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FINAL さようなら朝倉総理 涙のラストメッセージ 08/07/14

<啓太くん、復活>
急性発作とういめまい症?だと留美子先生が記者会見で言ってます。
過労とストレスが原因で耳石に異常が生じ、めまいが起こって倒れて頭を打ったようです。
ずっと眠っているらしい啓太くん。
美山さんは明日の官房長官記者会見用のメモを書き、ヒカルちゃんに病院に向かわせ、いつものようにてきぱき。
韮「あいつは何をしゃべろうとしたんだ?」
テレビの映像を見ながら韮っちは言います。
韮「僕は総理を辞任します。そう言おうとしたんじゃないのか?あいつは。」
そのとおり。美山さんは知っていました。
このままアイツに辞めさせていいのか?と韮っちは聞きます。
啓太くんの体を心配する美山さんは、「これ以上頑張れなんて、私には言えない。」
韮「それは秘書官として言ってるのか?それとも?」
美「・・・」
韮「そうか。」鈍い韮っちにも美山さんの気持ちはわかっちゃいました。

翌日、美山さんが啓太くんの手をそっと握ったところに、啓太くんが目を覚ましました。
よかったぁー。
美「ご気分は?頭痛くないですか?めまいは?」
ぼけぇーっとしてる啓太くんに尋ねるけど、しばらく焦点が合わず。そして。
啓「腹減ったぁー。」
美「は?」

ご飯をおかわりしてもりもり食べる啓太くん、そうでなきゃね。
お見舞いに届いた果物に目がとまり、「あれ僕に?」と聞くと、「生方先生からです。」とのこと。
啓「食べます!」きっぱり。
官房長官の会見は「総理は目を覚まされ、病院食を2人前、バナナ3本、メロン1玉、いちご1パックをお召し上がりになりました。体は快復に向かっております。」
そりゃ食べ過ぎ。快復しないほうがおかしいです。
総理臨時代理を決めないといけないんですが、代理できるメンバーの順位を見ると、辞任した神林先生のほか、2位から5位までは全員が大同商事疑惑の面々です。それじゃあ国民は納得しません。
啓「じゃあ、韮澤さんは?」
美「とても愉快なキャスティングですが、代理は国会議員に限られています。」
啓「そうなんだ・・。あ、じゃあ。」

<啓太くんはみんなに愛されてるのだ>
生方先生を代理に指名した啓太くん。生方先は総理の机の前でびびっています。
啓太くんは、新聞で次の総理の有力候補は神林という記事を見てたら、その神林先生が病室に来ました。
ベッドの上で体育座りの啓太くん。あらー、かわいらしー。
神林先生はあいかわずねちねちとしゃべります。「辞任なさるおつもりですか?もし次の政権を私が担うとしたら、あなたにぜひ入閣していただきたい。」
啓「ありがとうございます。でもそれはお断りさせていただきます。それでは責任をとったことになりません。」
神「責任?あなたらしい。どうぞお大事に。」
警備の人に「ご苦労」と声をかけていくことで余裕を示したりして。

生方先生は次から次から届く資料にあたふたです。
署名を求められたから署名しようとすると「資料お読みにならないんですか?」と聞く秘書官たち。
生「これ、朝倉総理は全部読んでたんですか?寝る時間を削っても無理じゃないですか。」
総理は寝ていらっっしゃいませんでした・・・・と聞いて、改めて敬服の生方さん。
おまけに、百坂さんに現地視察に行くことをアドバイスされ、困惑を通り越し、朝倉総理ならそうなんだーと納得する生方さんなのでした。

おうちに帰ってきてごはんもりもりの啓太くん。
ママと美山さんが台所に立ったあと、韮っちとヒカルちゃんが微妙な笑顔で啓太くんを見つめるので、3人の間に変な空気が。
韮「ドランプやるか?」
啓「え?」
ヒ「賛成!」とテーブルの下から手を出すと、その手にはトランプが。
啓「何で持ってんの?」
韮「お前の退院祝いだ。」
啓「退院祝い?」
ヒ「ポーカーやりましょう。」
韮「知らねぇな。」
ヒ「セブンブリッジは?」
韮「何それ。」
啓「僕ちょっとニュース見たいんで。」とリビングのほうに行こうとしたらあわてて啓太くんを押さえる韮っち。
韮「いいから!見なくていいから!」
ヒ「じゃあー、神経衰弱!!」
啓「病み上がりなんで神経衰弱は。」
韮「関係ねぇよ。」
啓「神経が衰弱するんですよ?」
韮「じゃあ、何やる?」
啓「ババ抜き、とか。」
韮&ヒ「おぉー!」
そんなあほな会話を台所で聞いてる美山さんはにっこり。韮っちたちも気を使ってくれてるんですもんね。
啓太ママは美山さんに、「啓太は辞めるつもりなんね?」とお見通し。「啓太のこと、みなさんにお任せします。」
美「はい。」
おしゅうとめさんから託されたお嫁さん状態。
壇原さんも心配して一人帰る美山さんに尋ねます。「総理はお辞めになるんでしょうか?」
美「それは私たちが考えることではありません。」
壇「私は、朝倉総理が好きです。」まあ、ストレート。
美「(にっこり)私もです。」

<啓太くんちに子供たち>
神林先生はマスコミに、『総理は自分は辞めるつもりだとおっしゃっていました』と言います。
マスコミにそれを暴露するのも神林先生の戦略なんでしょう。
えぇー?と秘書官たちは驚き。「本当か?美山!」
テレビの画面をキッと睨んだ啓太くん。
でも、そこに訪ねてきたのは子供たち。「モジャクラー!」「総理の家かぁー!」「いい感じじゃん。」
子どもたちは寄せ書きを啓太くんに渡します。
SP壇原を巻き込んで子どもたちと遊ぶ啓太くん。
最初は頼りないと思ったけど、「今はこの人のためなら自分の命をかけてもいい」なんて言って、子供たちにカッコイイって言われてる壇原さん。
コノヤロって感じで壇原さんの脇腹をつっつく啓太くん。
子どもたちが「バン!」って啓太くんを狙うので楯になって守るのです。
でもバキュン!って撃たれて、「あぶねっ!」ってよけたりして。
啓「何で今よけたんですか?当たりましたよ。」
壇「冗談です、冗談です。」
バキュンバキュンバキュン!!(笑)楽しいなー、壇原さん。

議員の先生がたは、反神林で行くか、神林につくか、思案のしどころのようです。本当に神林総理が誕生したときに不利な立場になるのも怖いし。なんだかヤな感じ。

アイスを食べて、リンゴ味?なんて子供のを食べたりしてる啓太くん。
先生はどうしてやめちゃうの?悪いことしてたのはほかの人たちでしょ?父さんがモジャクラはちゃんとやってるって言ってたよ。
やめないで、先生・・・。
子どもたちの思いは届くのでしょうか?
啓「先生も悪いんだって。」
子「どうして?」
啓「あの、あのね、総理大臣には任命責任ってのがある。大臣を選んだのは総理だから、あとになって、大臣が悪いことをしていたってことがわかったら、選んだ総理にも責任がある。」
子「そんなの変だよ。」
啓「変じゃない。それが政治の世界のルールだから。知らんぷりして総理を続けたらルール違反でしょ。」
子「でも・・。」
啓「じゃあ、みんなは先生がずるいことをしたほうが嬉しい?」
子「嬉しくない・・・。」しーん・・・。
啓「ほら、食べないと!6時の電車まであと11分ですよ。」
ヒカルちゃんも聞きながら泣きそうになってました。

<啓太くん、官邸に戻る>
生方さんに迎えられる啓太くん。
生「よかった。死ぬかと思いましたよ。」
啓「ご心配かけました。すいません。」
生「いや、僕がです。」
啓「は?」
ついこないだまで素人だった人が、あれほどの量の仕事とちゃんと向き合っていらしたとは。僕はもうごめんです、と言う生方さん。
生「本当にお辞めになるおつもりですか?」
啓「はい。」
生「残念です。実に残念だ。」・・・・そう言われても決意は固いのでした。

秘書官たちを前に、あと1週間しっかり仕事をしましょう、とごあいさつ。あと1週間でできることって何だろう。
啓「少子化対策。ちゃんと取れてるんですかね、育児休暇ってやつは。」
百「総理、それは1週間では無理です。」予算もいるし、法律だって改正しなくてはなりませんから。
啓「そっか。じゃあ、インターネット犯罪の撲滅。」
秋「それは表現の自由との関係が面倒ですね。」
難しい問題です。やっぱり1週間では無理。
啓「教育改革。教師をやってたときにたくさんあったんですよ、もっと改善できないかなってことが。たとえばカリキュラム。」
百「教育内容を変えるには、中央教育審議会を経て学習指導要領を改定する必要があります。」
西「もっと現実的な提案を。」
啓「じゃあ、各都道府県に1か所ずつ星が観測できる場所を。」
郡「それは総理のご趣味でしょう。」
啓「花粉症をなくす。」
秋「1週間でなくせません。」
啓「ですよね。」
ヒ「なさそうですね、1週間でできることって。」
なんて言うヒカルちゃんの顔を凝視する秋山太郎勘介。すっごい見てるー。
啓「あ。」
百「何か?」
啓「いや、いいです。」
美「おっしゃってください。」
全員がぬっと身を乗り出して啓太くんのいうことを聞こうとします。
啓「あのー、毎週水曜日にここで官邸連絡会議ってあるじゃないですか。その時にお茶が出るんですけど、僕、あのお茶飲んでる人見たことないんですよ。」
全員「・・・・。」
啓「無駄だからやめません?あのお茶。」
全員が乗り出していた身をゆっくりと元に戻します。うんうん、わかるわかる。

うちに帰って韮っちに報告。
韮「で、お茶になったのか?」
啓「決定しました。」
美「ほかになかったんです。」
ヒ「百坂さんたちも、仕方ないって。」
韮「なんという小さな話だ。俺が支えた朝倉内閣の最後の仕事が官邸連絡会議のお茶撤廃だ。」
んなこと言ったってねぇ。

<啓太くんの最後の仕事>
いろんなところに秘書官たちの根回しが始りました。
担当者に話をすると、そんな大事なことは上に言ってくれ、と。
会計課長は、お茶をやめたら来年から予算を削られてしまうのでだめだ、上に言ってくれ、と。
内閣府参事官は、そんな重箱の隅をつつくようなことを。長年続いてきたことは意味があるからだ、と。

喫煙室で壇原さんと話す啓太くん。「こんなことになるなんて。お茶なんてもっと簡単にやめられると思ってたのに。」
壇「総理は今までいくつも前例を破ってこられたじゃないですか。八島湾のクラゲのときも、アメリカ通商代表が来られたときも。大丈夫ですよ。」うん。
啓「はい(笑)。」
そこで「おい〜。」って言いながら脇つっついたのは壇原さん!
啓「んぐっ!」(笑)
壇「すいません!」
啓「いやいや(笑)。」
煙を追いながら出てくる二人。そんなことするよりさっとドアを閉めたほうがいいんじゃ?

去年の予算を出してくれ、と百坂さんに頼んで部屋に入っていった啓太くん。
ヒカルちゃんは、総理にはまだやりたいことがあるんじゃないですか?と。
少子化対策、インターネット犯罪、教育改革・・・全部総理の口から出たことばなんです。

そこに、お茶の元締め内閣府の野々村事務次官が来ました。啓太くんが呼んだんですね。
啓「わざわざ来ていただいてすいません。実は毎週水曜日に開かれている官邸連絡会議のお茶を廃止したいんですけど。」
大きな経費節約にはつながらないけど、無駄なので事務次官からご指導をお願いしたいと頼むと、「それはかまいませんが。」とOKしてくれて安心した啓太くん。
これで一見落着と思ったら。
野「次の総理が元に戻したいと言われれば元に戻させていただきます。長年やってきたことをわざわざ変える必要がどこにあるんでしょうか。
失礼ですが退任間近の総理の気まぐれで、内閣府や官邸の職員たちが右往左往させられるのは、いかがなものかと。」
啓「僕は気紛れで言ってるんではないんです。たかだかのお茶でも国民の税金を使っていることにはかわりないです。それに何事も官邸が率先して取り組んでいかなければ、他の省庁も地方自治体も世の中全体も、動かないですよ。長年やってきたから正しい、それは説明になってません。小さい問題は見過ごしてもいいっていうことは、大きな問題をあきらめてもいいっていうことにつながると思います、僕は。」
いやー、かっこいいですわー。こういう人が要所要所に本当にいたら世の中変わっていくんだろうな。
『それでは説明になってない』って言われるのはつらいですもんね。
どうしてもお茶を飲みたい人は自分で持ってきてもらえばどうかと提案する啓太くん。
この件を考えてから自分で水筒を持ってくるようにした啓太くん、自分で朝入れてくるんですかね。
これ、どうぞ、と出して野々村さんに飲んでいただきます。
啓「どうですか?」
野「・・・おいしいです。」
啓「でしょ?意外といい感じになりません?水筒のお茶って。」こんな綺麗な男にニコって笑顔で言われてお茶を勧められたら、魔法にかかっちゃったんでしょう、あっさり啓太くんの魅力にやられてしまったらしい野々村さん。
執務室を出てきた野々村さんはさっきまで険しい顔をしてたのに、あっさりと柔らかい顔になって、秘書官たちに「本当にお辞めになるんですか?」なんて聞いています。
お茶の件は了解、他にも内閣府で無駄なことはないか検討する、なんてことを言い置いて出ていきました。
極端すぎですわねー。でも、それが啓太くん、ってことで。

一人、椅子をぐるーっと回して背後にある桐?のマーク?を見つめる啓太くん。
これで終わったのかなーって感じででしょうか。

おうちに帰って韮っちとヒカルちゃんに缶ビールを渡して。
啓「乾杯しましょう。」
韮「何の乾杯だ?」
啓「お疲れ様ですよ。」
ヒ「お疲れ様・・。」
啓「はい、乾杯。」無理やり缶を出して二人の缶に当てる啓太くん。ふたりはしぶしぶ。
終わったのか・・・としみじみする3人。美山さんはまだ官邸にいて、ひとりでしみじみ。

<啓太くん、決意する>
小野田先生が訪ねてきました。
啓太くんのお父さんとよく飲んで語り合ったことを話してくれます。
総理はお父さんのことをまだ許してないかもしれないけど、立派な政治家だった。お父さんには夢があった。これからはアジアの国々と共に生きていかなければならない、それには子供同士の交流が必要だということで、亡くなった飛行機事故のときはベトナム観光ではなく、現地の小学校の視察に行くところだったのだ、と。
小「無念だったでしょう。まだやり残した仕事がたくさんあったのだから・・・。」
驚く啓太くん。お父さんの顔もちゃんと出てこないくらいだったので、そんなに重要な意味を持たせるのなら、もっとクローズアップすべきだったろうに。
小「(大同商事疑惑の責任を取ってやめるというのは)あなたらしい清々しい選択だ。しかし、いかにも政治家的な考え方ともいえる。確かに総理には任命責任がありますよ。しかし本当に国民はそういう責任の取り方をあなたに望んでるんでしょうか。あなたの良さは、政治の素人だったことですよ。」
小野田さんが帰ったあと、書斎に行ってお父さんの写真を見たりする啓太くん。真っ暗なまんまでやっぱりお顔は見えませんけどね。
「もう一度初心に戻ってみたらいかがでしょう。」という小野田先生の声が聞こえます。
美山さんに初めてあった時のことも思い出します。「父親の意思を継いで息子が立つ。あなた以上の候補者はいないんです。子どもたちに希望ある未来を用意したいと思わない?」
・・・・美山さんのいろいろな言葉を思い出す啓太くん。
そして、美山さんへの思いも自分ではっきりと自覚するのでした。あんなに気の強い女性がこんなにも大事な存在になるなんて。
そのころ美山さんも総理の椅子を見ながら思いに浸っております。

思いが高まっていくんです。啓太くん、お目目ウルウル。
子供たちの寄せ書きに描いてあるモジャ倉の似顔絵が言っています。『アウトでも全力で走れ!』・・・そう自分が言ってたじゃないか!
子どもたちのいろんな言葉。『モジャ倉も全力で走れ!』『あきらめちゃだめ』『朝倉総理は僕らのヒーロー』・・・・。
子供たちの言葉が背中を押すのでした。
啓太くん、しっかり。
眼鏡を取って、そして、立ちあがる。

官邸に戻って執務室に飛び込むと美山さんがいました。
啓「美山さん。あなたにお願いしたいことがあるんです。ふたつ。まず一つ目は、総理として、みんなに僕の気持ちを伝える機会を作ってもらいたい。」
美「みんな?」
啓「そう。みんなにです。」
美「わかりました。すぐに考えます。二つ目は?」
啓「あ、二つ目は、やっぱり、みんなに気持ちを伝えたあとに、美山さんに教えます。」
美「はぁ。」
啓「お願いします。」
美「はい。」

<啓太くん、ドキドキ>  
全国生放送をするんですね。日本じゃ前代未聞の方法です。その費用も税金なのにーとか、考えちゃいけないんでしょうね(笑)。
マイ水筒のお茶を飲んで、落ち着こうとしてる啓太くん。
美「緊張されてるんですか?」
声をかけられて、びくっとする啓太くん。
啓「かも。(笑)」
美山さんは、隣に座っていつぞやの演説のときにしたみたいに、左手の手の平を啓太くんに向って立てます。
ふっと笑ってその手に右手を合わせる啓太くん。パン!と合わせて。
そして、時間がきました。
啓「じゃあ。」
美「がんばって。」
みんなの顔を見回して、にっこりして執務室に入ります。壇原さんの敬礼にふっと笑って、席につく啓太くん。
ピンマイクをつけてもらっている様子をみんなはモニターでドアの外で見ています。生放送なので静かにお願いしますなんて注意されるのが変にリアル。
「5秒前!4,3,2!」
カメラのランプがオン!

<前代未聞の22分 セリフのとおりではない部分もありますが、何でかほぼ書いてしまいました。
「みなさん、こんにちは、朝倉啓太です。」
ちょっと声が上ずってる感じがおじょうず。
「実は今日は僕が内閣総理大臣に就任してちょうど50日目なんです。」
たった50日かー。それでよくもあれほど仕事ができ、あれほど信頼を得たなんて。
「そんな今、朝倉内閣はひとつの区切りをつけようとしています。僕は内閣総理大臣として今の気持ちを直接国民のみなさまに伝えたい、そうわがままを言ってこんな機会を作っていただきました。」
まず謝る啓太くん。18年前の大同商事疑惑についてのお詫びをします。あの事件で不正な利益供与を受けた議員を閣僚に任命していました。それも8人も。
「みなさんを失望させたことを痛感しています、申し訳ありませんでした。」と頭を下げます。
「今日はみなさんに伝えたいことを、難しい言葉を使わずに話します。」
政治に特別な関心もなかった普通の小学校教師だった自分。普通にニュースを見てただけ。選挙に行ったかどうかというと、正直行かないこともありましたなんてこともカミングアウト。
政治は大事なことだとわかっていても身近に感じることができなかった。政治に何かを期待することはありませんでした。
自分の1票で政治が変わったと実感することはなく、選挙のときには誰が勝ったーとか、何何党が躍進したーとかいうことで盛り上がるけど、それはその時だけでした。
公約もいつのまにかうやむやになってるし。
あのとき盛り上がった自分は何なんだろう、期待したことが馬鹿みたいに思えて、もうどうでもいいやと思ってました。
そんな僕がなぜか選挙に出ることになって、なぜか当選して、なぜか国会議員になって。
「先生って呼ばれるのはぎりぎり大丈夫だったんですけど、JRや地下鉄にはただで乗れるし、年上の人は頭を下げてくるし、これだったら誰だって偉い気になっちゃうんだろうなと思いました。」
でも、政治家になったからと言って何をしていいのか分からなかったんです。

委員会で何を議論してるか理解できなくて、秘書の方に分かりやすく教えてもらいました。本会議は小学校でいえば全校集会、常任委員会は図書委員会、特別委員会は運動会の実行委員会・・・そんなレベルでした。
会議では結論が出ないままで終わって、与野党が意見を主張しあうだけで、強行採決されたり。
「え?これで終わり?って僕の頭の中はクエスチョンマークだらけでした。」
僕が小学校で教えていたのは、何か問題があったら答えが見つかるまで議論しよう。もし相手が正しいのなら認めようということ。
でもここではそんな考えは通用しません。派閥の方針に従うのは当たり前。先輩が意見を変えたらそれにしたがって意見を180度変えたりしますし。その法案が本当に国民のためになるかどうかを考えていないんです。
そんなことを見て、議員になってますます政治が遠くなってきたときに、総裁選の話をいただきました。
政治のど素人が総裁選。総理大臣。ありえないっていう以前の話です。最初は断ったけど、ふと思ったんです。
「もし自分が総理大臣になったとしたら、子どもたちに希望ある未来を用意してあげられるかもしれないって。」
総裁選で、他の候補の意見を聞いているうちに、それは違うんじゃないかと思うようになっていって、自分の中にも世の中はこうあるべきじゃないかと思うようになっていきました。
総裁選のとき自分が言ったこと。皆さんと同じ目で、同じ耳で、同じ足で、同じ手で・・・・ということ。
僕のすべてはみなさんと同じです。
「総理になってもこの約束はずっと忘れないでいました。政治のプロじゃない、権力を持ちたくて総理大臣をやってるんじゃない。僕のことを支持してくれたり期待してくれる人たちのために働くんだと今日まで思ってやってきました。」

「大同商事疑惑は朝倉内閣の重大な不祥事です。この国の政治の信用を失う大失態です。
ほらやっぱり政治家は汚いことしてるんじゃないか、だから政治家は信用できないんだというみなさんの声が聞こえます。僕もそう思います。
だからそれを許した総理大臣がいすわっているのは間違っているんです。
改めてお詫びします。本当に申し訳ありませんでした。
でもどうかこれだけは言わせてください。
僕がこの政治の世界に入って希望を感じることもたくさんあったんです。そしてそこからいろんなことを学ぶこどができました。
どうか知ってください。権力にはいっさい執着せず熱意と使命感、それに燃えて働く政治家がいるってことを。
どうか知ってください。長いキャリアと影響力を持ちながら、自分の過ちをはっきりと認め、潔く身を引く政治家がいることを。
だいぶうるうる来てます。
どうか知ってください。官僚といわれる人たちの中で、本当にこの国のことを考え、必死になって働いている人たいがいることを。
どうか知ってください。この国のために、国民の皆さんのために、自分の命をかけて総理大臣を守ろうとする警察官がいることを。
どうか知ってください。(出てきそうな涙をささっとぬぐう)
永田町の空気に染まることなく、国民の目で政治を見つめられる女性がいるってことを。
どうか知ってください。熱く、強い気持ちがなければ政治はできないんだといつも僕の背中を押してくれた人がいたことを。
どうか知ってください。(しゅんしゅん・・・)すいません。
政治には人の血が通っていないといけないと僕に教えてくれた人がいたことを。
みんな素晴らしいパートナーでした。
僕は、彼らに本当に感謝しています。
(しゅんしゅん。お目目こしこし。)
(みんなのキャラクターをよくぞ残さず説明できました!えらいぞー。)

最初に言ったように、僕はひつとつの区切りをつけようとしています。
その区切りというのは、僕は、内閣総理大臣を辞任することに決めました。
ただ、僕は今度の問題はそれだけでは責任をとったことになっていないと思います。疑惑の政治家たちはまだこの政界に残っています。
なので僕はその人たちに、いえ、議員全員に辞職してもらおうと思っています。つまり衆議院を解散し、もう一度総選挙で国民のみなさんに国会議員を選び直してもらいたいんです。
選挙での1票1票はとても大切なものである。
そこで選ばれた人は国民の代表であり、国民の意思に沿う仕事をしなければならない。政治の進むべき道を決めるのは国民のひとりひとりなのである。
これなんだか知ってますか?国民主権という考えかたなんですけど、実は難しいと思われるかもしれませんが、この小学校の社会科の教科書に載ってるんですよ。だからみなさん、知ってるはずなんですよ。
つまり、この国の主人公は国民なんです。僕はこの国を皆さんの手に委ねたいんです。
この国には問題が山積みされています。少子化問題、教育問題、医療問題。そのほかいろんな問題を解決しなければなりません。でもそれは政治家だけが考えるのてはなく、みなさんひとりひとりが真剣に考えなければならないんです。
みなさんには本当の本物の政治家を選ぶ権利と義務があるんです。
私利私欲に走らず、約束を守り、国民と同じ目線になって、動ける政治家、働ける政治家。それを国会に送り出せるのはみなさんなんです。以前の僕は間違っていました。
でも今は確信をもってはっきり言えます。あなたの1票が政治を、この世の中を変えることができると。
僕は、内閣総理大臣として衆議院を解散することを決意したことをここに宣言します。
この解散は朝倉内閣の実績をみなさんに問うためのものではなく、子どもたちに希望ある未来を用意するための解散です。

僕の話は以上です。
最後まで聞いてくださったみなさん。心より感謝します。ありがとうございました。失礼します。」

椅子から立ち上がって、横にはずれ、空の椅子だけになる画面。

これは本当に前代未聞のシーンでしたね。自然な演技が売りの木村さんの真骨頂って感じ。
間違えたって全然普通にやりきればいいんだし。噛んだりすることがかえってリアルだし。
誰も映さないことで、言われてる本人がどんな表情をしてるのかっていうことがありありと想像できたり、カメラが動かないことで啓太くんの心の動きがじわじわ伝わってきたり。
言いたいことが伝わるってことは大事なことで、難しいことなんだなーとしみじみ思いました。ちゃんちゃらおかしいわーなんて言われるかもしれないけども、当たり前のことを分かりやすく言えばこういうことであって、国民や政治家・「みんな」に言いたいこと、みんながわかるべきことは、こういうことなんだな、としっかり伝わってきました。
なかなかなもんでした。
でも解散総選挙が意表をつくことなのかどうかがピンとこない政治の素人なので、そんなにみんなが言うほどすごいことなのかなーと思ってしまいましたけど。

<放送終了後>
終わって壁に向って大きく息をついている啓太くん。壁に手をついて、はぁーやり切ったなーと思いながら振り返ると全員がしーんとしてそこに立っていました。放送のクルーまでシーンと見つめたりして。
啓「あれ?」はずしたか(笑)?
小さく指でバツを作って「?」と聞くと、美山さんは首を振って、拍手をしてくれました。
それを合図に全員が拍手、拍手ぅ〜!!

街頭では啓太くんを評価する声が。わざとらしいですけど。
あの定食屋?蕎麦屋?の夫婦が出なくてよかった・・・。

先生たちは驚いております。
こりゃあ驚いたって言う小野田さん、大笑いの生方さん。
郡「解散総選挙とは。」
百「なんて人だ、まったく。」
と言いながら秘書官たちは結構ノリノリ。
韮っちは、「選挙だ!」って燃えています。

そんな執務室に神林先生がやってきました。
机に向かって方針状態の啓太くんの背後に立つ神林先生。
神「ひとつだけ聞かせてくれないかね。君は私から学びたいと言っていたが何か学べたのかね?」
それは、何も学べなかっただろう?というちょっと控えめなご意見?
啓「先生には感謝しています、大同商事疑惑のことも。先生のおかげで政界のうみを出せることができました。本当にありがとうございました。」
眼鏡をはずしてちょっと優しい顔になる神林先生。近いぞ。
神「選挙の検討を祈るよ。本会議場で会おう。」
美山さんの前で立ち止まって「がんばりなさい。」と声をかけて去って行く神林先生。
美山さんに気持ちがこもった声をかけたのはおそらく初めてなんでしょうね。
美山さんが啓太くんを見ると、こすこすっと教科書でこめかみを掻く啓太くんなのでした。

神林先生は反主流になってしまったけど、近藤さんは神林総理が誕生するまで付いて行くことを決心するのでした。

<啓太くん、プロポーズ>
官邸の屋上庭園っていう設定の所で、背広を肩にかけてる啓太くん。タイトルバックの最後の写真と同じ。
啓「官邸ってやっぱでかいな。」
美「ここが日本の政治の中枢ですから。」
啓「すごい所で働いてたんですね。」
美「やっぱりあなたは私が思ったとおりの人でした。」
啓「え?」
うふ♪って笑顔の美山さん。
啓「美山さんどうするんです?」
美「え?」
啓「選挙。立候補するんですか?」
美「・・・総理はもう私がいなくても大丈夫ですか?」
啓「いやだって、美山さんの夢は。
美「総理、二つ目は何ですか?」
啓「はい?」
美「お願いが二つあるって。」
啓「あぁ・・・」
啓太くん、美山さんのほうに向き直って、背広を肩から下ろして。
啓「僕のそばにいてほしい。」
美「いるじゃないですか。」
啓「いや、ずーっとです。」
美「・・・・。」
ちょっと沈む啓太くん。ダメなのかなー?って思ったら。
美山さんだんだんにっこりになって。「はいっ♪」
啓「ぁは(笑)。」
ふっと前を向いた美山さん。「私の夢は今かないました。」
啓「よかった・・・。」
昔からの夢ではなく、新たな夢ができてそれが叶ったんですね。うらやましいことです。総理大臣を支える妻になること。
二人で並んで同じ方向を向いて、ふと顔を見合せて笑って。
手を差し出す啓太くん、その手を握る美山さん・・・というのは画面では見えなくて、顔だけでそれがわかる演出でした。
その時二人の間は約70センチ。
後ろ姿の二人はしっかり手をつないでいます。その手を啓太くんがぐいっと引っ張って、おっとっとって美山さんが近くに引っ張られるのがかわいかったー。

<啓太くん、再出動!>
書斎でみんなで撮った写真見ながら笑う啓太くん。お父さんの写真もあるし、お父さんのやり残したことを俺がやるんだって思ってるのね。
啓「また始めますか。」
片方の眉をくいっとあげて。いざ出動!おぉーっし!

そして福岡という設定の事務所に韮っちが、いつかと同じようにカバンを地面にバンと落として現れた。
韮「オレが来たからにはもう安心だ。なんてったって、総理大臣を決める総裁選を仕切った日本でたったひとりの選挙プランナーだからな!」
自信満々。だってそりゃそうですとも。当選は目に見てるんですもん。
朝倉啓太くんのキャッチコピーに文句を言って、神棚に柏手を打って。
韮「で、候補はどこだ?」
だん吉おじさん「朝倉先生はもう遊説に。」
韮「もう行っちゃったのか?オレを置いて。」
そうなのよ、独り立ちしちゃったの。
街頭演説の朝倉候補。なぜか壇原さんが福岡までついて来てますが。
選挙カーの屋上に上がった朝倉啓太くんは、既に大人気。
下で見上げて拍手する美山さんの薬指にはきらりと光る指輪が。
その美山さんとアイコンタクトをした啓太くん、マイクをしっかりと持つ指には同じような細い指輪。あ、手袋してないんだ。
「みなさん、こんにちは!政友党公認候補の朝倉啓太です!!」

そして、啓太くんは当選して、また総理大臣になるです。そしてどんどん問題を解決していくんです。すばらしー。




第9話 衝撃!!総理倒れる 08/07/07
<啓太くん、官房長官を決める>
ちまたの変にCMっぽい作りのインタビューでは、おばかな一般市民たち。気持ちワリィー。
ヒカルちゃん、かわいいです。
朝ごはん中の3人。
そんなヒカルちゃんにお礼を言って手を差し伸べる啓太くんだけど、その手の指先だけちょろっと握って、「いいえ。」って、ヒカルちゃん、もったいなー(笑)。
韮「しかしあれだな、真っ赤に焼けた石にさ、コップの水ぶっかけてジャーって蒸発しちゃったなぁっていう・・・なんか・・・。」
啓・ヒ「??」
啓「それ、焼け石に水でしょ?」
韮「傷つかないように遠回しに言ってやってんだよ。」
啓「はっきり言ってくださいよ。」
韮「お前の人気は急降下だ。」
ヒ「そこまで言わなくていいでしょ。」
内閣支持率は12%も落ちたそうで、どうしましょう。

秘書官たちの部屋でキャスター付きの回転椅子に反対向きにまたがって会議中。ぐるーっと椅子を回転させたり、椅子にまたがったまま、足で床を蹴ってみんなの中心を移動したり。
神林先生を罷免したのではないことを言うべき、それは反対だ、官房長官とうまくいってなかったと思われてしまう、総理にとってマイナス・・・とみんなで議論。
神林先生はなぜやめたのか、何か企んでるのでは?
とりあえず神林先生の動きに注意して、と。
目下の問題は官房長官がいないこと。
内閣のスポークスマンである官房長官は絶対必要なんです。
今朝倉内閣に入りたいと言う人は出てこないし。
啓「僕が嫌われちゃったってことですね。」
でも、はたっと思い当った啓太くん。
椅子でまた向こうの端っこまで移動してた時、突然手をあげて。「あのー!官房長官って議員じゃないとなれないんですか?」
美「いえ、そういう決まりは。」
啓「だったもういるじゃないですか。」
ヒ「誰?」
コツコツと叩いた机は誰の机?
そしてその人の顔マネは渋い顔(笑)。

<啓太くん、がんばる>
韮澤勝利官房長官誕生。すごい出世ですねー。「おじいちゃんおばあちゃん、子供たちから愛される官房長官」になるんですって。
美山さんは啓太くんに、神林先生が『大同商事』と書かれたCD-ROMを持ってたことを話します。
何かある、と主張して話しながら焦ってくる美山さん。
まだ何も起こってないから今ゆってもしょうがない、と啓太くん。
啓「今日の占い、カウントダウンハイパー、うお座1位でした♪」めざましテレビの占いコーナーをフルネームで言うのは、アドリブかも。
防衛省改革会議が13時から。
資料を出して、タバコを出して、「じゃ、ちょっと行ってきます。」って喫煙室でお勉強するんですね。困ったもんです、愛煙家さんには。
歩いて行きながら独り言。「ラッキーアイテムは真珠のネックレスって、真珠のネックレス・・・。」
メガネを持って行かずに行こうとした啓太くんに、美山さんが声をかけてくれたので、戻ってきてメガネを渡された啓太くん。そして美山さんの胸元を見て「あった♪ラッキー・・・。」
よかったね。

朝ごはんはいつもヒカルちゃんが作ってるんでしょうか。そうだとしたら偉いじゃん。
火山灰をかぶったキャベツが売れ残りになってるという記事を見つけたヒカルちゃん、興味を持ってしまう啓太くん。
そして別の新聞には、新官房長官誕生の記事。
ヒ「何、これ!」
啓「え?『新官房長官が記者会見。国民に愛される政権を作りたい。私をニラッチと呼んでください。』・・・」
韮「何かおかしいか?」
啓「ニラッチ?」
ヒ「ふざけてる。」
韮「どこがよ?」
アップになった新聞記事、ちゃんと作ってんだなー。7月8日付けの新聞でした。

留美子先生も韮っちはどうかと思ってます。でも美山さんを呼んだのは、総理の身体のことを伝えるため。
リンパ球の数値が低すぎる、原因は過労。ほおっておくと心筋梗塞などになるおそれがあるし、ストレスもたまってるし、無理をさせないで。
大変!
このことは韮っちにも内緒です。

噴火のためにキャベツが売れなくなった村を助けられないかと啓太くんはみんなに相談します。
今さら激甚災害指定は難しいです。農水省、内閣府、財務省に根回し、政令を閣議決定しなければなりません。
啓「それを百坂さんにお願いしたいんです。」
百「はぁ?」
火山灰がかかってしまったキャベツだって水で洗えば普通に食べられると聞いて、その村に行くと言い出す啓太くん。
絶対ダメ!と叱る美山さんですが。
「高速で2時間で行けるんですよ。」と譲らない啓太くん。2時間で行ける山が噴火したんですか。いったいどこ?

で、やっぱり行ってました。
火山灰をふーって吹き飛ばして「あ、ごめんなさい!」っていう言い方が相変わらずかわいい啓太くん。
「洗えばこういうふうに食べられます。全然問題ないです。甘い。」ちゃんと取材をしていただければこっちのもんです。
みんな拍手。苦笑気味の美山さん、しょうがないなー、まったく。でも本当は嬉しいのね。

おうちに帰って麦茶を一杯。
美「明日はぎりぎりにお迎えにまいりますのでゆっくりお休みになってください。」
啓太くんの体が心配な美山さんは、ついついお母さん口調になってしまいます。「夜更かしはダメですよ。お風呂に入ってすぐに寝る!」
くすって笑う啓太くん。
美「何がおかしいんですか?」
啓「いや、よかったなーって思って。」
美「は?」
啓「神林先生のことを追い出したって思われて、みんなに嫌われちゃったかなーって、実は結構へこんでたんですけど、でも、美山さん帰ってきてくれたから。」
ね!がんばんないと。ここが踏ん張りどころですもんね。」
美「総理・・・。」
啓「僕ね、体力には結構自信あるんですよ。長野にいたとき新しい星を見つけたくて、えっとね、4日かな、徹夜しましたから(笑)。」

<啓太くん、一件落着する?>
突如、大同商事疑惑の22人の政治家についての記事が出ました。
このうち、亡くなった人、退官した人をのぞいて10人の現役のうち、8人が朝倉内閣の閣僚です。
小野田、生方両議員が執務室にきて、お話。
この閣僚たちを推薦したのは神林先生。これを企んでいたんです。
啓「そんなことして何のメリットが・・。」
生「爆弾を仕掛けたんですよ。いつでも自分の手にあるボタンで爆発させられる。」
今、この閣僚人事が神林先生だったことを公表しても、総理は大事な人事を人任せにしたといわれるし。八方ふさがりです。
韮っち官房長官も、質問攻め。
神林先生は仲間たちから総スカンだけど、そんなことどうでもいいみたいです。自分の仕掛けどおりにことを運んでいるようです。

啓太くんは、18年前にことだけど、本当に金を受け取っていたのなら、閣僚さんたちに辞任していただきます、とはっきり。
生方「総理ご自身も大変厳しい立場に立たされます。」
啓「仕方ありません。」ちょっと微笑んだのが素敵。
小野田先生は様子がおかしいです。

問題の閣僚たちを執務室に呼んで問いただします。
啓「本当のことを教えてください。」
全員がいっさい否定します。神林先生がいい加減な情報を流したんです、と。
啓「僕はみなさんを信じていいんですね。あんな目で見られて、みなさんよくもしゃあしゃあと言えるもんですわ。
「信じてください。」「金は受け取っていません。」口ぐちに言う8人の閣僚たち。

啓太くんは悩みます。
美「信用なさるんですか?総理。」
啓「あの人たちはみんな選挙で選ばれてここに来てるんです。あの人たちを疑うことは国民を疑うことになるじゃないですか。行きましょう。」
定例囲む会見。
啓「僕は信じると決めた以上最後まで信じます。」
神林先生が閣僚人事を行ったのでは?という質問にも、「いいえ僕の責任で行いました。」とはっきり。

そして総理批判はトーンが収まり、一件落着かな。ビールでくつろぐ啓太くんと秘書官たち。
こんなところで飲むのも変な感じ。
ほろ酔い啓太くんには、お祝いすることがもう1個あるんです。と、自分の机のほうに言って書類を持って戻ってきました。
啓「百坂さん、ありがとうございました!」
キャベツが灰をかぶった藤江村が激甚災害指定を受けることができ、キャベツ畑の復興に支援できることになったんです。
でも百坂さんは謙虚でした。
あれは自分だけの力じゃない、ヒカルちゃんが新聞記事を見つけたのが最初で、座り込みしてるおじいちゃんから話を聞いてきたから。そしてみんなそれぞれが働いた結果です、と。
百「これはチーム朝倉がやり遂げたんです。」
啓「そうですね。みなさんありがとうございました!」缶ビールを持ったまま深く深くお辞儀。
みんなも顔も満足そうで、絆が堅くなったなーと。
でも。
ヒ「あれ?一人忘れてません?」
韮っちは今も会見中だったなんて。
総理がキャベツを食べたのは人気とりのパフォーマンスじゃなかったかと言われ。
韮「それがないが悪い?」と言い放つ韮っち。
総理が食べてみせたこちで、売れ残っていたキャベツ8000個がすべて出荷できたんです。そうそう、それでいいんですよね、総理って。

<啓太くん、美山さんとちょっとロマンチックになる>
酔っ払って帰ってきた啓太くん、家に入ったとたんに真っ暗な玄関でつまずいて。
美「大丈夫ですか、総理?」
玄関の電球が切れてたので、上っていって廊下の電気をつける美山さん。
啓「あー、缶ビール1本ですっごい気持ち良くなっちゃった・・。最近全然飲んでないから・・・。」
美「明日の午前中の予定はキャンセルしましたから、お昼までゆっくり寝てください。」
啓「きゃんせる?」
美「いろいろと大変なことがありましたから、総理はお疲れのはずです。休養が必要だって留美子先生からも言われていますから。」
啓「ありがとうございます。」
美「おやすみなさい。」
啓太くんは玄関に座ったまま、横に座っている美山さんにしみじみ語り出します。
初めて美山さんに会った時のことを思い出すんです。長野の小学校に来て選挙に出ろって言ったこと、あれがなかったら今の僕はないのだから、あれは運命的な出会いだったのかなって。
啓「美山さんはないですか?思い出したりとか、そういうの。」
美「総理は、帰られるとすぐ変なことをしゃべりだすくせがあるんですか?」
啓「え?こないだもそうでしたっけ?」
美「酔ってらっしゃるんですね、さ、早くお休みになってください!」
啓「質問の答えは!?」
美「私は、思いだすなんてことはありません。そもそもあれは運命なんかじゃないでしょ。お父様の後継者は総理しかいなかったんですから、私が総理を訪ねたのは当たり前だったんです。」
啓「・・・・当たり前?」
美「はい。」
啓「絶対?」
美「はい!」
ふぅーん・・・て顔でゆっくり瞬きする啓太くん。
啓「すいません、変なこと言って。ん。」と咳払い。
美「じゃ、私は。」と立ち上がった美山さん。
啓太くんも立ち上がって振り向いたら、そこは美山さんの胸!顔が当たるくらいに大接近。
啓「あ。」
美「・・・これで。」
啓「やっぱり、運命じゃない・・・。」
上目づかいだー!啓太くんの上目づかい!これに勝てるのか!美山さん!
見つめあうふたり、あーーあぶなーい!
ガチャ!ドアが開いた!
韮「ただいまー。」
ヒ「疲れたぁー。」
そこに転がってる啓太くん。
美「そ、総理!」
韮「どした?」
美「酔っ払っちゃって。」
啓「うわー、気持ちよかー。」
韮「びっくりさせんなよ。」
啓「あ、韮っちだ。韮っちだ。」
韮「ほら、立て!」
韮っちに抱えられて運ばれる啓太くん。
啓「韮っち、ありがと。」
ヒ「ありがとうございました、美山さん。おやすみなさい。」
美「おやすみなさい・・・・。」あー、惜しいことしたねー、美山さん(笑)。

<啓太くん、決意する>
翌日はゆっくりしていいのに、やっぱり起きちゃた啓太くん。
ヒカルちゃん、朝ごはんの用意してる。偉いじゃん。
そこに電話が。大同商事疑惑の23人目の黒い閣僚の記事が出て、そこにには小野田先生の名前が。
記事を読んで「こんなのウソでしょ!」といつになくイライラしてる啓太くん。その時携帯に電話が。
啓「小野田先生?!」

ホテルで会った啓太くんと小野田先生。
小野田先生は、記事は事実であることを告白しました。あの金は政友党の資金になった、私腹を肥やすためではない。でも、総理のお父さんも同じです。
小「総理はおっしゃいましたね。世の中に必要な悪なんてあることを子供たちに教えたくないと。」
8人の閣僚おそらく・・・。
厳しい表情の啓太くん。
啓「小野田先生。それを知ってしまった以上、僕はあなたをこのままにしておくわけにはいきません。」
小「承知しております。」
小野田先生を見つめ、ぎゅっと目を閉じ、視線を落とす。悔しい啓太くん。

解任され、そして、議員までも辞職する小野田先生。
神林「終わったな・・・。」
明日の委員会での質問は神林先生です。マスコミもいろいろ言っています。
啓太くんを気づかうSP壇原に、逆に脇をつっついて笑かす啓太くん。いい人。
部屋に入ると秘書官たちがみんな心配そう。でも普段どおりに資料を持ってきてくださいとお願いする啓太くんに、みんなもファイトって感じ。

美山さんが啓太くんちに資料を持って来ました。
書斎にいると聞いてノックする美山さん。返事がありません。
机の角に座って、ぼーっとしてた啓太くん。
啓「あぁ。」
入って静かにたたずむ美山さんにお父さんのことを話す啓太くん。政治家だったおやじが苦手だったけど、おやじは虚勢を張っていたのかも。
啓「18年前、いやいや汚れ役をやっていたのかもしれません。でもだかと言って許すわけにはいけませんよね。僕は総理大臣ですから。
内閣が不祥事を起こしたのに、自分は関係ないって総理の椅子に座りつづけたら、僕だったら怒りますね。」
回転いすをぐるっと回して話し続ける啓太くん。
啓「というより、みんなを政治で失望させるようなことは、したくないです。だから、僕は責任をとります。」
美「総理。」
啓「美山さん、今まで僕のことを支えてくれて、ありがとう。あなたのことは、絶対に忘れません。僕の人生を変えた人だから。」
美「私、総理にウソをつきました。」
啓「?」
美「本当は、いつも思い出してます。総理に初めて会った日のことを。あのモジャモジャ頭の先生が、こんなに近い人になるなんて。」
啓「いや、僕だってそうですよ。東京から来た気の強ぉい女性が、こんなにも大事な人になるなんて。」
右手を服で拭いて差し出す啓太くん。
その手を握る美山さん。
美「お疲れ様でした。総理。」
啓「ふ(笑)。お疲れさまでした!!」
うるうるうる・・・・。

<啓太くん、倒れる>
神林先生の質問が始まります。
疑惑が真実であるなら、朝倉総理の責任は免れません。これまで何事も正直に国民に語りかけてきました。この問題もそのように・・・・。
朝倉内閣総理大臣、と呼ばれ答弁席に立つ啓太くん。
しばしの沈黙。
あちこちで見守る人々
議長に促されて口を開く啓太くん。
啓「18年前の疑惑とは言え、今回のことで政治はまた信頼を失ってしまいました。その責任は、間違いなく僕にもあります。まず、僕はそれを国民の皆さんに謝りたい。本当に申し訳ありませんでした。」
この態度にざわつく議場。
啓「僕は、僕は、責任をとります。」
ヤジ「責任を取るとは何だ!」「はっきり答えろ!」
啓「僕は・・・」ふらっとする・・・「ぼ・・・」啓太くんが倒れた!
飛んでくるSPと百坂さん。
壇「救急車を呼べぇーー!」
動かない啓太くん。
執務室で見ていた美山さんが走りだす。
百「総理!しっかりしろ!!」
走る美山さん。
啓太くーん!!

<ここまでの啓太くんの味方>
宮本ひかる、韮澤勝利、生方恒夫、美山理香、月丘留美子、壇原段(SP大蔵)、小野田朝雄、郡司敏夫、百坂哲也、野呂代表、西誠二、秋山太郎勘介、近藤光輝?




第8話 別れ。そして逆襲 08/06/30
<啓太くん、消える>
夕べのうちにいなくなった啓太くん。
壇原さんクビ?6人の娘が路頭に迷う悲劇が。
傷心の啓太くんは実家に戻っていました。お母さんからの連絡を受ける美山さん。
モジャ頭のシルエットが、寝ています。小さな手鏡に閉じた目が片方だけ映ってました。
朝9時すぎ。
朝一番の飛行機で帰ってきたのかしら?

くぅーんと目覚めた啓太くん。寝起きの演技日本一。ちゃんとパジャマは着てるけど、前のボタンをちゃんと止めてないのが妙にリアル。
あれ?ここはどこ?状態の啓太くん。
「あ、そうか・・・。」
台所ではお母さんなががめ煮を作ってくれてました。冷蔵庫から麦茶を出してコップについでごくんごくんとの飲みながらふと振り返ると。
ぶぅーー!逆噴射!
美「おはようございます。」顔色一つかえない美山さん。
啓「美山さん。」

東京の自宅には留美子先生が呼ばれてました。マスコミ対策でモジャ頭をかぶった韮っちが、膝をちょっと曲げてタバコを吸いながら啓太くんのふりをしてました。

<啓太くん、復活する>
ご飯を食べながら美山さんとお話。
ヒッチハイクで帰ってきたと。乗せてあげた長距離運転手の方、すごい。
補正予算はどうなりました?と一応聞いてみる啓太くん。
美「総理がいやになるのは当然です。私はひどいことを。でもこんな形で辞めて欲しくありません。」
啓「美山さん、ゆってること矛盾してません?」
美「わかってます。でも。いえ・・・。」

お疲れの啓太くんは、まだまだ寝てしまいます。いろんなイヤなことが思い出されてもう寝るしかない!

美山さんは泊まります。
お母さんからお礼を言われる美山さん。
あんなに落ち込んでる啓太を初めて見た。でも美山さんが来てくれたからごはんを食べた、と。
美山さん、お礼を言われるとますます苦しいです。

ニュースの声がするほうへそっと行ってみる美山さん。
啓太くんが否決された補正予算案のニュースを見てました。
神林先生、よくもしゃーしゃーと言うわーって感じ。そっと廊下から覗いた美山さんに気付いた啓太くん、「そんなところに立ってないで入ってください。」
もうだいぶ落ち着いています。
啓「やっぱり、ゆわ、言われちゃってますね(笑)。」
いろんな議員さんから、元々人気だけだったとか、言われたい放題。

美「総理、総理がもう政治はうんざりだとおっしゃるなら、私には止める権利はありません。」
啓太くんはニュースを見ながら背中の美山さんに言います。
啓「美山さん、車とばせば朝には着きますよね。」
美「え?」
啓太くんは、テレビを消してよいっしょ、と立ち上がり。
啓「帰ります。」
さっさと部屋を出て行く啓太くん。
美「え?ちょっ・・・」
1日中寝て、どうやって気持ちを入れ替えたんでしょうか。ニュースを見て決意したのかしら。

いつものプライベートな感じの白いシャツに着替えてて、廊下を歩いていくと、台所ではおかあさんがお弁当の包みをつくっていました。
啓「あのー。」
母「持っていきんしゃい。」
啓「おにぎり?」
母「気を付けて。行っといで。」
啓「・・・・。ありがと。」
美「おじゃましました。」

<啓太くん、感謝する>
引っ越しセンターの格好で壇原さんが待つのは、呑川の伊勢橋。近づいてくる車がバックミラーに映ります。
壇「来た!」
福岡ナンバーの車でずっと運転してきたんですね。美山さんがずっと運転してきたわけじゃないでしょう。優しい啓太くんが替わらないわけないですから。
ナンバーは「50−12」。5月12日にスタートしたからでしょうか。初回にこの車出てきたかな?

運転席の美山さんに、後部座席の啓太くんが声をかけます。
啓「お疲れさまでした。」
美山さんは外で待つ壇原さんに会釈をし、しばし沈黙。
美「では、私はここで。」
啓「どうしても神林先生のところに?」
美「私はあの方に育てていただいたんです。短い間でしたけど、ありがとうございました。」
ちょっと半身振り返ったけど、啓太くんを見ることなく前を向いてお辞儀し、そして車から降りる美山さん。
裏切られたと知っても、お世話になった美山さん・・・。

壇原さんに引き継いで去っていく美山さんを見つめる啓太くん。
壇原さんが乗ってきて、「総理、よく戻ってきてくださいました。」壇原さん、本当にホッとしています。クビになるところでしたもんね。
歩いて行く美山さんが角を曲がって見えなくなったとき。
壇「御自宅の前はマスコミが大勢いますので、こちらに・・。」
啓太くんは飛び出して、美山さんを追って角まで走っていきます。
啓「美山さん!」
振りかえる美山さん。
啓「僕は、・・・・・・・、ありがとうございました。」
美山さんは深く深くお辞儀をして、そのまま啓太くんを見ずに踵を返します。
去っていく美山さんをじっと見つめながら、ちょっと涙をぬぐってメガネをかけてごまかすのでした。
そしてその後ろ姿はどう見てもそこらの兄ちゃんで、総理大臣には見えません(笑)。

この場所は世田谷区の呑川。先日行ったばかりです。アジサイが奇麗に咲いていて、とてもいい感じでした。
首相官邸の駒沢大学も近い所で、美山さんが歩いていった方向は桜新町の駅です。

<啓太くん、逆襲する?>
官邸に戻って、小野田先生、生方さんと話す啓太くん。
ふがいなかったと謝るお二人に恐縮です。でも、神林先生の本意を2人から聞き、4人の秘書官たちともども、驚きです。
そして首席秘書官は。
ヒ「宮本ひかるです!美山さんの替わりに首席秘書官になります!お願いしまーす。」
お口あんぐりの4人の秘書官たち。
ヒ「がんばります!私もやっと政治の中枢に。」
秋山「サプライズ人事・・・。」倒れる太郎勘介。
百坂「もう何が起こっても驚かないぞ、オレは。」(笑)

恒例囲み会見。
小児科医療対策は諦めていません。
神林総理待望論?
啓「今僕が考えなければいけないことは、国民の皆さんのために何をすべきか、それだけです。」
「相変わらず奇麗事を並べるね。」と、余裕の神林先生の横には秘書に戻った美山さん。相変わらずてきぱき。明日は会合を開き、それに出席するように言われています。
廊下で啓太くんと美山さんがバッタリ。
啓「今週末神林先生の時間をいただいてもいいですか。」
美「それは?」
啓「大事な要件で。」
美「かしこまりました。」
啓「お願いします。」
美山さんについてた新人くん?は、おどおど。

啓太くんが神林官房長官にアポを取ると聞いて、騒ぐ4人の秘書官たち。
西「罷免か?」
郡「罷免だ!」
ヒ「罷免・・・。」
秋「クビにするんだよ。」
西「しかし他の閣僚が総理に反発して辞任したら?総理完全に孤立しますよ。」
いやいや、国民の声を聞けばうかつなことはできないぞ。
秋「じゃあ、総理には勝算があるんですね?」
ヒ「国会王子の逆襲だ!」
秋「僕はキミ罷免!!!」
百「秋山。」
秋「すいません、取り乱しました。」
ぎゃっはっはっは!『僕はイケメン、キミ罷免!』ナイスだー!!!

閣僚たちもそわそわ。それに、アンケートの結果、国民には、朝倉総理はダントツ人気。そこをついて小野田・生方陣営は閣僚たちに根回しします。
ここで神林につくか総理につくか、閣僚たちも考えた結果、神林先生の秘密の会合には誰も来ず。神林先生、怒り心頭。
近藤秘書官に、神林先生に朝倉総理と一度お会いになってみたら、と進言します。

<啓太くん、決意する>
韮っちの用意した晩御飯はメンチカツ。
韮「食え!」
啓「何でメンチカツなんですか?」
ヒ「縁起悪ぅ。」
韮「お前はこれから神林と闘うんだ。もう腐ったメンチカツを食って倒れた自分を忘れろ!」
啓「そんな自分いませんよ。」
韮「お前もいつまでもスケジュール係りでいいのか?本当の首席秘書官になって美山の鼻を明かしてやりたい宮本ヒカルがいるだろ?」
啓「いませんよ。」
ヒ「いる!」
啓「うそ?」
韮「本当のことを教えてあげよう。来い。」
3人頭を突き合わせてコソコソ。
韮「メンチカツはな、実はトンカツよりも縁起がいいんだ。」
啓・ヒ「何で?」
韮「んふ(笑)。メンチきって、カツ!ってな。」
ヒ「ほぉ!」
韮・ヒ「メンチきって、勝つ!!」
啓太くん、あきれる。
啓「これ何すか?」と、もじゃ頭のカツラを持つ啓太くん。

留美子先生のところで近藤さんが注射を打ってもらっていたら、啓太くんがやってきます。
啓「僕身体がやばいなって思ったらニンニク注射打ってもらうんですよ。」
留「今そちらにも同じのを。」
啓「近藤さんもニンニクですか?神林先生もニンニク党だったりするんですか?」
近「さぁ・・・」
留「総理も注射に頼るよりお休みをとられたほうが。」
啓「無理ですよ。あ、明日日帰りで北海道行ってきます。交通遺児の施設の視察なんですけど。」
留「忙しすぎ!」
啓「いや、向こうで子供たちと一緒に絵描くんですけど、留美子先生知らないですか?今人気のキャラクターとか。何かないですかね?何が流行ってんだろ。」
ムシキングじゃないですか?とか会話してる2人に、我慢できなくなった近藤さんが。
近「恐竜キング。」
啓「え?」
近「うちの息子は、恐竜キングにはまってます。」
留「恐竜キング?」
近「あぁ、ムシキング(なんか)。」
啓「あ、そうなんですか。そういうのがあるんですか。」
留「よかったですね、総理。」
啓「思いっきりはずすとこでしたよ。恐竜キング・・・。ありがとうございます、近藤さん。」
どうして交通遺児の施設に行くのか聞いてみる近藤さん。手紙をもらったから行く、という啓太くん。
手紙をもらっただけで駆けつける総理なんて見たことない、という留美子先生のうまい具合のアシスト。
行くだけで喜んでもらえるなら休日だって返上する、と啓太くん。
注射が終わって、先に出て行く啓太くんは、近藤さんに、「ありがとうございました。助かりました。」と握手を求めます。
近藤さん、じわっと心動きます。

神林先生はアメリカ大統領からのメッセージにご満悦。
神「明日、朝倉が私を罷免したら直ちに記者会見だ。」
美「はい。」
神「35歳政治経験ゼロの男が、当選12回の私にむかって。ふん。」
そこに入ってきた近藤さん、朝倉総理と手を組んでみたら、と進言してみます。
神「近藤。そういうことはお前の口から聞きたくなかったな。」
近「すいません、忘れてください。」

近藤さんが言ってくれたので、びっくりの美山さん。
近「オレはどうかしてたな。」神林先生に言ってしまったことが、「どうかしてた」んですね。これまで朝倉総理を理解してなかったことが、ではなくて。

夜じーっと考える啓太くん。
小野田先生のことばを思い出します。「神林を官房長官からはずすべきです。総理、これは戦争です。」
立ちあがってネクタイを取り、キッと鋭い視線。かっちょいいー!

<啓太くん、お願いする>
全国都道府県対抗のボウリング大会に出て靴紐を結んで準備中の啓太くん。ボウリングのウエアーまでちゃんと着ております。
そしたら神林官房長官も来ていました。
このあと官邸で会う予定だったけど、ここでお話を、とお願いする啓太くん。
意外にもあっさりOKする神林先生。ここで罷免されたらすぐ記者会見とかできないのにな。
フラッシュの嵐のマスコミを外させて。

啓「こんな格好ですみません。僕、今日始球式で投げなきゃいけないんで。」
神「始球式?普通は代理をたてるものです。」
啓「いやでも一応総理大臣杯なんで。」
神「ふっ、そういうところが人気の秘訣なんでしょうね。
啓「神林先生は、ボウリングのほうは?」
神「本題に入りましょう。」
啓「はい。・・・・神林先生。・・・・・僕と先生がこれからも一緒にやっていくにはどうしたらいいんでしょうか?」
ヒ「え?」
え?な空気蔓延。
神「・・・。」
啓「あ、いや、先生の勧めがなかったら僕は総裁選に出てなかったし、総理大臣にもなっていません。僕は先生に本当に感謝してるんです。人のために働けるチャンスを与えてくださったことを。いや、僕は先生から学びたいことがまだまだいっぱいあるんです。先生のお力が必要なんです。だから、お願いします。」
立ちあがって気をつけ。
啓「この国のために、この国に住む人たちのために、先生の力を貸してください。お願いします。」お礼。
ヒ「総理・・・。」
立ちあがった神林先生の声が優しくなっていて。
神「頭をおあげください、総理。」
顔を上げた啓太くん。
神「私は、あなたが私を罷免すると思ってました。」
啓「回りはそういう意見でしたけど。僕は、罷免なんて考えませんでした。」
神「本当だ、あなたは今までの政治家とはまるで違う。わかりました。これからも総理をサポートさせていただきます。」
啓「本当ですか!」
手を差し出す神林先生。その手を両手でしっかり握る啓太くん。
感動の嵐。フラッシュの嵐の中で照れ笑いの神林先生。すごいなー、一気に気が変わるなんて。そんだけ啓太くんの力がすごいってことよね。
そして始球式に呼ばれる啓太くん。
美山さん、大感激。「神林先生。」
神林先生、本当に顔が全然変わってます。役者やなー。

朝倉コールの中、期待どおりストライク!
でもね、両側の7と10ピンの倒れ方はおかしかったです(笑)。

<啓太くん、美山さんを迎える>
おうちでお好み焼きをする3人。神林を罷免しなかったと聞いて韮っちはイライラ。
啓「抑えつけないでくださいよ!もう!」って韮っちの手を叩く総理、本気の叩き方(笑)。
裏を返して「おっ、いい感じ。」
ヒ「心が広いんですよ、総理は。私びっくりしちゃいました。」
韮「神林と和解したのか?」
啓「和解するもなにも最初からケンカなんかしてないすよ。」
ヒ「おっとなぁ〜。、はい、子っどもぉ〜。」お皿を配って。
韮「うるせー。」
韮っちが作った国会王子のキャラクターがウケテルらしいです。布団みたいなマントをつけた国会王子。ここで見せてくれないなら、どっかで。

神林先生に大感激の美山さん。
神「朝倉啓太。大勢の前で頭を下げ、私から学びたいと言う。大した男だ。」
すっごい穏やかな顔なんです。でも、どうしても裏を感じてしまんですけど・・・。持ち出したのは20年前の大同商事疑惑の資料CD。啓太のお父さんもからんだあの疑惑です。

案の定、翌日の官房長官の会見で、神林は言いました。
「総理は私を罷免しました。総理は独裁者になってしまった。私は去ります。」
神林先生に意見する美山さん。私が敵の前で本音を言うはずがないと言う神林。そうなんです、やっぱりね。
5年前、神林先生の言葉に感銘を受けて秘書になった美山さん。
「あれもウソだったんですか?」
やっと分った美山さん。
美「今日、私にははっきりわかりました。この国の政治を変えるのは神林先生ではないと。」
神「好きにすればいい。御苦労さま。」資料をゴミ箱にぐしゃっと投げ入れる先生。
美「お世話になりました。」
そして啓太くんのところへ。
美「今、神林先生の秘書を辞めてきました。私はもう自分の心のままに生きようって決めたんです。総理、お願いがあります。厚かましいことは百も承知で。」
その言葉をさえぎるように言う啓太くん。
啓「もう一度一緒に働いていただけませんか。もう一度、僕と一緒に。」
うるうるうる・・・・「ありがとうございます!」でも美山さんもわかっていたはず。啓太くんが拒絶することなないことを。
啓太くんはニコッとして、「良かった・・。」
美「それからもうひとつ。1分だけ、わがままを聞いていただけませんか。」
啓「いいです、よ。」何だろう?な啓太くん。
世の中の女性たちは美山さんのしようとしてることがだいたいわかります。くそー、これは男性目線の脚本だなーと思った瞬間。
啓太くんにゆっくり近づいて、そして啓太くんの右肩に頭を置いて、泣き出す美山さん。ずりぃ・・・・。
啓「美山さん・・・・。」
どうすることもできず、ごそごそとお尻のポケットからハンカチを出して。
そして右手で美山さんの肩に手を添え、左手はぐっと我慢して、結んで開いて、空中遊泳。でもその左手もそっと美山さんの背中に添えてぽんぽん。
ひとしきり泣いたあと、「はぁー。」とためいきをつき「ありがとうございました!」と離れて背を向ける美山さん。でも手にはハンカチをちゃんと持ってました。
啓「え?」
美「もう大丈夫です。」
振りかえって「えへ(笑)。」
啓太くんもにっこり。

事務室に出て、秘書官たちに言います。「美山さんが首席秘書官に戻ってきてくれました。」
美「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。」
ヒ「おかえりなさい!」
ヒカルちゃんの言葉にホッと安心。
美「またよろしくお願いします。」
郡「そうか。」
百「帰ってきたか。」
秋「そうですか。」
西「よかった。」
壇「美山さん・・・。」泣きそうな壇原さん。
韮「よーし、今政界は神林発言で大変なことになってる。全力で総理を守るぞ!オレたちは一枚岩だ。」
美「チーム朝倉ですね。」
そしていざ、出陣。
無人の部屋のPCには総理のHPのキャラクターが飛んでいます。かわいーぞぉ。
でも、部屋を無人にするのはありえませんけど。

<予告>
え?啓太くん倒れるの?えぇーーー。そんなの反則だわ。

<ここまでの啓太くんの味方>
宮本ひかる、韮澤勝利、生方恒夫、美山理香、月丘留美子、壇原段(SP大蔵)、小野田朝雄、郡司敏夫、百坂哲也、野呂代表、西誠二、秋山太郎勘介、近藤光輝?




第7話 衝撃の結末!!消えた総理 08/06/23
<啓太くん、美山さんが辞めるって聞く>
りょうすけくんの病室にプラネタリウムを持ち込んで星座のことを教える啓太くん。近頃の子どもは「ひしゃく」も知らないだろうし、「おたま」も危ないな。
美山さんは、神林先生から朝倉内閣を作った裏をはじめて聞きショックー!りょうすけくんと星座の話をしてる啓太くんを見ながら複雑です。
自分から辞めると言わせる方法しかない。「君、総理秘書官やめなさい。」なんて言われてるんですからね。
また来てねって言われても、「総理大臣って結構忙しいんだよ。」
りょうすけくんから大事な飼い犬のフリスビーを受け取る啓太くん。ワンコにのようにフリスビーを噛むマネしてみたり。
今度は外で犬のラッキーと遊ぼうね、と約束を交わして帰ります。
でも美山さんは悩むし、焦るし、大変です。「10分遅れです。」
「すいません。」

美山さんは、先輩の近藤さんに聞いてみますが近藤さんは知らぬふり。騙されてたことに気付かないお人好し。
近「君は朝倉くんのために生きてるんじゃないんだ、自分自身のために生きてるんだろ。」
啓太くんはあんなに一生懸命なのにー、とますます悩む美山さん。
そんなとき、啓太くんから電話で明日の会議のことを聞かれて、韮っちもヒカルちゃんも、来てー!って大騒ぎしてます。

啓太くんちに行ったら、資料を広げる3人が。
韮「コイツ私学の寄付のことなんか、なーんにもわかってないんだよ。そんなことでよく総理とかやってられるな。」
啓「自分だって補佐官なのに何にも分ってないじゃないですか。」
てきぱきと指示する美山さんに、ヒカルちゃんもさすがーと感心。
韮「美山がいねーと何にもできねぇなー、総理くん。
啓「え?」
韮「総理くんくん、総理くん♪」」
啓「うるさいな。」
韮「総理くんくん、総理くん♪」
啓「うるさいな!!もう。その通りですよ。」
めどが立ったところで、ワインと明太子で乾杯しようとなり。
啓「総理くんって何ですか!」これはアドリブだね。

洗い物しながら悩んでる美山さん。台所に立つ2人の背中は明るい雰囲気ではありません。
韮っととヒカルちゃんが酔っ払って寝ちゃったあともまだお勉強中の啓太くん。
そんな啓太くんを見て、美山さんは切り出します。
来週は衆議院本会議で、補正予算案が可決されたらひとくぎり。
啓「あ、今度お好み焼きパーティーやりましょう。」外に出られないのでインドアの生活を楽しみましょうってことで。
そんなことは無視して告白する美山さん。
美「総理、補正予算案が可決されたら。」
啓「お好み焼きパーティー。」
美「総理秘書官を、やめさせてください。」
啓「・・・・・・。」
美「すみません。」
啓「・・・・・・・。ん、ん(咳払い)。え、どして?何か、ふ、不満とか?」
美「いえ。」
啓「じゃ、どうして。」
美「私は・・・もともと神林先生の秘書です。ずっと総理の手伝いをしてるわけには・・・もう今日のように私に頼らないでくだい。これからは総理がご自分で判断しなければならないことが増えてくるんですから、今のうちに公認の秘書官を。急に申し訳ありません。おやすみなさい。」
出て行く美山さん。
立ち上がるけど、追いかけられなかった啓太くんでした。涙目に見えるな、啓太くん。

小野田先生は「あの手のタイプは回りから人が離れるのが一番こたえるんだ。」って。あー、そうだね、一人にしたら死んじゃうから、彼は(笑)。
「我々が朝倉下ろしを画策したとは国民はわかりません。」本当に悪ーい政治家になってしまってます。

<啓太くん、秘書官決まらず>
韮「美山がやめる?」
ヒ「そんな、どうして?!」
啓「美山さんは総理秘書官になるために政治の世界に入ってきたわけじゃないので。」
韮「お前それでいいのか?」
ヒ「ずっと一緒にやってきたじゃないですか!」
でも啓太くんにはどうすることもできないんです。

小野田先生を脅す神林先生。「みなさん政友党にはいられませんよ〜。」
小野田グループには、官房長官機密費・・・国民に報告する義務のない便利なお金があるんだって。あらら、そんなの使っちゃうわけですか。これは最後には失脚ですな。

秘書官たちに後任秘書について相談します。「どうしよう・・・。」って本当にボク、どうしようって感じが出ててかわゆい
総理ブログに秘書官公募を出したので、ちまたでは総理秘書官になろうってヤカラがうじゃうじゃ。

ヒカルちゃんも廊下で美山さんを捕まえて訴えます。「美山さんならと諦めてたのに。あの人を政治の世界に引きずり込んだのは美山さんですよ。どうして辞めるんですか?!」
美「あたしだって、あたしの人生があるのよ。」

応募してきた人たちの履歴書を見るけども、全然のれない啓太くん。出るのは溜息ばかりなり。
その後、小野田グループから脱落者が出はじめます。

美山さんが来られたと連絡を受けたは神林先生は、「女は面倒だね。」ってつぶやいた。国民の敵だけかと思ったら、女性の敵ー!!
「何も辞任を迫らなくても。」と訴えにきた美山さん。
でも、補正予算も否決される。小野田グループがバラバラになるから、と大金を持って画策に出ていかれました。
近藤さんに質問する美山さん。「神林先生は総理が出した予算案だからつぶそうとしてるんですか?本当に世の中のことを考えてらっしゃるんですか?」
近藤さんからは、そんな甘いこと言って、政治の世界を知らないわけじゃないくせに。青臭い政治感にかられて神林先生から離れるならそれもいい、でもそうすると君の未来ない、と言われる美山さん。

恒例会見での質問はやはり首席秘書官公募について。そこで小野田グループから脱退している人がいますが?と聞かれ、小野田先生は立派な方だというのが精いっぱいの啓太くん。

その頃りょうすけくんの容態が急変してました。やっぱりな。

後任の秘書官は決まらず、補正予算案も危ういけど、りょうすけくんに預かったフリスビーは啓太くんちに。フリスビーを手にとって、頑張らなきゃ、と思う啓太くん。

秘書官希望者たちの面接をしますが、美山さんがバッサバッサ切っていきます。
美山さんのキツイ言葉に、みんなが固まる感じ。どんどんキツクなっていく美山さん。
啓「美山さん、厳しすぎるんじゃないですか?」
美山さんは首席秘書官たるもの、と思いがあるからなかなかOKは出せないんです。
キミがめるっていうから、こんなことやってんだ、もう辞めるのやめたら?と秘書官のみんなには言われますけど、そうもいかない美山さん。

壇原SPとちっちゃな喫煙室で一緒になり一服しています。
啓「やっぱり分らないな、美山さん。」
壇「女性の中には相反するふたつのものが存在するんではないでしょうか。」何をいきなりl。でも壇原さんはいつも見てるので美山さんの気持ちが分るんですね。
壇「天使と悪魔。淑女と娼婦。ドライとウエット。肉食獣と草食獣。赤ワインと白ワ・・。」
啓「ごめんなさい、最後のほう、ちょっと意味がわからない・・・。」
壇「あ。・・・つまり、辞職するとは言ったものの、総理をサポートするのは自分しかいないと思ってる。」
啓「やっぱりわかんね。」
壇「だからたとえば、ケチャップとマヨネーズ。」
啓「もういいです。」
先に出ていく啓太くんをおっかっけて。
壇「あ、馬場と猪木!」
なんか伝わらなかったのねー。

<啓太くん、悩む>
りょうすけくんの母松井さんと電話で話す啓太くん。容態が悪いことを言わないお母さん。現役官僚ですからね。
りょうすけは、総理が小児科のお医者さんを増やそうとがんばってくれてるのを喜んでます。
松「りょうすけは『あの人は正義の味方だ、大きくなったら僕は総理大臣になる』って。」
ちょっと嬉しい啓太くん。
りょうすけくんは、昏睡状態なんでしょうか。

結局秘書は決まらないまま。
美山は何か隠してるな、あの態度はおかしいと言う韮っち。
韮「お前なんかしたろ?」
啓「は?」
韮「こないだオレたちが酔いつぶれた夜に。まさか?」
啓「何もしてないっすよ。」
ヒ「いやらしいことしたの?」
啓「してないって。」
韮「あのとき、おれたちは明太子とワインのチャンポンでつぶされたんだ。明太子が冷蔵庫に入ってるって言いだしたのお前だったよな。」
啓「普通冷蔵庫でしょ。」
ヒ「計画的だったの?」
啓「バカじゃない?」
そこにピンポン。
韮「誰だ?」
ヒ「美山さん。」
啓「いや、違うでしょ。」
韮「何で違うってわかるんだ?普通美山の確率高いだろ!」
ヒ「早く出て。」
啓「・・だったら、気が重いっていうか。」
韮「あら?何か後ろめたいことしたんだろ?」
啓「違いますよ。」
ヒ「早く出て、謝って!」
啓「違うっつってるの!」
韮「何でもいいから、とにかくこういう時は謝っとけ。」
啓「何にもしてないっつってるの。」
ピンポン・・・
啓「バカじゃない・・・。」
でも玄関の戸を開けた瞬間に頭を下げて「ごめんなさい!」でもママでした。
また東京で同窓会があったそうです。こないだは中学、今回は高校?あれ?反対だったかな。
韮っちの名前を「韮川さん」と覚えてしまってる啓太ママ。
ワインと明太子のお土産に固まる韮っちたち。
マ「意外と合うとよ、韮川さん♪。」(笑)
韮っちは啓太ママに、自分は総理のお父さんの時代から選挙を手伝ってるとアピールするけど、やっぱり名前を間違えられてかわいそうな韮っちでした。
啓太くん、小さく「すいません・・」。

お風呂あがりの啓太くんを呼びとめるおかあさん。
お母さんは啓太くんのことは気にかけてるので、秘書官を探してることももちろん知ってます。
美山さんを引き止めなかったと聞いて、「どうして?あんたにとって必要な人じゃなかったと?お父さんなら大事な秘書は絶対手放さんかった。」
お母さんは離れて暮らしてても息子の気持ちは手に取るようにわかります。
マ「今の啓太は自分に正直じゃなかような気する。後悔したらあかんよ。後になって今の自分ば後悔するようなことだけはしたらいかんとよ。」
そんななこと言われても・・・・。
お母さんが行ってから、バスタオルをすっぽり頭からかぶる啓太くん。

<啓太くん、告白する>
美山さんとのいろんなことを思い出す啓太くん。
選挙のこと、怒られたこと、気持ちがひとつになったこと・・・でも美山さんは、政治家になりたいんだ・・・。でも。
よっし。決意したの?どうするの?

壇原さんにここに屋上がないか聞いて、屋上に上がる啓太くん。とっても奇麗に整備された立派な屋上でした。「こんなとこあったんだ。」って言うくらい立派な屋上庭園。
そこに美山さんを呼び出して。

今日も外務省だとか、何とか諮問会議の打ち合わせだとかあちこち飛び回ってる美山さん。
啓「さすがですね。」
美「もう最後ですから。」
啓「まだ後任の秘書官決まってませんよ。
美「すいません。私が余計な口出しをするから。もう総理のほうで決めてください。」
啓「・・・ダメなんですよね、僕。総理大臣って偉そうにしても誰も文句言わないんだろうけど、やっぱりなんか抵抗があって。もしかしたら、相手はいやがってるんだけど、僕が総理大臣だから言うことを聞いてくれてるのかなって、僕は肩書きで相手のことを抑え付けちゃってるのかなって、そういうふうに思うと、強く言えなくなっちゃうんですよ、僕。」
美「知ってます。総理が優しい方だってこと。」
啓「あん時もそうでした。あん時もちゃんとダメだって言ってたら、美山さんのことを止められたかもしれなない。でも総理大臣の命令みたいになっちゃって、美山さんには、なんか、無理やり抑えつけちゃってるみたいに、ほら、僕のことを総理って呼んでくれてるじゃないですか。」
美「・・・。」
啓「でも、今は総理大臣としてではなくて、朝倉啓太として言います。僕のそばにいてほしい。」
え、プロポーズ?じゃなくて。
啓「美山さんと一緒に仕事がしたいんです。でもこれは僕のわがままです。だけど言っただけ責任は必ずとります。だからお願いします。僕の秘書官を続けてください。」
あー、告白された雰囲気ですわ。美山さん、決断のとき。求められてるのが一番なんですよ、早く眼を覚ませ!
美「考えさせてください。もう一度だけ、考えさせてください。」
これは脈あり。
にこっと微笑んで「はいっ。」といいお返事の啓太くん。
そのまま屋上で空を見上げる啓太くん。やったね、言えたね。ちょっと晴れ晴れ。

<啓太くん、裏切りと死を知る>
でも部屋に戻ると、テレビでは小野田グループの脱退者についてのニュースが。35人のうち25人もが脱退したと。
小野田先生に連絡をとると、「あの男にしてやられた。神林だよ。」
「は?・・・・」
啓太くん、びっくり仰天。神林先生とこに行かないと。

そのころ、美山さんも、もう一度神林先生に頼みに行きます。
美山さんが話す前に神林先生は言います。小野田グループが解散して、補正予算案は否決、総理の責任問題だな・・・と。総理の退任理由はどうするか。政権運営に自信がなくなったか、病気になってもらうか・・・。
絶句する美山さん。
そこに啓太くんがやってきます。
そんな、ここに居ることがどういうことなのか、頭のいい美山さんに想像できないわけはありません。啓太くんの来る理由も今神林の口から聞いたことで納得。
啓「失礼します。」そこにいたのは美山さん。「美山さん?」
余裕の神林先生。
啓「神林先生にお聞きしたいことがあります。」
神「小児科医療対策をつぶしたのは、あんたか?そう言いたいんだろ。朝倉くん、君はもう用済みだ。あとは私と美山くんに任せて君は官邸を出ていきなさい。そうそう、退任演説は自分で作りなさい。」
出ていく神林。

・・・・・・美山さんを見る啓太くん。美山さんも顔面蒼白。
啓「美山さん、知ってたんですか。」
何も言えず、啓太くんから目をそらしてしまった美山さん。
理解した啓太くん。
そのままよろよろと部屋を出ていきます。扉が重い・・・。
ふらふらの状態で廊下を歩く啓太くんに、壇原が「どうされました、総理?」
でもそのまま執務机に両手をついたままうなだれる啓太くん。裏切り・・・?

百坂さんが総理の背中に向かって、声をかけます。
啓「何でしょう。」あまりのことに声が出にくかったんです、んん、と咳払い。「お急ぎじゃなかったら後にしていただいてもよろしいですか。」
百「松井さんからお電話が。」
啓「松井さん・・・。」
百「先ほど、りょうすけくんが亡くなられたそうです。」
啓「・・・・・・・・。」
百「失礼します。」
それから、啓太くんはずっと背中です。ずーっと背中。
机に手をついたまましばらくいたけど、身体を回転させ机に座る。でも、カメラは反対側に移ってずっと背中。
家に帰って玄関を開け、靴を脱ぎ、スリッパをき、上着を脱ぎダイニングの椅子にかけ、カフスをはずし、洗い場で手を洗い、そのまま縁に手をついてそのまま体重を預け、お尻のポケットからハンカチを出し手を拭き、書斎にはいり・・・。

そしてそこにあったのはフリスビー。
それを持って、しゃがみ込んだ啓太くんの顔がやっと映ります。泣いています。悔しさと悲しみとで涙があふれる啓太くん。

翌朝、美山さんが駆け込んできたけど、そこに啓太くんはいませんでした。
韮っちは怒っています。「何しに来たんだ?!え?!」韮っちは美山さんのことをいつ聞いたんでしょう。
ヒ「どこ行っちゃったんですか、総理は!」
書斎に入った美山さんは、落ちていたフリスビーを見つけます。
啓太くんの悲しみが痛いほど分かりますが・・・。

そして来週は、最終章序章って、まだあと3回あるんですけど。

<ここまでの啓太くんの味方>
宮本ひかる、韮澤勝利、生方恒夫、美山理香、月丘留美子、壇原段(SP大蔵)、小野田朝雄、郡司敏夫、百坂哲也、野呂代表、西誠二?、秋山太郎勘介?(先週のまま)



第6話 恋愛スキャンダル 08/06/16

<啓太くん、秘書官とのウワサを立てられる>

あららー、朝倉総理と美人秘書官が怪しいぞーっていう記事が出てしまいました。
黙ってられないのはヒカルちゃん。
「何であたしじゃないの?」
それにこの日はみんなで一緒だったのに。写真の隅っこには韮っちの足が見てるし(笑)。

そうなのねー、どっかにドライブに行ったからって、2人だけじゃなかったかもしれないし。
どっかに泊まったからっていったって、友達どうしワイワイ行ってるかもしれないし。
そんな写真撮られるようなことするかいな、といろいろ思ったりしたわけで。
ま、いいけど。

とにかく、百坂さんはキツクいいます。「総理は公人中の公人です。女性秘書官と個人的に親密な関係だと噂されるだけでも、政権にマイナスイメージを与えかねません。」
心外な美山さん。
美「ありえません!これからは雨が降っても私に傘をささないでください!」
啓「そういうことは・・・」
美「そういうことなんですっ!」
なんだよぉ、そんなにツンケンしてぇーって思った啓太くんは、その新聞をホラっ!と美山さんの机の上に投げると、美山さんは汚らわしいものをよけるように、それをさっと払って落とします。

<啓太くん、補正予算案を考える>
補正予算案が上がってきました。
1兆3千億円。公共事業を増やすためのものだと。すでに根回しも終わっているので、総理の承認をいただければ、閣議決定をして国会に提出できる、と余裕しゃくしゃくの神林先生。
啓「でも難しいですよね、お金の問題は。」
百「政治というのは、ひとことで言うなら、予算ですから。」
啓「はい・・・では、目を通させていただきます。」

いつものバーで、若い官僚らしき人たちが自分のことが噂してるのを聞いてムカムカの美山さん。
そこで会った元先輩の松井さんは、息子が入院してると。
どうして入院になったかを啓太くんちで怒りながら話す美山さん。みんなでスイカを食べながら。
救急車で運ばれたものの病院をタライ回しになって、手おくれで腹膜炎になったと。今は小児科医が足りなくて困っている。
啓「そんなの政府が何とかしなきゃダメでしょ。」
美「政府って、あなたでしょう?」
啓「あ、そっか。」つまらないコント(笑)。
美山さんは、総理に近づかないと決めたので、遠くにすわってスイカを賞味中。
啓「そんなの不自然でしょう?」とスイカをもう1切れ持っていこうとする啓太くん。
美「来ないで!いや!」
啓「いや?」
堅くななんだから。
補正予算案を分析した韮っち。「これは典型的なバラマキ型の予算案だな。」
啓太くんは、さっきの話の子供が気になります。

野党革新党の野呂代表は、補正予算案に大反対。
でも与党の大御所4人、いえ、小野田さんを除いた3人はほくそ笑んでおりました。

啓太くんは、松井さんの息子っちのお見舞いに行きます。山のあなたの研一役の広田亮平くんでした。
小児科医がどんどん減っていく現状を先生から聞き、考える啓太くん。
あ、そうだ、思いついちゃったって顔。

<啓太くん、また撮られる>
美山さんとパーティーに出席する啓太くん。
フランス大使には、「なんと素敵な奥様」と言われる美山さん。
啓「あー、緊張したぁー。やっぱ僕ウエイターっぽくないですか?」
美「そうですね。」バッサリ。
啓「・・・。」
窮屈なパーティを抜けて外のプールのそばで涼んでいると、美山さんが言いました。「小児科医のことは忘れてください。何とかしたいと思ってらっしゃるんでしょ?」
啓「いけませんか?」
自分の話がきっかけならまた何かと言われるから、と美山さん。
そんなことは関係ない、と啓太くん。
啓「僕たち独身なわけだし、不倫してわけじゃないし。」
おぉ?って顔のSP大蔵。
美「なんてことを!」美山さんって男の人と付き合ったことあるのかなー。
啓「美山さんって恋愛がらみに異常な警戒心持ってません?」
美「異常?」
クラスにそんな女の子がいたなー、と警戒するくせにオマセさんの子。
美「私がそうだと?」
啓太くんに詰め寄る美山さん。そんな2人をパパラッチがカシャカシャカシャ!
美「セクハラで訴えますよ。」
啓太「だから、そういうところが。」
美「恋愛にかまけてたら政治はできません。私は政治と結婚したんです!」
啓「何でそんなものと・・・。」
美「とにかく!小児科医のことは忘れてください!」
とい踵を返す美山さんが、プールの端の段に足がひっかかり、あ!落ちる!と思った瞬間、啓太くんが美山さんをしっかり抱きとめ、同じく飛んできたSP大蔵が美山さんが目の前から急にいなくなったので、そのままプールにバッシャン!
美山さんを抱きとめた様子も全部写真に撮られたところで。プールは浅かったですー。
SP「浅い・・・。」(笑)


<啓太くん、奔走する>

補正予算案に小児科医を増やす対策費用を組み込みたいと主張する啓太くん。
困惑の神林先生「今さら変更は無理です、お考え直しください。」
黙って背を向ける啓太くん。そして振り返り、「いや、やはりやってください。これは優先順位の問題です。僕は内閣総理大臣として、小児科医療対策を最優先したい・・・です。」
百坂さんは、国交省やら、主計局長やら、厚労省やらに走りまわらねばなりません。
百「何でおれがこんな目に。」
小児科医療対策の予算案を総理に持っていき、「わかりゃしないくせに。」と毒づいております。
百坂さんも災難だなぁと秘書官の西さんと秋山さんは言いますが、郡司さんは、「総理のために働くのがオレたちの仕事だろ。」とたしなめます。
小児科医がいかに少なくなっているか、「我々官僚だって生活者の目線に立つこどが大事なんじゃないのか?」と郡司さん。
そんな会話を立ち聞きした百坂さんは「奇麗ごと言ってんじゃないよ。」

恒例囲み会見。
補正予算案の修正についてですが、マスコミのカメラは美山さんを撮ろうとします。何気にガードするSP大蔵。
カメラを自分のほうに向けるようにする啓太くん。
補正予算案に小児科医療対策として300億円組み込もうとしています。この場で、革新党の野呂代表もそういう意見だったと知り、ちょっと明るくなる啓太くん。
でも回りは誰も納得してくれません。
説得に回ってくれるのは生方さんだけだし、百坂さんも一応は動いているものの、主計局長を納得させることができていません。
啓太くんは、頑張って働いています。
それを見て徐々に変わってくる百坂さん。
ゆうべもお休みになってないでしょう?と美山さんに言われ、「大丈夫です。僕だけじゃないですから。百坂さんだって寝ずにがんばってるんですから。」
この言葉は秘書官みんなの心に届いたようです。
また主計局長に交渉に行く百坂さんを見送るみんなの表情にも変化が。
主計局長に談判しに行くと、総理を「あんなの」呼ばわりされ、カっとくる百坂さん。
百「あんなのというのは言い過ぎです。仮にも我が国の総理大臣です。それに朝倉総理はちゃんと仕事されています。誰よりも一生懸命働いてらっしゃる。それに、あの方と美山秘書官はお二人が思ってるような関係じゃありません。総理を・・・・、侮辱するな。」
誰に向かって言ってるんだ、と言われてももうひるむことはありません。
百「これは総理が真剣に取り組んでいる予算案です。邪魔をするようなマネはいっさいやめていただきたい!」
西さんと秋山さんも、明日は早く出てこようかな、という雰囲気になっています。

新しい予算案、『総合景気対策及び小児科医療対策』をカバンに入れて、上着を着て、いざ閣議に出陣。
行こうとする啓太くんに百坂さんからアドバイス。
百「閣議では反対する大臣もでてくるかも。そうなれば全会一致を原則とする閣議決定は。」
啓「できないんですか?」
そこで反対されてしまったら?
百「総理には人事権があります。反対されたときにはその人を指さしてこう言うんです。『あなたを、罷免します。』。」
啓「罷免て。」
百「その場で大臣をクビにし、あなたがそのポストを兼任し、署名する。そうすれば全会一致です。」
啓「はぁ・・。ありがとうございます。」
そして出て行く啓太くん。
閣議で反対されるなんて最初からわかってるのにな、ちょっと腑に落ちない展開でしたが、百坂さんが味方になるのはこういう流れが欲しかったということで。


<啓太くん、裏技を繰り出す>

閣議では反対意見続出。
啓「今発言された方はみなさん反対だとおっしゃるんですね?」
神林「この予算案を閣議決定するのは難しいようですね。」
啓「ふー。」ちょっと考えて、「わかりました。」立ち上がる啓太くん。
啓「では、まず小松崎総務大臣、あなたを罷免します。」指をさすしぐさがかわいいのねー。素敵。
え?ざわざわ。顔色が変わる人たち。
みなさんに背を向ける啓太くん。誰も何も言わないし、間違ったのな?って、ひとりごと。「言い方違ったかな・・・罷免します、罷免・・・。」っておさらいしてみる啓太くん。
総務だいじん「罷免?」
振りかえる啓太くん、「はい、僕はこの予算案を通したいんです。でも賛成していただけいないなら、あなたを罷免して僕が総務大臣を兼任します。ほかには?」
「もしみなさんが反対だとおっしゃるなら僕が全ポストを兼任してもかまいません。」
くっくっくっくっ、はっはっはっはっはっはっ・・・神林先生の声が響く・・・。
笑顔で返す啓太くん。もう気がつけよ!

小野田さんは、閣議決定されたのを聞き、啓太くんが神林先生から離れて勝手に動きだしたことをおもしろがっています。
まだ国会がある・・・と神林先生。与党議員が本会議を欠席するという噂を持ってくるう生方さん。与党の賛成は啓太くんと生方さんだけ?
みんなが個別に先生方に話をしにいくけど、笠井アナに嫌味なことを言われる美山さん。局アナのくせにー(笑)。

夜、朝倉内閣の危機というニュースを見て、軽口をたたく4人ですが、また沈んだ空気になってしまいます。
そこに生方先生から連絡が。小野田先生を仲間に呼んでくれて、35人の味方ができました。
小野田「やりたい政治があるから、朝倉総理を応援する。」
小野田幹事長が裏切ったと知った神林先生。たった35人で何ができる、と高をくくっておりますが。

啓太くんはこっそり革新党の野呂代表に直接電話します。「カラオケは好きですか?」
何かと思えば、普通は料亭などで密談するのをカラオケを使っただけでした。だって料亭なんかあんまり知りませんからね。
野呂代表が待つカラオケのVIPルームに行く啓太くん。韮っちとヒカルちゃんは自分たちの部屋でカラオケ。
野呂代表に単刀直入に切り出す啓太くん。「僕に協力していただけませんか。」小児科医療対策に取り組みたいと思い、同じ意見を持つ革新党と政友党35人がまとまれば予算案を可決できるんです。
野「あなたは与党を裏切るつもりですか?そして野党と手を組むと?我々を取り込むと?見くびられたもんだ。」政権交代が目下の目標だという野呂代表。
でもそんなこと啓太くんは考えてもないし、知ったこっちゃありません。
政治がどんなものかなんてわからなくても、小児科医が不足して子供が深刻な状態になっていることと、今すぐとりかからないと解決できないことはわかるんです。
啓「党や派閥が邪魔をして、同じ気持ちの人間同士が協力しあえないのは、おかしい。」
聞こえてくる天城超え。
啓「先生も何かお歌いになりますか?誘惑とか?」と歌本をめくる啓太くん。誘惑ってアドリブ?
野「あなたにもメンツはおありでしょうから、この場で返事はしないでおきましょう。」と帰る野呂代表。
ひとつ忠告を、と野呂さん。「裏切りや手を組むという言葉は知らなくても、根回しや駆け引きということばは覚えておいたほうがよろしいかと。」
どう違うねんっ!

<啓太くん、説明する>
そしてパーティーの時の写真が写真週刊誌に出て、世論の指示が落ちてきました。
恒例記者会見の時間です。
キャンセルしたら認めることになってしまいますから、深呼吸して向かいます。

まずは秘書官との関係についてを聞かれる啓太くん。
「あ、この記事のことですよね。」記事を手にとって、写真のひとつひとつの状況を、これは、こうこう言って、こうしたところで、と説明します。
SP大倉はダンバラさんって名前だったのね。プールに落ちてからくしゃみしどおしのダンバラSP。
「残念ながらこれはロマンティックな写真じゃないんですよ。みなさんが、何を想像するのがは自由です、何を書いてもかまいません。でも批判するのは僕だけにしていただけませんか。僕は皆さんに選んでもらった公人ですので何を書かれてもかまいません。でも美山さんは違います。彼女はお給料をもらって自分の仕事に一生懸命うち込んでいる普通の女性なんです。あね、あなたみたいにね。」
あら、そんなこと言われたらグッとくるね〜、記者さん。
「だから、今後彼女が非難されることがあったら、いや、彼女だけじゃなくて、官邸のだれかにもしそういうことがあったら、僕がすべて責任をとります。みんな、これからも一緒にやっていきたい尊敬すべき仲間だと、勝手に思ってるんで。」
見守る官邸のみんなもジーン・・・。
「今後もし、美山さんと僕がそういうロマンチックな関係になったら御報告しますんで。僕らにはやらなきゃいけないことが山ほどあるんで、こういうスキャンダルにかまけていられないんですよ。」
今後、美山さんとそういう関係になりたい?という質問には、イェスと答える啓太くん、だってあんな魅力的な人とどうにかなりたいって男はみんな思うんじゃないですか?
あらら。余計なこと言っちゃって。
でも、みんなの心は一つになってめでたしめでたし。
終わって後ろを歩く啓太くんに、「お見事です、総理。」って言ったダンバラSPの脇をつっつく啓太くんでした。

この会見を見ていた野呂代表は大笑い。啓太くんの魅力にとりつかれてしまいましたね。
テレビでは、「総理から秘書官との関係についてはっきりとした答えを聞くことはできませんでした。」と言われていますが、そう取るんですね、世の中は。

<啓太くん、ガッツポーズする>
革新党野呂代表が官邸に訪ねてきました。普通はこんなことはないんでしょうね。
野「先日の総理のご提案へのお返事ですが。あなたのおっしゃる通りだ。苦しんでいる人たちを助けることに党は関係ない。我々はこのたびの補正予算案を支持します。一緒に小児科医療問題に取り組みましょう。」
やったぜー!握手!
啓「でもどうして?」
野「あなたを見ていると初当選したころの自分を思い出すんですよ。」
小野田先生と同じことを言ってる・・・。そうやってみんなが啓太くんの魅力にとらわれていくんですね。
野「ウルフルズです。」
啓「え?」
野「カラオケでは私ウルフルズを歌います。」
啓「あ、ガッツ・・マジですか。は(笑)。」
そして、グーのガッツポーズの啓太くんと美山さん、

野党が支持すると聞いて、神林先生かなりキテますね。いつまでも笑ってはいられません。
亮平くんに会いに病院に行く啓太くん。元気そうに見えるけど、お母さんの顔は暗いですね。

神林先生に呼ばれた美山さんに、神林先生が告げます。「彼の総理の役目は終わりだ。朝倉内閣には総辞職してもらう。新内閣づくりには、君にもいろいろ働いてもらうよ。」
さ−、動き出した神林先生。
間に挟まる美山さん、どうなる?

<ここまでの啓太くんの味方>

宮本ひかる、韮澤勝利、生方恒夫、美山理香、月丘留美子、壇原段(SP大蔵)、小野田朝雄、郡司敏夫、百坂哲也、野呂代表、西誠二?、秋山太郎勘介?


1話〜5話

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