にも物語
MA

2001.1.1

めちゃくちゃ楽しかった!「古畑vsSMAP」とどっちか選べと言われたら、悩んで胃が痛くなるほどの出来映えでした。5人のキャラがぴったりはまっていました。それぞれ監督がキャラを掴んでいるからこそだけど、そういう監督を5人も調達させることができ、監督側にコイツで作りたいと思わせる役者であり、それにちゃんと応えて的確に表現できるSMAPってぇのが最高なんでありましょう!!
え?誉めすぎ?いいじゃん、お正月なんだから(笑)!

せっかくのSMAPだからと、最初と最後に無理矢理からみシーンをひっつけた様子が。ドラマとしてはない方がよかったんだけど、そうはいっても視聴率日本一のSMAPのファンを取り込むにはこうするしかなかったんでしょうか。もっと別の形で、ショートドラマとして一本つけてくれたらよかったなぁ。贅沢?

★プロローグ★
教会の五つの懺悔室に迷える子羊が五匹やってくる。告白する五人。
おびえる慎吾、魂ぬけた剛、疑いの瞳の木村、凛とした吾郎、真剣な中居。


★エキストラ★演出:星護
只野一郎(香取慎吾)は役者を目指す青年。ある日エキストラのアルバイトを始めた。それは指定された場所で指定された相手に、指定された短い台詞を言えばいい。それだけ。カメラも監督も何もない。奇妙だがそれでもギャラは振り込まれるので続けていた。
そんなある日、「東海林さん」を「とうかいばやしさん」と言ってしまった時、回りのいっさいの動きが止まった。その東海林役のおじさんに話を聞いた一郎。世の中の人間ははすべて決められた台詞をしゃべっているだけ。死ぬまでずーっと。それに気づいていない人もいるが、あちこちに言うべき台詞が表示されていて、それを自然に読んでいたりするのだ。
一郎は反発するも結局自分の人生の膨大な台本を見せられ抗いがたい力に従ってしまい1年経った。今日は結婚するべき女性と出会う日。そのとき、当時から気になっていた東海林さん役のおじさんの娘が現れ、今しかないと決断して台本にない台詞を言う。「君の名前は?」「・・・はる香。」そしてその会話もやはり別の台本には載っていたのだった・・・。

内容はオーソドックスで、つかみはOK、って感じ。おびえる慎吾の顔もステキ!笑ってない慎吾。
「人生のエキストラ」・・・怖いよぉー。一生分の台本かぁ。でもあるかもね、宿命って意味では。
おじさん、BLのラーメンやさんだった人。なんとかさぶさん


★13番目の客★演出:落合正幸
本田謙一郎(草g剛)はディスカウントショップのやり手の社長。今日も携帯で部下を叱りとばしながら、商売のため出たくもない政治家の息子の結婚式に出るため車を走らせている。髪も髭も伸びているので目に付いた理髪店に入ると・・・。
そこはものすごく秩序が保たれた場所。12人の店員がいて、次にやってきた客の髪を序列が1番の者が切り、店を出ていける。その客は店員としてそこに序列の最後に加わる。客は1ヶ月に一人くらいしか来ないので、店を出ていけるまでには1年以上かかる。
最初は反抗したが結局その秩序に飲み込まれ、1年以上経ってやっと序列が1番になり、そして客の髪を切り、出て行けることになった。みんなの拍手に送られ外の世界に出た時、携帯が鳴った。相手はかつての自分の部下。外の世界は1年前のままだった。混乱する剛。先輩が言っていた「次の段階」がこれだったのか。理不尽な世界に閉じこめられていたはずが、外に出てみるとその世界が幸福な世界であったことに気づいてしまう。もはや現実には適応できなくなってしまったのか。理髪店に戻りたいがもうそこには店はなかった・・・。

見えてるんだけどかなり好きなストーリー。これは剛、適役!最初のキレ具合、暴れ具合、そのあと静かになっている表情、泣きながら鼻水を出しながらパンをむさぼるシーン、新しい客に説教するおだやかな表情、外の世界の現実に驚き、嘆く様子、どれをとってもさすが剛。今回のなかでは一番役者具合が光ってた感じかな。
大杉さんのおだやかな声もとてもよいです。でも郵便配達夫、どうなったんだろう。
車の運転に全然違和感がなかったのはどうしてだろう。免許ないの全く感じさせなかった。TEAMのときは違和感あったのになぁ。
最初の無精ひげは本物じゃないよねー。髭伸ばす間はなかったもんね。書いたんだあれ。ぷつぷつぷつって(笑)。

★BLACK ROOM★演出:石井克人
ぎゃーーーーーーーー!!!!!おもしろーーーーーーーーー!!!!!大声で何度笑ったか!次の台詞が聞こえないくらい笑ったで!
もう石井監督、さいこーーーー!!!この台本見た瞬間に、木村さんの顔が輝いたに違いない!!これ、やるーーー!絶対俺がやるーーー!って。

南極AM11:12 日本19:12
ナオキ(木村拓哉)は3年ぶりに留学先のアメリカから家に帰ってきた。ら、様子がおかしい。家がない?まっくら?
宇宙船のハッチのようなドアを開けて下からはい上がってくるナオキの目の前に確かに両親はいた。食卓で会話する3人。
沈黙のあと
ナオキ「なんなのよ、ここ。」
母「お父さん仕事やめたのよ。」
ナ「それ手紙もらったから知ってるよ。」
母「家も少し改築したのよ。」
ナ「少しじゃねぇじゃん。」
父「ワタクシ、予想以上に退職金が少なくて・・。」
事情が飲み込めないナオキは、駅前からここら辺にくると真っ暗になってて、家も真っ暗でどっか迷い込んじゃったって思ったら、こうやって二人いるし、どうなってんのって説明を求める。「どうなってんの、オレんちは。」
母「おれんちじゃなくて名義上はお父さんと私の家なの。」
ナ「わかってるよ。」
父「ワタクシ、予想以上に退職金が・・」
ナ「聞いたよ、それ。なんでそう退職金がらみの話になるとワタクシって言うの。」
母「いいじゃない、そういう人なんだから。」
ナ「そういう人なの?」
母「それより、大学の方はどうなの?」
ナ「『それより、大学の方はどうなの』じゃなくてさぁどうなっちゃってるの、この家は。」
父「ワタクシ、予想・・」
ナ「聞いたよ、それ。もうしつこいなぁ。何度も何度も、ボケたんじゃないの。」
ハッとして息をのむ両親。
ナ「え?」
父「驚いた?」
ナ「何なの?」
母「何が?」
ナ「何がじゃなくて。何、それ。ぼけたの知られてドキッとする夫婦の芝居、何でするの。」
母「喜ぶと思って。」
ナ「は?オレ今までにそういうことされて喜んだことあったっけ?」
母「ないけど。」
ナ「ないよね。じゃあそういうことしないでよ。何なの二人とも。怖えぇよ、マジで。」
バン!と立ちあがる両親。ゆーっくり椅子が倒れ、ペンギンの手を一瞬する両親。
母「驚いた?」
ナ「驚くよ!」
母「☆◆×÷▲#」
ナ「何?」
母「おどろくよを逆回しっぽくしゃべると『☆◆×÷▲#』になるのよ。」
ナオキ、無言・・・。ゆっくりすわった両親、またバッと立ち上がる。
ナ「や、もうやめてよ。ねえ。」
母「驚いた?」
ナ「や、もう、普通にして。普通に。」
いきなり、駅前の云々と世間話を始める両親。
ナ「ねぇ、ちょっと、シカとすんなよ、シカと。普通にするのはいいんだけどさ、なんで無視すんの。」
母「それよりアメリカの大学の方はどうなの。」
ナ「今春休み。」
父「Summer Vacation」
ナ「英語使わなくていいよ、しかも間違ってるじゃんかよ。」
母「連絡してくれればよかったのに。」
父「急に帰ってきたりして。」
ナ「ビックリさせようと思ってさ。」
母「びっくりしたわー。」
父「びっくりした。」
ナ「てゆうか、あんたら顔が全然びっくりしてねぇじゃねぇかよ。」
父「親に向かってその口のききかたはなんなんだ!」
母「謝りなさいよ、ナオキ」
ナ「ごめん・・・。ってゆうか、どうしちゃったのこの家は。オレの部屋はどこ?」
母「そのことについてはゆっくり話したいのよ。」
ナ「なんで。」
父「アメリカ人のガールフレンドとかできたか?」
ナ「何なの。」
母「アメリカ人のガールフレンドはできたの?」
ナ「何で」
父「言いづらいか?」
ナ「いや。」
母「アメーリカ人のガールフレンドはできたの?!!」(強調)
ナ「まぁ。」
母「あぁ。」
父「美人か?」
ナ「・・・・・」
両親「はぁーー。」
ナ「ため息つくなよ。別にいいよ、今すぐ結婚するワケじゃないんだから。」
母「そうよね、結婚するワケじゃないんだからね。」
父「ブスでもあきらめがつく。」
ナ「ブスって言うなよ。」
父「でもブスなんだろ?」
ナ「いや。」
母「美人なの?」
父「男?」
ナ「男なわけねぇだろ!」
父「じゃぁ・・・ブスか。」
ナ「深刻な顔してブスブスって言うなよ。」
母「美人でもないわけでしょ。」
ナ「いや、ちょっと待ってよ。世の中にはさ、美人とブスと男しかいないわけ?」
父「じゃあ・・・・まんなかぐらいか?」
ナ「・・・・・性格はいいよ。」
両親「はぁ・・・・。」
ナ「がっかりすんなよ。」
母「写真とかないの?」
ナ「あるよ。」
母「じゃ、見せなさい!!」手がナオキの目の前に伸びてくる!すごい効果音で!
ナ「いや、今度、こんど。」
まだまだブスか美人かの話をひっぱる両親。ここら辺が真ん中でここが美人としてここがとしたらどの辺lかって。
ナ「しつけぇよ!美人とかブスとかは個人的な好みの問題だろ!」

南極 PM7:12
コンピューターを打ってるのは誰?
ちょっとづつ聞いていっていいかと、整理して聞こうとするナオキ。「ここってなんなの?ここにくるまですっげぇ苦労したのよ。」トンネルとか階段とか通ってやっと来れたんです。
ナ「ここって何なの?」
母「キッチンよ。」
ナ「なんでじゃぁこんなに暗いの?」
父「なあお茶でも飲もうか。」
母「そうねぇ。」
ナ「お茶はいいから、ねぇ、ねぇ、ちょっと、お袋!」
母は、バタバタバタバタバタバタバタバタ・・・・・果てしなく続く足音。そして音を響かせて戻ってきた母は疲れ切っている。ぜーぜー。
ナ「広いの?広いよね!ねぇ広いよね!」
母「そんなに広くないわよ。」
ナ「ハ、ハ。」立ち上がるナオキの腕を掴む父。
父「ダメだ!」
母「工事中のところとかあるのよ。」
ナ「工事中?」
父「あぶないから、穴とかに落ちると。」
ナ「穴?穴って何?ねぇ。」
父「いいから!すわりなさい!」
母「座りなさい!ナオキ!」
すごいに剣幕に驚いて座ると、ブーーーーっとおならの音マネする父。くくくくって笑う母。
ナ「それがやりたかったの?」
父「何?」
ナ「おならの音をブーってやりたいから、それでオレのこと座らせたの?」
父「いや。」
母「違うわよ。」
ナ「違うの?」
ナ「なんだそれ。ふざけやがって!」立ちあがるがまた父に手をつかまれる。
ナ「いて、イテテテ!」
父「座りなさい、ナオキ。」
母「落ち着いて話しましょう。」
父「落ち着いて話そう、ナオキ」
イテーと手をぐりぐりしながら仕方なく座るとまた、ビーーーーーっと音が。クククククっと両親。
ナオキも愛想笑い「何がおかしいの?」
母「おならしたじゃない。」
ナ「おならしてないよ。」
父「まぁいいじゃないかぁ(誰か風)」
ナ「誰だよ。」
父「うすせぇ。」
ナ「うるせぇじゃねぇよ、この野郎!」
父怒ってテーブルを叩いて立ち上がる。「父親に向かってこの野郎とはなーんだぁー!ナオキーー!」
母「あなたぁ。」
父「わかってる。ひとつ約束をして欲しい。ひとつ約束をしてほしいのよ。」
ナ「何、約束って。」
バン、バン、バンと効果音!いったい何?と思わせて、クククククっと笑い出す両親。
ナ「何なの。」
母「ナオキのおならを思い出して。」
ナ「オレのおならじゃねぇよ!」
父「わかったよナオキ」
母「ごめんなさい。」
ナオキため息。
父「ごめんんさいって言ってるじゃないか。なんだい。甘えん坊みたいに、少しむくれたりして。」甘えん坊・・・・
ナ「何なの、その約束して欲しいことって。」
家のことについては聞かないで欲しい。君はアメリカ留学中だから、日本では今は私とカズコとマサコの家だから。
ナ「マサコって誰?」
プライベートなことだからと口ごもる両親。
ナ「プライベートって家族だろ!」
母「マサコはあなたの妹よ。」
ナ「妹いんの?オレ。」
父「言わなかったっけ?」
ナ「聞いてないよ。」
母「記憶力が弱いのね。」
ナ「『記憶力が弱いのね』じゃなくてさ。しかもサッと流すように言ったろ。オレマサコなんて初耳だよ、いつ生まれたの。何黙ってんの?」
母「恥ずかしいのよ。」
ナ「息子にはずかしがってどうすんだよ。何で手紙とか電話で教えてくんないの。」
父「びっくりさせようと思って。」
ナ「びっくりさせてどうすんだよ。」
母「それより、あなた。」
ナ「ちょっ、話題変えんな!この野郎。」
父、またテーブルを叩いて立ち上がり、「この野郎って言うな、この野郎。この野郎って言ったやつがこの野郎だぞ!」
母「あなた、ワケがわかないこといわないでよ。まあ妹のことについてはおいおい話すから。」
ナ「いや、おいおいじゃなくて今話せよ、何歳とか、どこにいんの、そういう。」
父「今言うことはできないんだ。いろいろ理由があって。」
母「それも今度ナオキが日本に来たとき話すわ。」
ナ「なんだ、そりゃ。」
しくしく泣いてしまう両親。今は聞かないでくれって。
無言のナオキ。
ナ「でも、いつ生まれたの?オレがアメリカ行ってすぐだったら、2,3歳?」
父「10歳」
ナ「じゅっさい?!」
母「いちいち驚かないでよ、お父さんも余計なこと言わないで」
ナ「余計なことじゃないじゃん。オレの妹の話なんだから。」
棚の写真に目が行くナオキ。身よりのない子供の施設にボランティアに行った写真?
ナ「養女?」
父「いや。」
その時両親を見つめるナオキの脳裏には幼い頃の様子が蘇る。うちはナオキが生まれただけでも神様に感謝しなければと話している両親の姿をふすまの影から見ていた自分・・・・。
ナ「ん、わかった。マサコだっけ?今度聞かせてもらうわ。」
父「悪いな。」
ナ「いやいや、いろいろあるだろうし。」
母「ごめんね、ナオキ。」
ナ「いや、大人げなかったから、おれも。」
父「とりあえず今度帰ってくるまで家のことについては聞いたり調べたりしないでくれ。」
母「そのかわりナオキがアメリカでどんなブスとつきあっても文句いわないから。」
ナ「マジで?」
父「マジで。」母「マジで」父「マジで。」母「マジで」父「マジで。」母「マジで」
ナ「でも、この部屋の広さは気になるよね。」
母「じゃぁ写真見せなさいよ。」
父「じゃぁ写真見せなさいよ。」
ナ「わかった。もう聞かないって約束すっから。」
ホッとする両親。父「あ、かあさん、ビールあったっけ?」
母「あるわよ。こないだお父さんが200本ぐらい衝動買いしたやつ。」
ナ「200本?!」
最近一日50本飲んでいる?死ぬよ!だいじょぶよ普通の人じゃないから。???
父はビールを取りに出ていくと、バイクの音が!いぶかしげなナオキ。
父「いやいやいや、お待ちどう・・・。」
ナ「・・・・・広いじゃん!!何でそんなに広いの?」
母「聞かないって約束でしょ。」
ナ「でもさ、おやじ、今バイク乗ってこれ行ったでしょ。ね」
父「聞かないって約束!」
ナ「確かにそう言ったけど。」
父「それじゃぁナオキの帰宅祝いで、と言ってももうかあさん飲んじゃってんのね。」
母「くわーーー!おかわり。」
その時両親の奇妙な態度の原因に気づいたナオキ。1日に50本のビールを飲む人が世間でなんて言われているか。「人間失格」。今夜はそっと
しておいて、あした病院に連れて行こう。10歳の妹というのも作り話だろうが、そう聞いたとき驚きの反面喜びの感情も浮かんでしまったことが今となっては悔やまれる。可憐な女の子が『おにいちゃん、マサコもアメリカに行きたいな』と言う姿を想像するナオキ。
万が一マサコが実在していたら、この二人にマサコを任せていいものだろうか?と思ったときその事件は起こった!
(ナレーションの声に変な宇宙人の声がかぶさって2重に聞こえてる・・・。)
突然非常サイレンのようなものが鳴り響き、テーブルからは無線のようなものが飛び出してくる。
父「え?南極にガストン出現?直ちに特別非常事態宣言出します!はい!」
ナ「ガストン?何?何?」無線機がテーブルの中に収まって、その無線機が出てきた所をなでるナオキ。
母「湯ノ本カズコ、脈拍指数正常。」
父「湯ノ本カズオ、正常より5%上昇!」
母「戦闘状況可能指数とみなします!GO!」
後ろに突然イスごとジェット噴射状態で下がって行き、マシンが次々に現れる。「こちら国際特務機関湯ノ本!南極及びその周辺の同士に告ぐ!・・・・・・」混乱状態のナオキ。おふくろ!何!おやじ!
床からモニターが現れ、何これ、ガストン?
その時、上から何やら戦闘服の不気味なものがテーブルに降り立つ!
ナ「誰だお前?」
マサコ「私は国際特務機関湯ノ本、非常勤戦闘員、湯ノ本マサコよ!」
ナ「男じゃねぇかよ!」
マサコ「心は10歳の乙女!そしてあなたの妹!」
ナ「どう見たって男だろ。しかもどう見たってうちのオヤジより年上に見えんだろ。」
その時戦闘服に身を包んだ父が出てくる。「何だ?」
マサコはナオキの頭を叩いて側転して行ってしまい、父は「でやー!」と叫んでマサコの後を追うように行ってしまう。
ナ「おやじ・・・おやじー!!ちょっ、おふくろ、どうなってんの?これ!」
母「国際特務機関湯ノ本、戦闘体制に移行します!」
ガシャンガシャンとマシンが続々と露わになってくる!
母「父さん、マサコ、用意はいい?」
父「もちろんさ!」
ナ「何がもちろんなの?」
マサコ「させるかよー!」
ナ「ね、これ誰!?」声が裏返ってる!
母「ロック解除!」
ナ「ロック?」その手は何だ?
母「湯ノ本カズオ戦闘機、発進!」
父「いきまーす!」
母「湯ノ本マサコ戦闘機、発進!」
マサコ「行きまぁぁぁぁーーすぅ!」
ガンダムのような戦闘機2機が轟音とともに発進していく!
「ひゃーぁぁぁ!!うわーーー!す、すげぇ・・・・・」ナオキの表情が、驚きの中にふっと嬉しさを匂わせている。
そして母さんが、しゅるしゅるっと戻ってきて元のテーブルで平然とお茶を飲んでいる。
ナ「おふくろ、ちょっと、聞きたいんだけどさ。」
母「聞かない約束よ、ナオキ。」
チャカチャカチャーン!とコンバットのような曲が流れてきて、
ナ「うん。」
母「時期がくれば、あなたも忙しくなるわよ。」
ナオキ、帽子を取り、胸の前に持ち、思わず敬礼のポーズ。その顔は驚き半分、嬉しさ半分。だけどこれは遊びじゃないんだ!と自分に言い聞かせるように表情を引き締めるナオキ。

会話がおもしろくてついつい書いてしまった!
木村さんの表情がホントに絶品!あなたのための脚本よねーこれ。樹木きりんさんもお父さん役の人もすっごい!この画面の暗さがワクワクするわ、石井さん。「BIRDMAN」劇場版、撮って!撮って!!


★僕は旅をする★佐藤嗣麻子
黒い旅行鞄を持って旅に出た姉がふみきり事故に遭い死んだ。遺体はバラバラで頭部が見つかってなかった。でも死んだはずの姉は、父の前の奥さんとその子供のいる金沢を訪れたらしい。僕(稲垣吾郎)は姉を追いかけ旅に出る。
姉の旅の目的は自分と同じ年の父の子供たか子に会うこと。たか子に会うと僕はびっくりした。姉とうり二つだった。
僕は姉を、姉として以上の気持ちで思っていた。姉も気づいていたかもしれないが何も言わなかった。
父の過去を初めて知った僕は、たか子に会いたいという姉の気持ちも、たか子に会い安心した姉の気持ちもよくわかった。そして街で姉を見かけたが、僕は悟った。姉は死んだのだ。
家に帰ると姉が帰ってきた。疲れたと言う姉にお茶を入れて部屋に戻ると姉はいなくて、黒い旅行鞄が残っていた。僕はそっと鞄を開けてみた。やっぱり。姉の顔はとても穏やかで、綺麗だった。「慌て者。自分が死んだことに気がつかないで旅行を続けるなんて。でもちゃんと帰ってきたね。よかった・・・。」

今回秀逸の綺麗さ。吾郎さまワールド!今回唯一の原作もの。最後の鞄の中から顔が出てくるシーン、想像はついていていて怖いはずなのに、すごくしっくりきて、穏やかで、後味が良かったんです。不思議な感覚。うっすらキスシーンもあり、唇をそと押さえるところなんて生唾もん!ほんとに吾郎さまぁーーー!って感じ。監督の吾郎様理解度がかなり高いとみた。
ところで桜井幸子って幽霊役多くないか?


★オトナ受験★河毛俊作
彼女と映画に行った相良洋二(中居正広)は映画館の窓口でオトナ免許の提示を求められた。そんなものが必要な世の中になってると知らなかった洋二は、無免許で捕まり特別訓練所に収容され、オトナ免許を取るためにここで毎日試験を受けなくてはならなくなった。1年以内にパスしなければ額に「永久子供」と烙印をおされて一生オトナとして認められず生きていかなければならないのだ。
最初は勝手がつかめなかったが彼女にも別れを告げられ、マニュアルを勉強して頑張るしかないと悟り、それからは、バーチャル電車試験、銀行での人質事件の実技、自殺志願者の説得、母の死と、着実に段階をパスしていった。
そして卒業試験の日、同室だった高橋さんが娘の誕生日のために脱走したが、そんなの関係ないと思っていた。が、その卒業試験は、捕まってしまった高橋さんの判決を決めろというもの。オトナとしては罪を犯したものは厳罰に処さなければならない。が、永久子供の烙印を押されそうになる高橋さんを見るとかばってしまう。「娘の誕生日のために脱走してしまう、そんな気持ちが許されないなら大人になんかならなくていい!さあ、一緒にこんな所出ていきましょう。」
すると、ピンポンピンポン!マニュアルどおりに行かない場合もあるのが大人の世界だったのだ。
こうして卒業し、彼女も戻ってきて大人として生きていけるようになった洋二。
しかし、ある日、洋二はまた捕まった。今度は「男免許」を持ってなかったから。男免許訓練所に収容され、免許取得に向けて訓練する洋二。


囚人服のかわいいこと!リボンで結ぶタイプ?背負い投げしてもかわいいんだから!
自殺志願者役の人に抱きつかれて、クリアしたとたんに「なんだよお前」ってそれはアドリブ?
あなたはひとりきりじゃないんだからって高橋さん(近藤芳正さん)に言う顔がとってもやさしかったわ。
男免許なくて捕まったとき、男じゃなかったの?と聞かれて「男だよ!お前知ってるだろ!」っていうのはちょっとえっち?(笑)
御輿を担ぐのがこんなに似合わない男って吾郎さまか中居さんかって感じ。水かけられてマジにイヤそうな中居さん。男免許はちょと取れそうにないなぁ(笑)


★エピローグ★
最後に出てきた中居さん。ちょこっと微笑む顔がなんとも言えないわ♪
1列に並んで出ていくときの中居さんの顔もとってもいい!眉をちょと上げて。
そして5人の中に少なからず友情が芽生えたわけね。まぁ!ほんとに取って付けたようなエピローグね(笑)


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