそろ潮時かなあーって。」何か言いたそうな顔?の真二、自分はあきらめたから、やってる人いると嬉しかったのにって。
「なんでやめたの?」「疲れたんだな。うまくひかなきゃ、って思うほど弾けなくなった。」って真二。

[瀬名マン]6/7 

もっと経ってる感じするけど、仕方ない。
真二が瀬名マンに引っ越すのを手伝う南。一人でできんでしょ?瀬名に会ってかないの?あたし別に用ないもん。あー、意識してる。そうじゃないという言う南。部屋に入るとピアノに白布が。「どうして?何で?どういうこと?」好きなことを好きなようにやれる奴は翼を持ってる。翼を持ってない奴は飛びたいと思っても飛べない、という真二に「瀬名くんは世界一でっかい翼を持ってるよ。」と南。「それは、愛の告白っつうんだよ。」「違います!」
冷蔵庫の水を飲もうとして、「か・ん・せ・つ・キッス」を思い出す南。

デパートのネクタイ売場に勤めだした瀬名、夜帰ってきて水を取りグラスに入れようとして、ふっと笑ってグラスを戻しそのままボトルに口をつけます。うまい!この演出!

[デパート]6/8
「これ、試してみてもいいですか?」見ると南が。「!」「君で試してみていい?」「父の日のプレゼントですか?彼氏?」これ、って決めて、値札をぶちって切って瀬名の胸ポケットにつっこむ。「プレゼント。コンクールのときにして。」と言って帰ろうとするが、瀬名の「ねえ。」の声に振り向き、「なんで?何でやめんの?」「ちょっと時間あるかな。」

屋上の子供広場みたいなとこに出て話すふたり。神様がやめなさいって言ってるとか、才能ないとか言ってる瀬名に、「才能ないんだったらあるようになんないの?突然うまくなるってないの?」そんなのは奇跡と瀬名。「奇跡ってないの?あると思うよ。」混んでくるから、と行こうとする瀬名に「好きなのに!」「?」「・・・瀬名くんのピアノ。」「ありがと。そう言ってくれてももう何にもなんないから。」「・・・」

[涼子・真二]涼子は練習に余念がないし、なんとなくぎくしゃくするふたり。

[テアトロン]
才能ってなんだろうって思う南、真二に”あの曲”を教えてもらう。そして瀬名のYAMAHA教室にも通い、キーボードも買ってうちで練習する。

[瀬名マン]
ピアノを業者が見積もりに来て、14日金曜日の4時に取りに来ることになる。その日は仕事だけど真二がいてくれることに。

[南]
桃子に、そんなに瀬名が好き?と聞かれる。もう否定のことばは出ない南。「どうしても弾けるようになりたいの。」

[瀬名マン]
14日、真二に声をかけて鍵をピアノの上に置いて出掛けます。

[杉崎事務所]
真二からピアノが持って行かれることを伝える電話。真二は最初からこうすること企んでた感じ。一方、真二とるうは何となく気持ちが落ち着く。

[デパート]
仕事中の瀬名、流れてきたBGMに「ショパン・・・。」

[瀬名マン]
マンションに近づくと、あの曲が・・・「!」走って部屋に駆け込み、立ちつくす。「おかえり。ピアノ借りてるよ。真二から電話あって、急に都合悪くなったから代わりにいてくれってあのバカ。業者の人取りに来たけどまた今度にしてもらった。1回くらい聞かせようかなぁって思って。」−ピアノひく南ー・・・・見つめる瀬名のふるえる唇、涙がひとしずく、ふたしずく・・・「何で・・・何でこんなことすんの。」「奇跡はないって言ってたよね。でもあたしはあると思うよ、絶対。1週間でここまでできるようになったこと奇跡だ。ここに来た頃、瀬名くんのこの曲があたしを救ってくれたから、どうしても弾けるようになりたかった。ピアノやめちゃだめだよ。捨てちゃダメ。瀬名くんに捨てられたらこのピアノ悲しがるよ。」涙が止まらない瀬名、指でぬぐう。そばに行き涙を飲み込みながら、「ぜんぜんだめ。」南の腕をひっぱり代わる。「お手本やるからさ。」・・・・・南「しっかり練習しろよぉ。」と帰りかけます。「ねえ、結婚すんの?」「多分ねー。じゃあねー。」出ていく南。みつめる瀬名。歩く南を涙をこらえる瀬名の曲が送る。そして曲は結婚行進曲に。思いを断ち切るようにして歩き出す南。

家に帰ってきたもののじーっと思いにふける南。ピアノの前に座る瀬名、唇が動く・・・「みなみ」!はじかれたように飛び出し、南のところへ向かう。タクシーは渋滞に巻き込まれ、降りて走って南の家をさがします。南の家のチャイムがなり、飛び出していく南の前には、杉崎が。はっと現実にもどされた南、食事に行こうという杉崎の車に乗ろうとしたとき・・・・。曲がり角から飛び出した瀬名くん、はっとする、そこには杉崎の車に乗ろうとしている南が。後ずさりして右手を標識のポールにあてて・・・目があって・・・。

ドーンと来るねぇ心臓に!もうちょっと早く南のところに着いていれば、って思わすテクニック!!でもこれでますます忘れられなくなるんだってことか。


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