<宿命が、痛みだす>


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「最終楽章・完結編 宿命の再会」 (04/03/28)

最初からタイトルバックに鮮やかな菜の花畑の親子の画。
『やさしいキスをして』をBGMに前編のおさらい。
ピアニカを抱く英良さん、語る今西刑事、コンサート会場で演奏が始まる、本浦千代吉・秀夫親子の過去。
それにあわせてテロップに「中居正広」って出たときにゾクっとした。

54年12月3日。
三木さんと出会った日。
汗がにじむ和賀英良の演奏は第2楽章に入る。

本田カズオ・タケシと名乗って三木さんにお世話になって2週間後、三木さんは彼らが本浦親子だと知ることに。
川でピアニカを弾いてる秀夫が、いきなり三木さんに「秀夫」と呼ばれたとき。怖いくらいのきつい目。

三木さんに説得される千代吉。
「ずっと放浪生活させて、あいつの将来奪ってるってことわからねぇのか?あの子はだいじょぶだ。いい目をしてる。」

12月18日
病院に行ってくるというお父さん。秀夫は父がどこに行くのかをかすかに感じていた。
登校初日、「滋賀県から来た三木秀夫くん」と紹介される。
しかし汽笛が聞こえたそのとき、秀夫は悟った。父ちゃんが行ってしまう・・・もう二度と会えないかもしれない。

教室を飛び出して駅に向かう秀夫。
汽車と競争して走って走って・・・線路に飛び出して、ホームが見える。
「父ちゃーん!!」
何も言えずに顔をそむける千代吉。秀夫は三木さんの奥さんに抑えられる。
「何か言ってやれ!おい!」
秀夫の声は汽笛に消される。
そして千代吉は必死の思いで笑顔をつくり手を振った。
精一杯のお父さんの笑顔。走りだした汽車を追いかけてホームの端まで走る秀夫。
秀夫の泣き顔が今の和賀英良の顔に重なる。

父が逮捕されたあと。人の口に戸は立てられない。いじめられる秀夫。腕に怪我をさせられて傷になる。
その傷のある腕で今ピアノを弾いている和賀英良。そんな過去をこの人は背負ってきたのだ。ずっと。
三木さんに『宿命』ということばを教えられる。
「それを抱えて生きていくんだ。お父さんの息子で生まれてきたってことがそれなんだ。
これから先ずっとい辛い目に合わされるかもしれない。でも逃げるな。頑張って生きていくんだ。
大きくなったら本浦秀夫という名前にも戻って堂々と生きていくんだ。頑張って行きていけば必ず本物の春が来る。」
でも本物の春は来なかった。本浦秀夫という名前を捨ててしまったから、春が来なかったのか。

誰も知らない世界に行こうと三木さんの家を出る秀夫。
57年1月に長崎で服部タケシとして保護されるまでの2年間。いったいどんな生活をしてきたのか。今の時代信じられないことだが。
そこで初めての友達が出来た。和賀英良くん。
その年の7月の集中豪雨で土砂崩れの犠牲になった本物の和賀英良。
「和賀くん!和賀くん!」叫び続ける秀夫。
そして、入れ替わることを思いついた瞬間、背筋が凍るほどの視線をした10歳の子供。
見つかったときに名前を聞かれ「和賀英良」と名乗った。
本物の和賀英良くんの遺体はどこかに隠したのか。運良く見つからなかったのか。
その後は施設から学校に通い、高校の恩師に音楽の才能を見出されて順風満帆な音楽の道を進んできた。

今西刑事の話は続く。
千代吉と秀夫の再会を果たしたかった三木さん。
千代吉に会いに行った今西刑事は、和賀英良の写真を見せる。
でも写真を見せられて息子だと認めるわけはない。父親だから。

ずっと手紙のやりとりをしていた三木さんと千代吉さん。
『秀夫がいなくなったのは自分のせいだ、必ず探し出してあなたに会わせたい。』と三木さんの手紙は綴られていた。

でも秀夫にとってはそれが何よりの恐怖だった。
三木さんと会ってしまったときに、幼い頃の思い出が蘇る。
宿命に打ち勝つべく努力してきたのに、結局引き戻されてしまった秀夫。亀嵩に行くしかなかったのだった。
「それは新しい宿命にはならなかった。そこには本当の自分、本浦秀夫はいなかったからです。
すべての宿命を背負い本浦秀夫に戻ることでこの曲を完成させるに到ったのです。」

客席でただただ涙するあさみ。この大勢の観客の中でただ一人、宿命の意味を知っている人。
刑事たちが舞台の袖に来る。
演奏が終わって、スタンディングオベーションの中、少し放心したように顔を伏せていた秀夫。
ふと我に返って立ち上がって客席を見回し礼をする。
指揮者と握手して、楽団の方たちにあいさつする時、袖にいる刑事が目に入る。
もういちど客席に向き深く礼をする。

そしてスローモーションで真っ直ぐ刑事たちに向かっていく。
その背中はもはや何も背負ってない子供の背中のようにも見える。
綾香親子は何も知らないで拍手をしている。
あさみはただ涙を流す。
刑事の前に立ち止まる。刑事たちが丁寧に礼をする。
お礼して、そこに置いてあったピアニカを持つ秀夫。
刑事たちに両側を守られるように歩き始める。
カーテンコールがないのでざわつく客席。綾香の不安な顔。
あさみは気づき立ち上がる。

今西刑事に背中を押され歩く小さな背中。
駐車場に出て車に乗ろうとした時駆けてくるあさみ。
何も言わないで、見詰め合った。
そして唇の端で少し笑った秀夫。
『ありがとう。僕の宿命を見届けてくれて・・・。』
『ありがとう。私を救ってくれて・・・。』
あさみ、すごく綺麗でした。

後部座席で刑事に挟まれて、ピアニカを持ったままずっと目を閉じたままの秀夫。
雨の中着いたところは医療刑務所。
初めて目を開け、その看板をみて『?』と今西刑事を見る秀夫。

「余計なことかもしれません。」
先に降りる今西刑事。でも動かない秀夫。
「君の背中をずっと追ってきました。君の背中はここに向かってひいているようだった。」
ピアニカをぎゅっと握り締める。まだ少し躊躇している。
そして・・・遂に車を降りて今西刑事に礼をする。
一緒に歩いていく2人を見つめる吉村刑事。

父親の病室の前に立ち止まる。
「私はここで。」
今西刑事に礼をして、ゆっくりとドアに歩み寄ると中にいる父が見える。
ドアのレバーをゆっくり握ってドアを開ける。

部屋に入ってドアを閉め一歩近づくが、父の顔を見られず下を向いたままで嗚咽する秀夫。
「ひでお・・・ひでお・・か。」
「・・・・・・あなたが、あなたが憎かった。・・・あなたの子供であることが嫌だった・・・・。本浦秀夫をこの世から消したかった・・・。
だから、三木さんを、こ、殺してしまいました・・・。」
父の目からも涙が。
今まで張っていたものが崩れ落ちるかのように膝をつく秀夫。
「殺してしまいました。・・・うう・・・・・・・・・」

すべて悟った父。
完全に秀夫に戻った和賀英良。
大きな涙の粒が落ちる。

「秀夫!秀夫!」手を伸ばす父。「すまんかったのぉ、すまんかった。秀夫、秀夫。ほら、秀夫。」
手を手を・・・!

そして堰を切ったように父のほうに進み、格子ごしに父の手をとる。
「父ちゃん!父ちゃん!・・・・・・」
「秀夫の手はあったかい・・・・・・」

バックには放浪の旅の画でスタッフロールが流れる。

そして父の横で床に座ってピアニカを弾く秀夫。そのまま停止してモノクロに変わる。

『宿命とは、この世に生まれてきたこと
生きているということである』
                
                 〜完〜

 

第10話 「宿命 最終楽章・前編」 (04/03/21)

今日はいきなりタイトルと提供テロップを持ってきてCMを集中させる手法です。後半にCMを入れたくないようです。
黄色い電車、本当に乗ってるのかCGなのか定かではないが、憂いの表情にうっとり。
そしてあの給水塔が見える。通り過ぎてから随分走ったように感じたが、亀嵩のホームに汽車は止まっている。

止まってからしばらくじっとしてる英良さん。
脳裏に浮かぶのは、「秀夫ー!」と呼ぶ三木さんの声。
発車直前、ハっとして立ち上がる。

ホームに降り立つ英良さん。黄色い電車が去って行く。

「とうちゃーん!」と汽車を追いかけて走る幼い自分。
今西刑事はタクシーで亀嵩駅に駆けつける。
ホームの端にむかってゆっくり歩く英良さんをじっと見つめる今西刑事。

ホームの端に付いて見つめる線路の果て。
あーまつ毛が密集!すごい。
父ちゃんが汽車に乗って去っていった時、幼い秀夫はここまで追いかけて来たのだ。

膝をつき、ホームの端に手をかけて嗚咽する。そして、叫ぶ・・・・思いのたけを全部吐き出すかのように。
顔を上げて線路の先を見つめる。
ネコです。やっぱりこの人はネコ。こんな顔したネコがいるもの。涙が出ないのがいいと思いました。ウソの涙はいりません。
和賀の後ろ姿に涙する今西さん。
そして、ここで宿命は完成した。
今西刑事を見て、お互いここにいるのが当然のように対峙するふたり。
線路の上で。
「本浦秀夫さんですね。」
「はい。」
「何故ここへ?」
「曲を完成させるためです。」
「できたんですか。」
頷く英良さん。今西刑事に近寄って。
「宿命を、僕に弾かしてくれませんか。」
見つめあうふたり。

3日後。
この間に、オープニングのシーンの夕日が浦に行ってあさみと会ったという説もありますが、そんなこたぁどうでもいいです。

コンサート当日。
ピアニカをかばんに入れる英良さん。ふたをきっちり締めたピアノに触れてこの部屋を見つめる。
もう帰って来ることはない。
そしてかばんを持ち出て行きコンサート会場に。
捜査本部では今西刑事が和賀の物語を悲しく語り始める。
楽屋に綾香お嬢さんがやってくる。
「いい?」
「悪い。今は集中したいんだ。」
でも田所お父さんも顔を見せた。
「成功を祈ってる。」
「頑張ってね。」
「はい。」
2人が出て行き閉まったドアに頭を下げる英良さん。これまでありがとうございました・・・。

今西刑事の声をバックに、ピアニカを胸に抱きしめる英良さん。
客席には田所親子が歓声に包まれて入場。そっとあさみも入場する。

廊下を歩く英良さん。ピアニカを持ったままステージ袖へ。そっとそこにピアニカを置いて目を閉じる。
決意とともに目を開けてステージへ。
指揮者と握手する。

和賀が本浦秀夫だという発言にざわつく捜査本部。
そして演奏が始まった。

大畑村の話、陰湿で残酷な村八分の状況。学校でも悲惨ないじめにあう秀夫。

指揮者を見る目線が凛として、悲しくて。

母が倒れたのに、医者に診てもらえなかった。
母をリヤカーに乗せて運ぶ時『だいじょぶじゃ』と言い続けるお父さん。
でも母が死に、千代吉の怒りがついに爆発し婚礼最中の村人たちを襲って惨殺し、村中に火を放つ。そして秀夫と2人の逃亡生活が始まった。

真っ赤に燃える村を山の上から見る秀夫はどう思ったのだろう。宿命・・・。
額に汗がにじむ英良さん。

1年をかけて亀高にたどりつくまでの旅が幼い秀夫にとってどんなに過酷なものであったか想像に難くない。1月から極寒の日本海をさまよった。
秀夫の顔のアップに今の英良さんが重なる。
春になって桜や菜の花の中を歩き、美しい景色であるがゆえに悲しみが増す。
小学校で子供達が吹いているピアニカ。お父さんがそれを一個盗んで来てくれた。
そのくらいのことは許してあげてください、神さま・・・。
自分でピアニカに『ひでお』と名前を書く。
秀夫が鍵盤をなでるなで方が英良さんのなで方と同じ。
それからはずっとピアニカと一緒に生きてきた。
楽しそうに弾んで歩く時もあったのが余計に寂しい。
夏の海で作った砂の器。すぐ壊れてしまう砂の器。
お遍路さんの服装に変えてまださまよい続ける。
熱を出すこともあったし砂丘で飛ばされそうになったこともあった。
そしてまた冬がやって来た頃たどり着いたのが亀嵩。
BGMの宿命はここで一旦停止。
亀嵩駅で駅員に追い出されたときの秀夫の目は、幼くして悲しみや恨みを知ってしまった目。
三木巡査とここで出会うことになる。

エンディングのタイトルバックは初回と同じモノクロポスターのみ。
20分近い放浪シーン、よくぞ流しました。あっぱれTBS。

 

第9話 「逃亡」 (04/03/14)

<和賀さんはマンションにいました>
『本浦千代吉は1978年、石川県大畑村で30人を殺して息子と共に逃亡、1年後に島根県亀嵩にたどり着き三木謙一の保護を受け、自首。しかし息子の秀夫は三木の元から失踪した。
その後長崎県の日向園で服部武史として保護され、その後水害で亡くなった。その水害で生き残ったのは和賀英良ただひとり。
今年1月4日に成瀬あさみは蒲田で和賀とは別の男に会っており、また宮田がモスグリーンのコートを和賀に貸していて、それが衣装部からなくなっている。
和賀が秀夫であり、服部武史であるということはもう明白だが、今のところ憶測でしかない。まずは成瀬あさみを落とそう。』
あさみのところにやってきた刑事たち。
「和賀さんのマンションに行ったというのはウソじゃありません。」
「男ともめて別の男の所に行ったって言いにくいじゃないですか。」
じゃあ何時に和賀さんのマンションに?
1時くらいに。和賀さんはひとりで部屋に?
「だと思います。すっかりくつろいだ様子でしたから。」
そのあとは?
「ですから、朝まで一緒にいました。」
1月の4日以降なんです。あなたと和賀さんが連絡を取り合っているのは。それ以前は記録はない。1月4日から関係が始まったんじゃないですか?
「和賀さんはマンションにいました。」
あなたの話してくれることは我々にとっては重要なことなんです。
最後にモスグリーンのコートのことを言うと無言のあさみ。
そのあさみの表情で知ってることを確信した今西刑事。

刑事が帰ったあとのあさみあはいつかの英良さんと同じ。震えておびえて、焦る。
あのコートはここにある・・・。今西刑事は外でずっと張ってる。

<宿命が完成した>
田所お父さんのへの言い訳は「関川が僕の名前を使ったみたいなんです。だから一応僕の身辺を調べているだけだと思います。」
一応信じてくれたお父さん。
「曲はあと少しで完成です。」

お父さんが帰ったあと丸っこい英良さんは宿命の完成をめざします。
ゆっくりの瞬き、目のアップ。
やっぱり鉛筆の持ち方が中指が上になってる。怪我の後遺症か本来か?
ピアノに向かったまま朝になって、そして遂に鉛筆を置いたけど、小さくイヤイヤする英良さん。
楽譜の最初のページまでめくって書いたサインは『Eiryo Waga 2004 March.』
でもちょっと納得いってないような顔なんです。また小さく首を振って。

あさみはそのまま眠って朝になってます。外にはずっと今西刑事が張ってます。心理作戦です。出かける時に会釈する刑事さん。
「あなたは和賀のすべてをご存知ない。いや、知りたくないのかもしれない。私は彼が生きてきた道を少しだけ見てきました。それをあなたにも知ってほしい。そう思っています。」
するいよ。そんなこと言うなんて。

マネージャーに電話する英良さん。「宿命が完成した。取りに来てくれ。」
唐木と宮田に問い詰められるあさみ。
宮田くんは憎いことを言います。「僕はちょっと悲しいです。あさみさんのことも和賀さんのことも好きだし。だから和賀さんがあさみさんを苦しめているならそれはちょっとなんかイヤで、悲しいです。」
「ごめんもうちょっと待って。ちゃんといつか話すから。」

マネージャーが宿命を取りに来て、帰ったらまたふいに出現する綾香お嬢さん。もうびっくりさせる登場させたら日本一!
コーヒーとか入れておめでとうって言ってますけど、英良さんはタバコふかしてあんまり気乗りしない様子。
「ごめんなさいね。昨日。」
「ん?」出た!必殺の「ん?」軽い感じで。
警察の人がいたことをパパに言ってしまったこと。
「あぁ、あれか。」
「怒ってる?」
のあとの綾香を見る表情が優しいのです。とっても。
「いや。少し疲れてるだけだ。」タバコを消して「ちょっと休もうかな。」とサッサと立ちあがって寝室へ向かう英良さん。
「聞かせてくれないの?」
聞こえないフリか、英良さん。そのまま歩いて行きます。
でもさすがにでかい声で「ねぇ!!」といわれれば振り向かないわけにはいかず。
「宿命のコンサートが終わったら私はあなたと結婚して本当に幸せになれるのよね?」
小さくうなづいて「うん。」でもあまり感情のない表情で。
そのあと自分を納得させて微笑んだ綾香に向けた薄い笑顔は綺麗でしたわ。でも心ここにあらずだけど。
でも綾香お嬢さんもかわいそうな運命・・・。

麻生さんに道で会ったあさみ。
和賀さんにどうして音楽を頼もうと思ったのか聞きます。
「あの男は自分を削って真実を生み出す力を持っている。きっとそれが人に感動を与えるのだろう。知り合いなのか?」
「ええ。」
「彼に伝えてくれ。『君のその力は自滅と成功の紙一重のところにあるから気をつけろ。』」
すごいなー、麻生さんって。そんなことがわかるんだー。

<僕ひとりの問題です>
楽譜は綺麗に装丁もできて、リハーサルも行われたけど客席に座って聞いてい英良さんは気に入らない。何が足らないのか?
会場を後にする英良さん。光の中の綺麗な後ろ姿。
今西刑事は本浦千代吉に会いに行く。そして三木さんから届いた手紙を借りてきた。
(ここんとこ、録画が切れてしまって不十分です。)

駐車場に現れた関川。
玲子と子供のことを宿命として背負っていくしかないのかなと言います。
宿命のタイトルを誰かしら心にひっかかるタイトルだと褒めるけどやっぱりちょっと皮肉っぽく聞こえます。
「完成おめでとうと言おうと思ったけどやめとくよ。まだ完成してないみたいな顔してるから。」
無言の英良さん。図星。
車で出て行くけど相変わらずついてくる吉村刑事。

「宿命が完成していない?!」田所お父さん。「どういうことだ?もう君ひとりの問題ではないんだよ。」
スポンサーもついてるし、サミットだってある。ダメになったら面目丸つぶれ。
「僕の問題です。僕ひとりの問題です。宿命は、僕のものなんです。・・・失礼します。」
立ち上がり出て行こうとする英良さん。
「それはどういうことだ。」
「コンサートは予定どおり行います。ご安心ください。」と背中で答えます。

<彼は間違えたんです>
あさみと公園で話す今西刑事。
「もういちどだけどうしても和賀さんのことをお話しておきたかった。彼はおそらく罪を犯している。
あなたはそのことをご存知だ。そして知っているからこそ彼を守ろうとしている。彼の曲、ご存知ですか?」
「『宿命』という言葉は彼が選んだものじゃなく、彼がずっと背負ってきたものじゃないかと思うんです。
彼は宿命に立ち向かって生きてきた。でもある日それを背負いきれなくなった。だから罪を犯した。彼は間違えたんです。
私は私のやり方でしか彼を救うことがでいない。あなたも。」
「わからないんです。私はあの人に助けられたんです。あの人の手は暖かかった。」
「待っています。あなたが話してくれるまで。」

暗い部屋でひとり座ってる英良さん。
今日は壇上の寝室でペタンってすわってピアニカをグーで静かに叩いています。背中が丸くて可愛いのに、今にも泣き出しそう。
そのまままた朝になったのですね。
ピアニカと地図帳を持って小走りに階段を下りて、そしてソファーの後ろの床にまたペタンと座って。
また座るときに小さく「あぁ。」って言うのが気なるけど。
あさみはいつもの海辺の公園で英良さんとのことを思い出す。
今西刑事は三木さんから本浦千代吉さんにあてた手紙を読んでいる
そしてついにあさみは決意した。救いたい・・・。すごく深いところで繋がっているような思い。

床に座ったまま膝の上のピアニカを握り、ピアノを弾くように指先をを少し動かしている。まつ毛の長さがわかる横顔。
少し放心状態のよう。

<あの人を救いたいんです>
「教えてください。あの人の宿命を。あの人が言った『もう一度生まれる』という言葉の意味を。それを私に教えてください。」
「わかりました。私が知ってる限りの全てをお話しましょう。」

ピアニカを指1本で弾く英良さん。子供に戻ったように足を投げ出して座ってます。丸っこいけど小さくて切なくて。
ピアニカを横に置いて地図帳を指でなぞる。その壮絶な放浪の旅を思い出して。
その旅のことを今西さんはどこまで知ったのでしょうか。本浦父さんとは話ができたのでしょうか。三木さんの手紙でしょうか。
指は島根で止まり、あの懐かしい汽車が浮かんでくる。久々の正面からの画。少ないので余計に綺麗に見える。
「これが和賀英良くんの生きてきたみちのりです。」
「私は・・・私はあの人を救えますか?私はあの人を助けたい。助けたいんです・・・。」
ひたすら涙がこぼれるあさみ。
「1月4日の夜。私は蒲田であのコートを着た男の人とぶつかりました。そのコートには怪我をしていた私の血がついています。その人は・・・・・。和賀英良さんです。」
大きな潤んだ目で見つめる今西刑事。

英良さんは美しい横顔で目を閉じて。顔をあげ、迫り来るその時を知っているかのように動き出す。

「ありがとう。」頭を下げる今西刑事。
そして連絡が。
和賀英良が職質をかけようとしたのに静止を振り切って逃げた?!
緊急配備?捜査本部に飛び込んで行く今西刑事。
「ちょっと待ってください!和賀は逃げません!コンサートが終わるまでは絶対逃げません。」
そして走っていく先は亀嵩?亀嵩まで車で走るのでしょうか?
横顔のサングラスの目の超アップ!こんなにアップに耐えられる役者さんって女優さんでもなかなかいないわ、と思います。

第8話 「聞こえてきた父の声」 (04/03/07)

<誕生日の朝>
刑事に1月4日のことを聞かれたときに、一瞬唇をなめてたのね。とてもいいです。
警察に追われ、曲もできず、苦しんでピアノに寄りかかって床に座ったままピアニカを抱いて寝てしまった英良さん。
今日もベッドで寝られないのですね。

『あの大畑事件』の本浦千代吉の息子の秀夫がもしかすると和賀だと、今西刑事は突き止めます。
親子の出身地の石川県山中温泉へ向かう今西さん。
前に英良さんが地図を指でなぞっていた出発点です。

ピピピピピ・・・って携帯のアラームで起きるなんて英良さんらしくないけど。
3月4日木曜日9時台です。
今日は英良さんのお誕生日です。和賀英良の。
ぱちんと携帯を閉じて遠くを見る目。

<木村さん登場!?>
やっぱり車で出てくる英良さん。
張り込みの車のナンバーが11ー13!!木村さんたらこんなところに!いくら心配だって言っても刑事の車にならんでも!
『なんだよっ!木村の誕生日じゃんかっ!』って思ったに違いない中居さん(笑)。
ちくしょー!ってハンドルをグーでガンって叩くのが素敵でした。ちょっと地っぽくて。

<コンサートの打ち合わせ>
英良さんが着いたのはコンサートホール。2階席の真ん中あたりに座ります。
コンサートロケのときにこの席に座る人ってラッキーだなー。席番号が見えないのでよかったけど。
座って拳で前の椅子の背もたれを叩きながら、苦悩の表情の英良さん。苦しいのね。

そしたら突然、パンパンパン!って音がして「誕生日おめでとうございます!!」
こんなところでサプライズあり?何か違和感あるんですけど。
英良さんだって、何なんだよぉ!って感じだけど、コンサートスタッフのみんなの気持ちを汲んで嬉しくもないけどここは大人の顔で「ありがとう。」と花束を受け取るのです。

本浦千代吉の名前を出したとたんに口をつぐむ元大畑村の人々。今西刑事、なかなか話は聞けません。

コンサートの打ち合わせ会議では、テキパキ指示する英良さん。
しかし、まだ曲も完成していないのだから、当然アレンジもできてないのに、打楽器の位置がどうとかいうことは正解なのかしら?どんな楽器でどう演奏するかなんてことも全部英良さんがひとりでやるわけじゃないだろうし。ま、いいけど。
海外でウイーンフィルとやりたいとか言うスタッフに怒る英良さん。
「そんな先の話をするのはやめてください。この曲は売り物じゃないんです。」
先生の機嫌を損ねたスタッフさん、焦る焦る。「先生!先生!」って呼ばれてもサッサと席を立つ英良さんです。
駐車場に出てくると、あ、いたいた。超覚えやすい番号の1113。
サングラスをかけて出発。でも相変わらずシャツの袖口のボタンを止めてない英良さん、いや中居さん(笑)。

行き詰まる今西さん。
「全てを沈めて心の傷だけ残ったってことか。」大畑村はもうないのです。

<僕にはピアノしかありませんから>
宮田くんも唐木さんも刑事に1月4日のこと聞かれていました。その日和賀さんに貸したコートがなくなっていると宮田くんは気づいています。
あさみにも当然張り込みがついていて、不安でたまらないあさみはコートをベッドの下に隠します。

田所お父さんに東京サミットのオープニング曲にに『宿命』が決まったと聞かされる英良さん。新聞にもデカデカと出ています。多少アレンジを加えないと、といわれて不満顔な英良さん。
「いえ、まだ完成してないので。」
そうでしょ?まだできてもない曲を大事な会議に使うだなんておかしいんだけどね。
「どこの誰だかわからない男を私に認めさせた。」
そんな男がピアノの才能ひとつでここまでこれた。
「僕にはピアノしかありませんから。」

今西さんは亀嵩から長崎へ向かいます。
おうちに帰ってピアノのふたをそっと開けて鍵盤に手を置いたときに、思い出すのは刑事のことば、尾行の車。
鍵盤に指を置いて一度鳴らしただけで深くため息をつきうなだれる英良さん。
と、思ったら!背後に突然現れるお嬢さん!
もー!びっくりするーわー!綾香お嬢さんってどうしていつもこうドキッとさせる登場をするのかしら。心臓に悪いわ。
「誕生日だからケーキ買ってきたの。」
「帰ってくれないかな。曲が追い込みだってことはわかってるだろ。」
「でもせっかくお誕生日なんだし。少しぐらい・・・。」
「そんなことはどうでもいい!!頼むから帰ってくれ。」
ハッとする綾香お嬢さん。初めて怒鳴られたのね。パパにも怒鳴られたことがないのに・・・。
「帰ります!」
あっしまった、と英良さん。ちょっと追うように。
「悪かった。怒鳴ったりしてすまなかった。ごめん。」
一応笑顔になってがんばってねと言って帰るお嬢さん。
英良さんのあんな顔を見たのは初めて・・と傷心の綾香お嬢さんの目に入ったのは張り込み中の吉村刑事。何で刑事が?

綾香の持ってきたケーキの箱をいじって思うのは何?
「わがく」?「和賀くん」って言ったの?何?言い直しても判らない(笑)!

<長崎の秘密>
長崎に行って調べる今西刑事。
昭和57年7月23日。英良10歳のとき集中豪雨で両親が亡くなっています。和賀英良くんはひとりだけ生き残ったのでした。
そして擁護施設に収容されてた子がひとり遺体が発見されていないと聞いた瞬間、背中がゾゾっとしてしまいました。

ピアノに手を置く英良さん、ボタンを止めてない袖口は邪魔にならないのかしら。
遺体の見つからなかった服部武史くんのことを追う今西刑事。
浮浪者のような武史くんの世話をしてあげた方は、その昔BLで杏子のお母さんだった方。よくスマドラマで見かける方です。
自分のことは何もしゃべらなかった武史くんはその集中豪雨のときの土砂崩れのあった地区の施設に送られましたが、その後近所に友達もできたということでした。
その友達の名前が『和賀』!
今西刑事の頭の中で何がつながった・・・・?
「武史くんは左腕に傷はありませんでした?」
あぁー寒気が・・・。
「そういえばあったかいな・・・。」と杏子のお母さんが言った瞬間、バン!と鍵盤をを叩く英良さん。でもそんなにバンとふたを閉めてはいけません。天才ピアニストのすることじゃないです。

10歳の子供が、そこまでして過去を消した・・・?
英良さんの宿命を思う今西刑事。

英良さんは開いた両手を見つめ、ぶるぶる震えて拳をを握りしめて力なく立ち上がり、そして床にへたりこんでしまいます。大事なこぶしを床にぐりぐり押し付けて。そして床を殴るのです。何度も何度も。
やーめーてー!!!
偶然巡ってきた他人になれるチャンス。それを利用した10歳の子供?
まさか友達を消した?自らの意思で?それはないよね・・・。思って背筋が寒くなったわ。
自らの宿命を断ち切るように拳を床に打ちつけ続ける英良さん。

<前だけを見て進め>
そして朝になり、また床で寝てたのね。昨日も今日も床で寝てるので体が痛いんじゃないかしら。
拳は真っ赤だけど、無事のようです。
起き上がった英良さんの目に止まったのは昨日もらった、サミットに宿命が決まったという新聞。
その新聞に目をやりふと片隅を見ると。そこに載ってたのは『本浦千代吉死刑囚の病状悪化。』の記事でした。
寒い冬、一緒に歩いた父。あの崖で一緒に死のうとした父。
三木さんのことば。
膝を抱えて丸く小さくなる英良さん。その身体を抱いてあげたい・・・。
『秀夫の手はあったかい・・・』『父ちゃんのこといつでも捨てていいんやからな。お前が逃げるために捨てていいんやからな。』
ピアノに向かう英良さん。
『逃げるど、秀夫。逃げるど。逃げねぇと地獄だ。』
ピアノを弾き始めます。
『前だけ見ろ。後ろを振り向くな、秀夫。』
そう、前だけを見て行けば必ず春に会える。ハルに・・・。ハルさん助けてー。

捜査線上に次々浮かぶ人々、宮田、唐木。
あさみが1月4日に蒲田に行っていたと唐木がしゃべっていたという話も捜査陣は突き止めています。
宮田くんが秋田の羽後亀田に行っていたことをつかれます。もう時間の問題。
唐木さんにも脅迫まがいに詰問する刑事さん。
不安でたまらないあさみ。

でも何もかも忘れて作曲に没頭する英良さん。前だけを見て−。

そしてついにあさみの部屋に来た刑事たち。英良さんちにもベルが鳴ります。誰?
呼吸を整えてドアを開けるあさみ。「あなた、1月4日に蒲田にいらっしゃましたね。本当のことを話していただけませんか。」
英良さんちに来たのは田所お父さん。
「どういうことなんだね?和賀くん。君はいったい何をかぎまわられてるんだ?警察に。」・・・!どう答えるんだ?英良さん。

 

第7話 「絶対に隠したい秘密」 (04/02/29)

<刑事との勝負>
関川の口から出た和賀英良の名前。

『和賀英良1972年3月4日。本籍長崎県。集中豪雨で両親は死亡。』
そして玲子の携帯の通話記録に出た和賀英良。

そこで飛んできた刑事たち。
「和賀さんですか?」
扇原玲子さんのことで。
「亡くなったというのは本当ですか?」
そのことでお話をお伺いしたい。
「はい、判りました。でもここじゃなんなんで、僕の部屋へ、どうぞ。」
後ろに刑事を従えて歩き始める英良さんの厳しい視線。
エレベーターの中で立つ英良さんに、後ろから視線を刺すサムライ。
英良さんはその視線に体中を刺されて、そこにしゃがみこみたいような感覚でしょう。
でもその間に頭を整理して、これからの戦略を考えなければなりません。
部屋に通して、「どうぞ、おすわりください。」
焦る吉村刑事が立ったまま、「扇原玲子さんのことで」と切り出すけど。
「何かお飲みになりませんか。喉が渇いてしまって。お水ぐらいしかないんですけど。」
サムライはその言葉に従います。「焦るなっ。」
キッチンに行く英良さん。
ステンレスの無機質な業務用のようなキッチン。かがんで中央の調理台の下の扉を開けて、水を取り出しながらリビングの様子を伺う英良さん。
さ、勝負だ・・・・。

死因は流産による出血性ショック死。「お腹にあかちゃんがいたことはご存知だったんですか?」
ここで嘘ついてもダメだと判ってる英良さん。
しばしの沈黙のあと。「連絡は、取り合ってました。」
「関川、評論家の関川雄介くんですが、彼との子供のことで相談を受けてました。」
意外な言葉にちょっとびっくりの刑事さん。
以前付き合っていたが、別れてからも友情は続いてた。
お目にはかかっていなかった?
「はい。」
玲子の部屋から五線譜が出てきたと聞いて、「僕のでしたらすぐ判ると思います。専門店でネーム入りのものを作ってもらっていますから。そうですか。彼女まだ持っていましたか。僕の五線譜。」焼却炉で燃やしてもらっていたという話もすれば、つじつまは合う。ウソじゃない。
五線譜を1枚受け取った刑事がソファに先に座った英良さんの背後に迫る。
「1月の4日の夜から5日にかけて、和賀さんどちらにいらっしゃいましたか?」
「ここにいました。4日の夜は横浜でコンサートがありましたので憶えています。」
ここにはおひとりで?
「すいません、これは公になったりするんですかね?いや、扇原玲子さんのこともそうなんですが。実は婚約をしてる女性がおりまして、立場上いろいろと。」
事件に直接関わることがなければそういうことはありません。
「そうですか。4日の夜は、知り合いの女性と朝でまで一緒にいました。」
さしつかえなければお名前を・・・。
「成瀬あさみという人です。劇団響の成瀬あさみさんです。」
彼女だったら・・・と思う英良さん。それに会ったことは嘘じゃない・・・。
じゃあ、と立ち上がった刑事たちを視線の角に入れながら水を一口。
ここでひとりでお住まいですか。羨ましいですな、と言うサムライ。
刑事たちを玄関まで送り出して、ドアを締めた瞬間。
突然全身が震え、ドアに寄りかかるようにしてそこにうずくまる。
震える手でやっとのことで上から順に鍵を締める。
「僕が、僕がやりました・・・ぼくが・・・。」
ドアの取っ手につかまったまま、自分の震える右手を抑えるようにして。
ちらっと光る瞳。荒い息づかい。自分を落ち着けようと大きく息をしようとするけどうまくできない・・・。

ぐぁーーーー!こんな芝居ができる中居正広ぉー!!好きだぁー!!!

帰るサムライは心の中では和賀英良をマークしたのでしょう。コロンボみたいに第一印象で決定なのだろう。

<証拠隠滅>
『ひでお』の字が消えかけたピアニカを取り出す英良さん。ピアニカを大事に愛撫する手にドキドキします。
あ、クローゼットの中にはまだ三木さんのカバンが!

その頃あさみはコートを確認に劇団へ戻り、あの血の跡を見つけ、それが宮田くんが借りたことを知る。

三木さんのカバンを入れた自分のカバンに自分の部屋にある庭の池(高級マンションの最上階にはこういうものもあるんです。)の石をつめこむ英良さん。
どうして三木さんのカバンに直接石を入れないのだろうか。自分のカバンに入れる必要はないじゃない・・・。それも自分ちの石。

宮田くんにそのコートは和賀さんに貸したと聞くあさみ。
そしてカバンを捨てる岸壁はいつも行ってる公園の近くじゃないですか。レインボーブリッジも見えるところ。
そんな英良さんが愛しい・・・。

あのコートを持っているあさみに早くもサムライが迫る!
ご近所だったサムライとあさみさん。
1月の4日から5日未明にかけて、どちらにいらっしゃいましたか?
ピンときたあさみ。
「おおっぴらにされると困るんで、相手もいることなので・・・。和賀英良さんのマンションにいました。」
どなたとご一緒でした?
「ですから、和賀さんと。」
カンが良すぎるのか、いちばちで言ったのか?どっちにしてもあさみは和賀さんのためになると信じてこう言った。
何時までいらっしゃったんですか
「朝までです。」

帰ってきて刑事たちに出したが封も開けてない水を捨てる。
早く捨ててしまわないと!あれは夢だったんだから・・・。
ピアノに向かってピアニカを弾く英良さん。
ピアニカに顔を伏せて手でトントンして、瞳を閉じる・・・。うわーーん、英良さーん・・・。

<サムライ走る!>
お嬢さんにはソフトな吉村刑事が対応します。
『宿命』なんて簡単にタイトルを言っていいのか、綾香お嬢さん!
警察と聞いて怒る田所オヤジ。理不尽なヤツだ。
田所さんの顔を見て思い出したサムライが飛び出して行く。あ〜!!
何がなんだかわからない吉村刑事。脱兎のごとく駆けていく今西を見る。サムライ走る!
そこに田所一家と待ち合わせの英良さんがやって来る。
吉村刑事に会釈して、ふと吉村刑事の視線の先を見ると、遠くに背を向けて鬼のように走っていくサムライ。見つめる英良さん。

スキャンダルは気をつけろと言う田所オヤジ。闇夜に背中から刺されかねん。
「だいじょぶです。ご心配なく。所詮どちらも同じ人間ですから。」
その真意は?刺されたら刺し返すってこと?意外な答えに綾香は不安な顔。
「隙を見せるようなことはしません。」英良さんの力強い言葉にオヤジさんは満足気。

そして伊勢の文化座に着いたサムライ。そこに発見した和賀英良の写真。「これだ。これだったんだ!」
ご丁寧に左腕の傷まで映ってるなんて。
やっぱり亀嵩だと確信するサムライ。
結婚式の会場を下見してる場合じゃないです英良さん。
ただ歩きながら携帯を受けて「わかった。」って言うのさえ愛しくなります。

サムライが吉村刑事に電話をかける。
「ホシは見えてきた。だが繋がらないんだ。三木謙一と亀嵩に。」これから亀嵩に向かうという侍。
「吉村・・・。和賀英良を徹底的にマ−クしろ。」
背中がブルっとしました。すっごいわ、サムライの言葉。

<あなたは誰?>
フォルテに行く英良さん。一応あたりを気にして入る。
吉村がつけている。
フォルテにはあさみがいてピアノをつまびいていた。
カウンターに座りタバコに火をつける英良さん。
「警察が来たの。1月4日のことをきかれたわ。あの夜。私はあなたのマンションにいた。
あたし、警察にそう答えたわ。」
「・・・・・。」
よかったー。あさみを選らんだのは間違いじゃなかった・・・。
眼をとじる英良さん。

「あなたは誰?いったい何をしようとしてるの?
「僕は・・・、曲を完成させたいだけなんだ。」
「宿命を?」
頷いて火を消して出て行く。背中であさみに告げる。
「完成した宿命を、君にも聞いてもらいたい。」
『君にも』なのね、『君に』じゃなくて。
自然に目が潤むあさみ。

刑事につけられていることに気づく英良さん。
部屋に帰って楽譜を置いて、ピアノを弾く。宿命を。

浮浪者の親子について聞きに行くサムライ。
桐原さんは話してくれない。語ってはならない過去っていったい何?

<本浦秀夫>
ピアノを弾いても心は静まらない英良さん、ピアノを叩く。バーン!楽譜を撒き散らす。
髪をつかんで、荒い息。そしてピアニカに救いを求める。

長い時間待たされたサムライ。
三木さんがあの子を詠んだ句。『秀でたるなまこ輝け春は来る。』
三木さんはあの子のため将来を考えてこの句以外に何も残さなかった。
父親は「あの本浦千代吉」。
何もの?凶悪犯?
「あの子はそんなことをする子じゃない。そんなことする子じゃない。」

ピアニカの吸い口をはずす瞬間のチュッという音と濡れた唇。
これでご飯3杯いけます。ピアニカに頬よせる英良さん。英良さんを助けて・・・・!
(と言いながら『もっともっと痛めつけて!』と思ってる壊れかけの中居を見たいあたし・・・。)

第6話 「迫り近づく刑事の影」 (03/02/22)

<雨>
フォルテでピアノを弾いて帰って来たところ?あさみとはそのまま別れた?つまんなーい・・・(笑)。
雨が英良さんのお部屋の大きな窓ガラスに打ち付けられています。この窓拭きはゴンドラで外からするんだろうな。部屋の中も到底自分じゃできません。天井の高さ4.5メートルってところかしら。
タバコをくわえる口元のアップ。っく〜!たまりませんぜぇ。
一方吉村刑事はヨレヨレになってシャツの切れ端を鑑定所?みたいな所に持っていくのです。

<1週間後>
今日はストライプのシャツです。
英良さんの五線譜はローマ字のネーム入り。
それを見つめて何を思う?瞳が水晶の玉のように見えます。
DNA鑑定でシャツの血液が三木さんのものと判明してアッという間に捜査本部再開。事件を整理している捜査本部。
そうとは知らない英良さんは一生懸命ピアノを弾いています。
五線譜に音符を書く姿も様になって来ましたねぇ。
扇原玲子を探し出せばもう事件解決じゃんって感じの捜査本部なんですが。

また外を見ながらタバコを吸ってたら電話です。吸いすぎじゃないでしょうか。
田所お父さんからでした。

<何か時系列が変>
引っ越していた玲子さん。
木曜日に引っ越したって、引っ越ししてからもずいぶん経ってるはずのに何か変だなぁ。
紙ふぶきを撒いたのが1月20日で、クラブを休み始めたのがおとといから?
なんか変じゃーん!
玲子のことが判明してずいぶん経ってるのに、おとついまで警察は何やってたん?マークしてなかったん?吉村刑事が最初にクラブに行ってからすごい経ってるのになぁ。

<うまくやれ>
これはマネージャーの南さんね。テキパキ感を出すためのアップの髪形が何か古いわ。
劇団『響』の麻生さんから公演の曲の依頼があった、と。
「無理だな。今はそれどころじゃない。断っといてくれ。」
「ホールの音響のチェックリスト、あれどうなった?届いたらすぐにメールしてくれ。」ってメールできるんだ、英良さん(笑)。
あさみからフォルテの鍵が届いてました。メールボックスに直に入れたのね。
『フォルテのピアノ気に入ってくれたようですね。春までは好きなときに使ってください。余計なお節介だったらごめんなさい。』
英良さん、ちょっとホッとする瞬間でしょうか。

田所お父さんに怒られる英良さん。
んまぁ!綾香お嬢さんったら、パパに言いつけたのね。そんな子に育てたつもりはありませんよっ!彼の浮気を親に言いつけるようなコはやめときなさいって、英良さん。
「何でうまくやらないんだ!」って言われた瞬間の『ん?何だ?』ってお顔。
「綾香にはバレないように上手くやれ。」でキッと見上げた瞳は綺麗だけど、ちょっと場違いな表情じゃ(笑)?
「ただしスキャンダルはいかんぞ。まずくなりそうなときはまず私に言え。うまく処理してやる。」
なーんにも言い訳しないのが英良さん。どっちかというと目で頷いた感じでした。
『よっしゃ、これから上手くやってやろっ!』っと(笑)。
和賀英良のスポンサーになりたいものがゴマンといるから今夜も財界のボスに会わなといけないんだそうです。大変だな、英良さん。

英良さんを玲子にお店に最初に連れてきたのは関川だったのね。
子供のことを聞いて和賀の子じゃないのか、とか冷たい関川。

<関川に見られてた!>
スポンサーになってくれる大物と引き合わされる英良さん。
おうちに帰ってきたところに関川が登場。『また何よぉ。』とイヤそうな英良さん。

部屋に座ってるものの落ち着かない関川。扇原玲子について問いただします。
「だれ?!」あくまでシラをきりとおす英良さんだけど。
「オレ見たんだよ、五線譜。オレ見たんだよ。五線譜と変な布キレ入った袋。」
げぇーー!!!一瞬こわばる英良さん。心臓バクバクでしょう。
関川はただ子供のことを確認したいだけ。
「君にもスキャンダルは禁物だろ?」と有無を言わせず帰らせますが、関川のヤツ・・・と内心穏やかではありません。

<玲子の死>
関川のところに刑事たちがやってきます。
「何か事件ですか?」
「はい、刑事ですから。」かっこいーい!サムライ刑事(デカ)(笑)!
関川は事件なんてこれっぽっちも頭にないから「??」な感じ。
その頃玲子は街中で倒れてました。道端で倒れていても誰も助けない、それが都会なんです。

当然『陰陽師U』の映画の中に手がかりはありません。
そんな捜査本部に玲子の死が伝えられます。こんなに簡単に死んじゃうなんて、びっくりです。
これで英良さんの命が少し永らえましたけど。

<作曲中>
床に敷き詰められた五線譜。そんなに並べたらやりにくいと思うんだけど。
中居さんの鉛筆の持ち方、中指を上にしてる。これって前から?それともケガしてから?書きにくそうだけど。
玲子んちの捜索で関川を示すモノが当然ゾクゾクと出てきます。

作曲に疲れた英良さんはソファー寝ちゃったのです。
あらぁ、かわいいわーん!横向きにクッションに顔をうずめるようにして、今日は子猫ちゃんです。
そしてまた電話。
紀ノ国屋の袋を持って綾香お嬢さんと帰って来る英良さん。買い物に付き合わされたのね。紀ノ国屋とはいえ、2人で買い物をしてるのは見たくないわ。
結婚式のパンフレットを持ってきたお嬢さん。
「綾香はどういう風にしたいの?それが一番だ。」なんて言ってうまく逃げる英良さん。
プールサイドで挙式なんて『バッカじゃねぇの?』って言いたいところ電話で救われます。
そんなに急いでいる用事でもないのに、出かけないといけないって慌てて出かける英良さん、いいタイミングで電話があってよかったね。
「食事作って待ってるから。」
げっ!ひとりでこの部屋で待つなんて。何かまた証拠を何か残してんじゃねぇか?ってビクビクじゃない?英良さん。ま、綾香お嬢さんは育ちがいいから勝手に人のクローゼットを開けたりしないんですよね。

<初対面の麻生さん>
響の麻生さんのところに行く英良さん。座ってふんぞり返って足を組む姿が偉そうです。
「今の曲を完成させるまでは、他の仕事を入れる気はありません。」
「直接のお電話だったので」「敬意を表してごあいさつに伺っただけ。」「ではありますが」「大人げない方」のあたりに言いにくそうな雰囲気ありあり(笑)。普段絶対使わないし。
「この時期になって決まってないのは大変でしょうが、時間のある方に当たってみてください。」
とイヤミともとれる言葉を残して去っていく英良さん。
麻生さんは何か別の手を考えているような気配。
響の廊下で麻生の助手の唐木さんと会います。
スポーツ紙に載ってた記事を英良さんに見せて事情聴取されるS氏って関川のことらしいと。
そりゃぁびっくりの英良さん。何だ何だ?!!
宮田くんの「あさみさん!」って声も耳に入らずさっさと出ていく英良さん。
その背中を見つめるあさみ。

<ヤバイ!>
そしてやっぱり、新聞を読むのはいつもの公園。
新聞を読んでショックの英良さん。うつ伏せになってたら、また子供たちのピアニカの音が。
ハンドルに置いた手袋をした指が自然に鍵盤を叩くように動いています。
そしてギュッとハンドルを握って。決意新たにしてサングラスをかけて走りだす英良さん。
衣装部のあさみさん、例のジャケットと雑誌に載った英良さんの写真。結びつくのはいつ?

苦しい時はピアノに逃げる英良さん。あさみがくれたフォルテの鍵をちゃんと持ってたのね。
あさみがやってきた音にびっくりして振り向く英良さんの顔を見たあさみ、あのときぶつかった英良さんの顔がフラッシュバック。
「ひとりにしてくれないか。」
他人の店なのに、でかい態度の英良さん。綾香お嬢さんが待ってるんじゃなかったっけ。

取調室で玲子の死に泣く関川だけど、何で調べられるか全然わかりません。
1月4日のアリバイは「クラシックのコンサートに行ってました。」
「何で僕が蒲田の殺人事件なんですか?!」
返り血を浴びた洋服を玲子が捨てたということを聞いて、「そうだ。アイツだ・・・。」
英良さん、危うし。

<迫り近づく刑事の足音>
帰ってきた英良さん。車を降りて歩く背後から聞こえる足音。
もう来たのか?とギクギクしながら立ち止まります。
「和賀さんですか?」
中居史上最高にキツイ視線とも思えるギリギリした視線を、ちょっと眉毛を上げることで少しだけ和らげて振り返ります。
「警視庁の今西です。」「吉村です。」
2人に順番に視線を向ける英良さん。
「和賀英良さんですか。」
「・・・・はい。」
「ちょっと、よろしいですか?」
・・・・・・・・・
視線と視線の激突!負けてない!中居さん、サムライに負けてないぞっ!

<予告>
「和賀英良を徹底的にマークしろ。」あ〜マークされちゃう〜!

第5話 「崩れ始めた嘘の人生」 (03/02/15)

<モーニングピアノ>
あらー、びっくりの展開。なんと一夜を共にしたのですね。
優しいピアノの旋律が流れる中、目覚めたあさみの横には人が寝ていた形跡。あぁここに英良さんが寝ていたのねぇ。うううう。(ってどんな感想や。)
白いシャツをきっちり着てピアノを弾く姿に見とれてばかりもいられません。起きなくちゃ。
身支度を整えてコンサートホールの階段を下りるあさみに気づいて振り返る英良さん。窓際で外を見ながらタバコを吸っています。
「おはよ。」って言い方が優しい。
「1本もらってもいい?」
「ああ。」
「昨日は、ごめんなさい。」
「付き合ってる女性ともうすぐ婚約する。」
「そう。おめでとう。」
「だからゆうべこの部屋には誰も来なかった。」背中が冷たいわ。
「そうね。あたしはここにはいない。・・・じゃぁ。」
帰ろうとするあさみに背中越しに声をかける英良さん。
「背中、君の背中。君の生き様をしっかり映してる。誇りに思ばいい。」
こんなこと言われちゃったら心を断ち切れないじゃない。あさみは。
そういう英良さんの背中に抱きつきたいと思います。だって一夜過ごしたあとなのに・・・。(ってあさみになってる私(笑)。)

<朝からいろいろ女性関係>
捜査本部は1週間後に解散すると通告されていました。
花びらみたいな灰皿は白黒の対なんですね。綺麗だなー。

着替えて黒のセーターを着て英良さん。白いシャツはパジャマ代わり?
玲子から電話。ツルルル〜のあとの「何?」にゾクっとする私は変態か?!
で、関川の赤ちゃんができたからもうあなたと会わない、と。
そんなことは一向にかまわない英良さんだけど気になるのは楽譜と一緒に頼んだみじん切りのシャツのこと。
「燃やして、くれたんだよね?」
「・・・・」
「もしもし。玲子?」
「・・・ごめんなさい。」
そりゃ焦ります。もう二度と電話に出てくれない玲子。
そんな時にまた神出鬼没の綾香お嬢さん。「おはよっ!」ビクビク!
違う女性を泊めて、違う女性と電話して、ってときに。
あのね。と話かける綾香お嬢さんをさえぎって、「あぁ、ちょっと出かけてくるわ。」って和賀っぽくない言い方で慌てて出て行く英良さん。きっちりあさみの口紅の跡のついた吸殻を残して。
「誰か女の人来たの?」
「ああ事務所の南さんだ。」
そんな朝っぱらから事務所の人が来てタバコ吸いますか?ってんだ。いくらお嬢さんの綾香さんでもわかりますって。

<消えた玲子>
玲子のマンションに行ってみたら焼却炉が閉鎖されててあららららな英良さん。
そんな頃新聞のコラムで吉村の見つけた『紙ふぶきを撒く女』ってエッセイを「いただこうよ!」な今西刑事。

作曲の調子は良くなくて、焦り気味の英良さん。楽譜を丸めてはポイ。頬に一筋の汗。
田所親子との結婚式の話に心ここにあらずの英良さん。
田所さんには、曲の完成披露は3月末に組んであります、と言いますが。
総理が春に開かれるサミットに使ったらと言ってくれるような曲。
「それを私に一番最初に聞かせてくれるのよね?英良さん?」
「ああ。」なんてね。そうはならないのに、可愛そうなお嬢さん。
今日はこれからお食事なのね。お母さんも一緒に。英良さん倒れちゃわないかしら。

夜、玲子はお店にも出てきていません。夜になってもう一度雪谷のマンションに行ってみます。
英良さんの「はぁ〜」ってため息を何回も巻き戻す私はアホです(笑)。
一方秩父鉄道で紙ふぶきを撒いた女を突き止めた刑事たちも玲子のマンションへ。
そして第1種接近遭遇!
前から人相の悪い二人連れが来ることを見咎めた英良さんはちょっと伏目がちに歩きます。
お互いにそうとは知らない3人の緊迫したすれ違い!怖いよぉー!
その後玲子は1週間姿を現さなかったって、いったいどうして隠れる必要が?

<捜査本部解散>
捜査本部が解散されたことを知った英良さん。これで少しは緊張から放たれるのか。
床に膝をつき目を伏せるのです。
良心がそうさせるのか蒲田の操車場に足が向いて、現場を見下ろす歩道橋の上は、あの大田区民ホールも見えるところ。
じっと見下ろして、そして指を開き気味にした両手をあわせ、そーっと上げて親指で額を突くように祈って・・・・。
その下には三木さんの冥福を祈る刑事たち。

英良さん、そんなところで手を合わせるなんて誰に見られるかわかりません!そんなところでそんなことしちゃダメって!

<婚約発表>
ピアノに向かっても聞こえてくる三木さんの声。子供のころの祈る姿が今の英良さんに重なります。
笑顔で婚約発表をする英良さん。こんな中居さんを見ることがあるのかしら。そりゃツーショットなんて絶対にやらないだろうけど。なんだか寂しいなーあさみの気持ちが判ります。
刑事たちは休日返上で紙ふぶきを探し、伊勢に映画を見に行きます。
英良さんが宮田くんから借りたジャンパーって衣装だったんだ。
どこかで見たことがあるって思うあさみ。こんな所からも足がついてくるのだー。その服にテレビ画面の顔を重ねちゃだめー!

伊勢・二見の文化座で二日連続で映画を見た三木さんの足取りを追う今西刑事。
婚約パーティーに現れた関川は、綾香に忠告を。「女優にご注意を。」なんて本当におせっかいなやつ。
お客さんと笑顔でカメラに収まる居心地の悪そうな表情がいいです。

<海辺の公園>
引越しした玲子に電話がつながった。
「焼却炉、使えなくなってたみたいだから。」っていう言葉がちょっと滑舌悪くて、中居っぽかったです。
関川と幸せになりたいと願う玲子。
「関川、喜んでくれるといいな、子供のこと。」
「優しいのね。」
「君が産むその子の幸せのためだ。不幸はどこかで断ち切らないとずっと続く。断ち切る強さを持てるかどうかだ。勇気をもって、しっかりいくんだな、判ったな。じゃあ。」
今日は公園にあさみは現れませんでした。

<『宿命』を初めて聞かせた人は>
泥まみれの吉村刑事がついに見つけたシャツの切れはし。
あさみが留守番するフォルテに現れた英良さん
「申し訳ありません今日はもう閉店です。お帰りください。私達は会ったことがない。もう会うこともないそうでしょ。」
黙ってピアノの前に座る英良さん。
「いったいどういうつもり?帰って。帰ってって言ってるでしょ。」
「あのときの君と同じだ。」
あの時?崖から飛び降りようとしたとき?英良さんちに来たとき?とにかく助けて欲しいのね。

そして初めて宿命を聞かせたのはあさみでした。
『ミ』から始まる宿命。私もちゃんと最初は弾けるようになりました。手元映してくれてありがとう。 
崖の回想場面に載せて宿命が流れます。
今西刑事は伊勢の映画館で陰陽師Uを見続けますが、閉館といわれて出てきたロビー。
田所代議士はここの出身で、映画館に飾ってある集合写真、その写真には!!
うわー!これを三木さんは見つけたんだー!ダメじゃんかぁ。そんなどこでもかんでも写真に写っちゃあ。

「何ていう曲?」
「宿命だ。」
「あたしを助けたときにあなたが言ってくれたことば。」
あさみを見上げる英良さん・・・。

<予告>
「和賀さんですか?」
キッ!
うきゃぁー!!

第4話 「亀嵩の謎」 (04/02/08)

<海辺と夜の街>
もう一度やり直すというあさみ。
「そうか。」
そしていつの間にか夜になっててあさみを車で送った英良さん。優しいとこ見せちゃって。
「君は君らしい生き方を。自分の道をしっかりいくんだな。」
英良さんの言う『生まれる』とあさみの選んだ道は「違った?」と聞くあさみ。
「僕と君とは今まで来た道もそしてこれから歩んでいく道も全く違う。」
「君とのちょっとした時間はなかなか興味深かった。」
いちいち威厳のある言い方しないといけないのか?英良さん。
握手を自分から差し出す英良さん。
「相変わらず冷たいんだな。」
と手袋をだし。
「そんな。」と遠慮するあさみの手に無理やり握らせます。
「僕の手はあったかいんだ。知ってるだろ。」知ってるだろって。まぁ、親密(笑)!
「フォルテだったかな。あそこに置いといてくれ。来週にでもマネージャーに取りにいかせる。」
マネージャーって出てこないけどやっぱりいるのね。出てこいよー。カミクくんのようにかっこいいヤツ、出てこーい。
しかし手袋ぐらいあげないのですか。貸してくれただけ?おかしいんと違います?天下の和賀英良なのに。また返す機会を作りたかったと思われちゃいますわよ。
そんな余裕かましてた英良さんはしっかり関川にいちゃんに見られていたのです。

<亀嵩へ>
三木さんのプロフィールを空で言えるくらい読み込んでいる警察の方たちは亀嵩に向かっています。
そんな吉村刑事のつぶやきで、「1995年島根県警察部巡査。」という言葉がありました。
和賀の車のナンバー、「74−95」の「95」はこの意味かな??亀嵩=95年?
そんなこととは露知らず、英良さんは宿命を作曲中。
今日は黒のタートルで弾いておられます。タートル好きなのね。
「そして僕は戻るんだ。あの日の僕に。」
それは三木さんと会う前の自分。
「彼女と出会う前の僕に。」
ずいぶんと自分勝手な(笑)。
音符を書く手はご本人でしたか?ちょっと親指の先が丸すぎるような気がしたんですけど。
手をクロスして弾く所でちょっと笑ってしまってごめんなさい。

<汽車の旅>
旅番組ですか?これは。説明も出るし。

<ラジオ局>
劇団をクビになって荷物をまとめて歩くあさみ。偶然マンションから出てき英良さんを見かけます。
関川くんもあの夜和賀と親しそうに話していた女性が響の女優さん(だった)と知ります。

今日はラジオ局。待ちの間タバコを吸ってると関川くんに見つけられちゃいました。
「忙しいとたまには息抜きもしたくなるか。代議士の娘以外とも。」
なんて言われて「んぬ?」としたとき、成瀬あさみの名前を出されたとき、アゴを引き加減のときのアゴの線が・・・あぁー・・・。何なのかしら、その複雑な線は!
「論評することに自信がなくなったからスキャンダル記者に転職でも?君は何も生み出すこののできない自分にいらだっている。だからそれが出来る僕らに嫉妬をしてる。その感情をぶつけただけの自分の文章や言動が意味のないものだとわかっているから、内心焦っている。」
関川をギャフンと言わせたところで、お呼びがかかって去っていく英良さん。

<一方亀嵩は>
三木さんがいい人だったという話ばかりを聞かされる刑事さんたち。
浮浪者みたいな親子の面倒をみたと。

<東京湾ディナークルーズ>
こういうところでデートですか。中居さんの対極だわ。
作曲のことを聞かれて答える英良さん。
「できるならずっとピアノの前にいたいくらいだね。綾香と一緒にいる時間以外は。」
なんて取ってつけたようなセリフ。いくら英良さんでもこれは似合いません(笑)。
「そうね。息抜きは必要よね。」
そうか、綾香は自分が息抜き役のつもりなのね。英良さんにとって綾香との時間は全然息抜きには思えないんだけど。
「完成したら誰よりも先に聞いてもらうよ。」の「もらうよ?」って感じの語尾上がりが優しかったです。
でもってそれはこのコじゃなくてあさみでしょうが。
春になって宿命の発表リサイタルが終わってから結婚式の予定、と英良さんは決めているようす。
「な、綾香。結婚したら日本を出よう。僕はね、世界を目指したいんだ。」
あ、仰天だったかの占いか何かで(すごい曖昧)、中居さんは今年世界を股にかけるっていうのがありましたけども。これのことですか(笑)。
そしてグラスを持つ右手中指は自然に立っております。後遺症。

<退団届>
麻生さんの言い方がめちゃくちゃキツくて。一度は主役に決めたのに。これって本当は可愛いコを崖から落とす作戦?
「後ろ姿がみっともないぞ!肩の力は、30をすぎた人間には邪魔なだけだ。」
きっつーい・・・。肩肘張って何が悪いのよっ!と反発しました。はい。

<ピアノ寄りかかり>
リブ編みのセーターがわいいわー。前髪おろしてピアノについた両腕に綺麗なお顔をお乗せでございます。電話が鳴ってお目目キラっ。
関川に何を言ったの?と玲子から文句の電話がかかってきます。
玲子って英良さんのことはもう愛してないのかしら。それともわざとそんなこと言って気を引こうとしてるのかしら。
「関川が君に愛されてることがわかってよかった。ま、しっかり彼を支えてやるんだな。」
英良さんは全部知ってたのね。でも関川は自分が玲子と付き合ってることを英良さんが知らないと思ってるのね。うん、そこでも英良さん一歩リードです。

<海辺>
「僕は生きるために氷のような心で自分を守ってきた。誰かの心に爪をたてることもいとわなかった。なのに決して溶けることのないその氷に僕自身がかすかに凍え、震えはじめていた。」
また『かすかに』とか言ってる英良さん。
車に戻ろうとしたらあさみがいたけど、何も言わずに行こうとする英良さん。それでいいと思います。
でもやっぱり「あ、手袋。」とあさみが寄ってきます。
その表情を見て「ん?」出たわ、今日も。
今日の『ん?』は80点くらいかな(笑)。
劇団をやめてきたあさみは麻生さんにこういわれたと愚痴を。そんなの聞きたくない英良さん。
「自分で決めたことなんじゃないのか?」
これからも女優でいようってことじゃなくて
「今までの人生だ。君選んだ生き方はそんな一言で崩れ落ちるようなものだったのか?ん?」
言い放って行ってしまいました。

<亀嵩>
亀嵩で何も得られずいらつく捜査陣、でもここだと思う今西刑事。
今西刑事は施設に預けたお父さんの問題を抱えているんです。

<玲子んち>
玲子、切り刻んだシャツどうしようというの?
さっき英良さんにひどいことを言われたから、腹いせにどうにかしようと?

<和賀マン>
ピアノのふたを閉じてソファにすわってタバコに火をつける英良さん。
さっきあさみに返してもらった袋から手袋を取り出すと紙が1枚落ちました。
それには『ありがとうございました。あたたかかったです。』と書かれていました。英良さん、濃い目をしています。

<あちこち>
朝、ゴミ収集車が行っちゃったあとにゴミを出しに来たあさみと今西刑事の奥さんはお話しします。
捜査は暗礁。
玲子はカバンに切り刻んだシャツを詰めてどこへ?

<田所代議士>
宿命の自信を聞かれて「自信があるから作るんです。」
「あはっはっはっはっ!」と、満足そうな田所代議士。
婚約発表はちゃんとやれと言われて、素直に従う英良さん。
「必ず成功しろ。そして必ず綾香を幸せにしろ。」と言われて見つめ合った顔は優しいです。

<宿命のBGMで>
新しい劇団を探して1日走り回ったけどダメだったあさみ。宮田くんからの電話で空元気で話してるけど「手が冷たいの。」と泣いてしまいます。
玲子はシャツ入りのカバンを持って出かける。
よく聞くこの辺のメロディーはきっともう弾けるはず。コンサートで生で聞くことができるのかしら?でもステージにピアノは無理だよなー・・・。

<和賀マンにやってきたあさみ>
あさみからの電話。英良さんは前にあさみからの電話があったとき、それを登録したんだー。
もう会わないとか、言いながら登録してるなんておかしな英良さん。
「何の用だ?」
「ちょっと話があって。」
「何の話だ?どこにいる?」
「マンションの前です。」
『んだと?』なお顔が素敵。

その頃玲子は電車からシャツの切れ端を飛ばしていました。有名なこの場面。意外に早くやってきたのねー。

ドアを開けて「どうぞ。」なんて、見かけによらず優しいんだから。
玄関で動かないあさみに「どした?何か話しがあるんだろ?」
「どうしたらあなたみたいに本当に強くなれるの?あたなが特別であたしには無理なのかな。
背をむける英良さん。
「本当はこんなこと言いに来たんじゃないの。自分でもよくわからないの。ただ・・・会いたかった。」
玲子の飛ばしたシャツの雪が舞う。
「あたなに会いたかった。」
振り返った英良さん。突き放すと思いきや、手を包んであげるのです。
うわー!なぜかそんな関係にはならないと頑なに信じてる私の決心を揺らがせるような行為。
私の予想を裏切ってほしいと強く思いつつ、でも無理だろうなー、と思います。

<予告>
あらー、早くもシャツの切れ端を見つけてるの?ドロだらけの吉村刑事。
英良さん、危うし。

第3話 「もう戻れない悲しみ」 (04/02/01)

<崖の上>
ニヤリとしてチャンス!って思ってたのに、いざ自殺しようとしたあさみを見ると思わず助けてしまった英良さん。引きの画でよかったー。
直江先生が吉沢くんを助けたみたいなありえない構図は止めて欲しかったので。(ワガママですいません。)
「何で?」助けたの?あなたがここにいるの?
あさみの様子を見下ろしてたけど抱き起こして言うのです。
「宿命は変えられる。もう一度生まれればいい。」それは自分に言い聞かせているのね。
雨か水しぶきか、頬についてるのが涙のようです。

<ホテル>
シャワー!!保護パンツが見えようと何だろうと貴重なシャワーシーン。もう女優さん扱いであります!
あばらはちゃんと見えてるから安心。でも肩の肉が意外にあって素敵です。
水がしたたるしたたる・・・・前髪おりてるからかわいいの。
確信犯のスタッフめっ!
あさみは待ち構えてたのでしょうか。迷惑かけたからい謝りたいし、いろいろ聞きたいけど、英良さんは言います。
「黙っていてくれないかな、僕がここに来たこと。人として君のことが心配だった、ただそれだけのことだ。もう会うことはないだろう。」
そしてタバコとライターを忘れて行っちゃうなんて。また英良さんのダメっぷりが露呈されてしまいました。

<警察>
三木さんの息子の話では、三木さんは岡山出身で東北弁とは縁がなかったのでした。

<和賀のマンション(リビングだけで150u)>
玄関に入るとピアノの音が。あらら、またお嬢さんがおいでなすってるのね。
玄関の外に庭?なんちゅうマンションでしょう。
連絡してくれなかったとぶーたれる綾香お嬢さん。そんなに英良さんに顔を寄せないで欲しいですわ。
でも英良さんは婚約者に触りもしないのね。
三木さんの身元判明の記事に焦る英良さん。
玲子に電話しても出ず、玲子はせっかく証拠物件を焼きにいったのに焼却炉が閉鎖されてて途方にくれてます。
「だいじょぶだ。ここまではたどりつかない」
そう思いたい気持ちは判ります。タバコをくわえてちょっとしたあごを出した感じの横顔が、うふん。

<あさみのアパートの近所>
今西刑事とあさみはご近所でした。会うのも時間の問題。

<田所事務所>
ストライプのシャツ。袖口をまたボタン止めてないの?って思ったけど確認できず。でも明らかに袖が長い(笑)。
「キミほどの男だ。回りがほっとかないだろう。」って言われたときの薄い笑いがいいわー。
頼まれたコンサートは1月19日?あれれ?事件からまだ2週間じゃん。もっと経ったっていう設定じゃなかったっけ?

<大田区民ホール>
ツイードのジャケットがお似合い。細めのサングラス(度付き(笑))&黒皮手袋で運転という和賀スタイルに、陶酔している人多数(笑)。
階段に三木さんの幻が見えてしまったのね。こわいよぉー・・・。怯える英良さん。
FOMAの携帯にかけてきたのは玲子。もう楽譜を処分したと言うけど、みじん切りのシャツはまだ手元にあります。これをどうしようっていうのかしら。

<楽屋>
関川くんが訪ねて来ました。代役なんて受けない主義なのに人間って変われるもんだって、嫌味を言う関川くん。
あー、その上着の着方がすっごい好き。せくしー!シャワーシーンよりこっちの方が私にとってのおかず。着たあとにピアノに向かって数歩歩いた歩き方なんかも好きぃー。
靴が大きめなのが素敵なのかしら。
扇原玲子を知ってるか?と尋ねる関川の真意は?知らないと答えた英良さん。これがどんな結果に結びつくんだ?!

<操車場横>
「和賀さーん!」の女たちの声の中、お帰りの英良さん。一通なのに逆に行こうとして止められてビクビク!結局現場を通らざるを得なくなりました。一通矢印標識を見て「うざっ」て顔したのも素っぽくて好き。そして蘇る記憶!

<和賀のマンション(寝室への階段はコンサートホール)>
出た!子リスよ!子リス!木村さん命名の子リス!帰ってすぐそのまま布団に潜り込んだのね。可哀想な英良さん。
布団で口のところまで隠して目のアップなんて、女優よ女優!もうどうしましょう。
「何度来ても、何度でも殺してやる。」なんて似合わないわ。そんな綺麗な目で。
そこにあさみから電話。
「何でこの番号知ってるんだ?」ってすっごいイヤそうな声がまたいいです。
宮田くんに教えてもらったって聞いて、宮田もやばいなーって思ってるのかも。

<フォルテ(バー)>
増上寺前ですか。マンションの近くってことね。
フォルテってことは英良さんが指定したのかな。何も頼まなくても平気だし。
「君みたいな悲惨な人生じゃなくて、ごく普通の家庭に育ってピアノのことだけ考えてきた。」って言いすぎじゃないの?嫌な感じを醸しだして英良さん。でも恩人のことを悪く思うわけのないあさみは追いかけて行きます。
「気悪くしたならごめんなさい。」なんて謝ってお礼を言って握手の手を差し出します。
「あったかい。母の手みたい。」と言われたところで顔が変わって、目が優しくなった英良さん。
「成瀬あさみはもう僕を思い出しはしないだろう。」っていうのは、あのときの僕を思い出さないってことよね。助けてくれた人を忘れるわけないもの。
「なのに、僕の足元がわずかに揺れ始めた。」

<ピアノ>
シルエットに動くまつげの密集具合が素敵。瞬きに見とれてしまいます。
『ひでおの手はあったけぇと』言われたことを思い出して、手をみつめる英良さん。

<亀嵩を見つけた今西刑事>
出雲地方で東北弁と同じアクセントをしゃべるところがあり、そこに亀嵩を見つけたのでした。

<洗面所>
「冷たい心で生きると決めたはずだった。何も恐れてはいけないはずだった。それなのに僕は今怯えていた。自分の中に沸きあがろうとしている何かに。」
顔を洗って顔を上げたとき、鏡に映るお顔はやっぱりかわいいのですわ。

<夕陽の公園>
あさみが来るかもしれない公園に行くってことは、会ってもいいと思ってるんだ、英良さんは。
もう一度生まれるんじゃなくてもう一度やりなおしてみると言うあさみ。
「彼女のまっすぐなまなざしがまぶしかった。遠い日僕が選ばなかった道を彼女は歩き始めようとしていた。僕はもうその日には戻れない。戻るつもりもなかった。ただ彼女と並んで見る夕焼けの海に、僕の胸の中にどうしようもなく悲しみがこみあげていた。」

<予告>
誰に愛されててよかったのか?
浮浪者のような親子の話をゲットする刑事さん。
細切れシャツを列車からばらまく玲子!原作どおり刑事さんたちはこれを必死で探すことになるのか。
 

第2話 「目撃者」 (04/01/25)

逃れられない宿命を思いながら、『宿命』を弾く英良さま。
思うのは、あの夜の女のこと。やばい・・・。
今日も寝られなかったのかしら。ピアノに寄りかかって床に座って作曲中。
影になってる画ながら、なんて綺麗なんでしょう。
ニュースで『凶悪な殺人犯』って言われてるけど、全然そんな人に見えないの。夢だったような気さえしてきます。

ニュースではまた『白いタートルネック』と言われてハッとする英良さん。だってまだ処分してないんです。
そのカバンは三木さんのでしょうか?物持ちがいいんだから、英良さんって。
ピンウ色になったタートルネックをハサミで切り刻んでおります。

その頃今西刑事と吉村刑事は秋田の羽後亀田の街に聞き込みに行っていました。
切り刻んだタートルネックを五線紙に挟んでますが、そんな雑なやり方は英良さんには似合わないのに。それを入れた紙袋の処理を元恋人の玲子に頼みます。
よくボツになった楽譜の処理を頼んでいたらしいです。だから同じようにスムーズにできると思った英良さんなんでしょうか。でも他人に頼むなんて無謀です。本当に考えてるようで考えてないんだから。私が行ってこうしなさいって言ってさしあげたいわ。

今西刑事の「いただきましょ。」は流行るのでしょうか。「アカデミー賞いただきましょ♪」って。
今西刑事と吉村刑事のコンビはイイ感じです。

海の公園でピアニカ軍団を見てたら後ろから見覚えのある黄色い車が。
英良さんはあさみが自分のことを覚えてるかどうか確かめようとしてるらしいです。
あさみがひとりで車を降りたので、近寄る英良さん。
手袋をはずしながら、ゆっくり歩いていく俯瞰図もまたようございます。
ちょっと離れて手すりによっかっかって。
「発声練習、しないの?」 きゃぁー!優しい声♪
「今日は夕陽を見に来たの。」
「事務所は?近く?」
こんな話し方ができるなんてー!中居さんとは思えない!でもひょっとしたら素っ中の素はこんな感じかもしれません。
あさみに電話がかかってきて。
「キミ、響の人?」
「どうして?」
「いや、今、麻生さんって言ってたから。」の眩しそうな表情もいただきましょ♪
「知ってるの?」
「有名だからね。」いやいや、あなたの方がずっと有名です。
初めて主役をやるので打ち合わせに呼び出された、と言うあさみさん。
「じゃあ、がんばって。」いいわー。私も言ってもらいたいわー。
あさみは今のところ覚えてなさそうなので安心して行こうとしたとき、走ってきた子供とぶつかったのです。
『あっ!ぶつかった?』ギクギクギク!何かを思い出した?緊迫して振り返る英良さんの表情もおいしゅうございます。
やばやばやばやばぁー!!さっさとその場から消えようとする英良さん。
でも、「あなた、やっぱり会ったことある!」と一番聞きたくなかった言葉が英良さんの背中を突き刺します。
「蒲田で会ったわ。」
気を落ち着けて振り返って、精一杯落ち着いた顔を見せて。
「人違いじゃないかな。僕は滅多に蒲田なんか行かないから。」
「そういえば雰囲気違ったかな。」と言わせることにまんまと成功。
そして逃げるように去って行きます。
そのとき通りすがりの人たちの「和賀英良じゃない?」の声にハッとするあさみさん。
「そうか!だからどっかで見たことあると思っだんだ。」
よかったぁ。そう思ってくれて。
でもそんなことは知らない英良さん、喉がカラカラな感じで逃げるように運転していきます。
サングラスで運転中の英良さんは中居正広のイメージPVのようです。

あさみを主役から降ろし、今後は衣装スタッフになれと言うすごいワンマンな麻生さん。
響の前に来て様子をうかがう英良さん。運転シーンが多いのでおいしいです。

おうちに帰った英良さんに「おかえりなさい!」
うぇーー?!『おかえりなさい。』だとぉー?
なんだ?!全く!なんで綾香お嬢様がおうちに!英良さんの部屋のカギを持ってるというですか?!彼女の出入りを許すような男に見えないのに!
それに書いてる曲を勝手に見るなよ!超機密事項でしょう!
でも「宿命って・・・」とお話しする英良さんの優しいこと。何でそんなに穏やかに話せるんでしょう?
わかんないよ、英良さんって人が。
でも彼女に近寄りもせず、サッサと歩くのがよかったです。触ってたまるか(笑)!

あの蒲田の日に着てたジャンパーはクリーニングしてあります。
それをどうするんでしょうか?
彼女はもう出ていったの?何だったのかしら。家の中で小走りにならないといけないくらい広い部屋っていうのがすごいです。

うわっわっわ!
玲子さんに預けた例のピンクに染まったタートルネックを切り刻んだ布キレが関川に見られてしまった!
「ワインよ。」って言う玲子さんも何も書いてない五線譜に驚いています。
だから言わないこっちゃないじゃないです。関川が玲子と付き合ってること知らないのかしら?英良さんは。もう詰めが甘いのよ!見てられないわ(笑)!

秋田の亀田でわざと目立とうとしてたような黒ずくめの男は、響の岡田くん(役名忘れた)だったのでした。
英良さんに頼まれて写真を撮って来ただけ。そんなことを他人に頼んじゃう無防備な英良さん。それもエンストしたときに知り合ったというなんとも頼りない縁の男に。
あのジャンパーとニット帽も岡田くんから借りたものでした。いつ借りたのかは置いておきましょう。
袖口についた血が取れなかったら普通クリーニングやさんのメモが付いてくると思うのですが、まついてても気にしないのかもしれません。詰めの甘い英良さんだから。
成瀬あさみのことを岡田くんに尋ねると、主役を降ろされて今ごろヤケ酒だろうということです。
それなら、忙しい英良さんだけど、昼間も会ったあさみに夜も会いにいかないといけません。
案の定思ったとおりの会えちゃうふたり。
すれ違い、「あー!」って言われてニヤっとするお顔にゾク〜。つてきすぎます。
私だって酔っ払って、こんな人に介抱されてみたいです。今や、酔っ払ったりしたら、完全にほっとかれて、長井秀和の漫談(?)のように、揚げ物ばっかり集まってくるスミの席に追いやられてしまうんですもの。
あさみ部屋で殺す方法を思案してるのが怖いです。英良さんってそんな人じゃなかったのに。それって変です。ひとりやってもふたりやっても同じってことなのかしら?そんなに簡単に殺意を芽生えさせるのはおかしいと思います。

「蒲田でぶつかった人は悲しい鬼の顔してた。だからあなたに似てると思ったんだ。もしかして貴方が犯人だたりして(笑)。」
「もし僕だったら?」
「だったらついでに私も殺してくれる?ピアニストの和賀英良さん。」
何びっくりしてんですか。有名人だもん、知られてるなんて当たり前じゃないすか。
手袋をぎゅぎゅぎゅっとはめなおして近づく時の顔が怖くて素敵ー!
今ギュギュギュっていったのは首を締めようとしたの?でもあさみの涙を見ておじけずいたのかしら?よくわからなかったですけど、鬼気迫る横顔は絶品です。
ゆすっても起きなかったのに、ガス栓をひねろうとしたらいきなり起きたあさみにびっくりの英良さん。
お母さんのお葬式にこんなに真夜中(?)に出かけるのでしょうか。
京都の丹後半島の伊根、と聞いて何かを思い出す英良さん。遠い昔のできごとでしょう。

おうちに帰ったらクローゼットに直行。そこには例の思い出箱。ピアニカの下には小学校の地図帳が!なんて物持ちのいい男!過去を捨てた男が何でそんなものを大事に大事に取っておくかは知らないけれど(笑)。
地図をなぞる指を凝視!凝視!手も太ったのかしら?とちょっと思ってしまいました。どうなんでしょう。
幼き日、福井の山中(?)から若狭湾をお父さんとずーっと歩いたってことなのでしょう。そして伊根にたどり着き、そこで何が?
で、どうしようというの?そんな険しい目をして。

伊根に着いてあちこち歩くあさみのあとを執拗につけ狙うストーカーもどきの英良さん。
でもベージュでファー付きのコートがとてもお似合いです。
あさみは断崖の上。絶望して自殺しようという雰囲気です。
後ろから近づき手袋をギュギュっと鳴らすと、すごい怖い目をした英良さん。今がチャンス!でもまっぴるまなのに。誰が見てるかわからないのに。こんなに綺麗な男がこんな田舎に来て目に付かないわけないもの。考え直して欲しいわーと思ったとき、そこに何本も地面に刺さった風車がくるくる回っているのを見ると、優しい目に変わった英良さん。
ずーっと昔、そこで自分を道連れに自殺しようとしたお父さんの姿が。
そして思わずあさみを助けてしまうのです。

タイトルバックはもう既出の映像ばっかりでした。が、ま、いいか。綺麗な横顔はあったので。


第1話 「宿命が、痛みだす」 (04/01/18)

<2004年3月>
砂浜に美しい男がひとり。まつげのシルエットが綺麗。悲しいの?絶望してるの?
白い綺麗な手が砂をすくう。手の甲にホクロがあったっけ。
サラサラと落ちる砂の向こうから近づく女性に気づくけど、それでも砂をすくいつづけ落としつづける手。
その砂を手の平に受ける女、そして男の手を切なく握る。この女(ひと)がいてくれたからここまで来れたけど、『でももう終わりなんだ、どうしようもないんだよ・・・』と言ってるような瞳。
女の手を決して握り返しはしないけど振り払いもしない。抱き寄せることもせず。
美しい夕陽がふたりを照らす。遠くに見えるのは、砂の中を歩く父と息子の姿。

<2004年1月4日>
横浜。和賀英良の新春コンサート。
足をひきずった初老の男が、その美しいビジュアルのおかげで人気抜群になったに違いないピアニスト・和賀英良のポスターを見つめる。
美しい人が弾く美しい音色。素敵です。ちゃんと指が動いています。
すばらしい!私からも拍手喝采を送ります。
立ち上がりながらジャケットのボタンを止めるところが妙に好きです。
婚約者とその父である代議士の見守る中、スタンディングオベーションを受ける和賀英良。
両手を左右にあげてお礼するとき、後姿でよかった、とちょっと思います。前から見たら恥ずかしいもの。
汗のかき方がライブと違います。なんていうか、静かな汗って感じで。

<秀夫?>
ホールから出てくる和賀さまのカッコいいこと!ムートンのショートコートがお似合いで、タバコに火をつけるところなんぞゾクっとしてしまいます。
そして「秀夫!」と呼ばれたときの止まり方がたまりません。踊ってるような華麗な立ち止まり方。おそるおそる振り返った目の素敵なこと。
相手が誰だか認識したときのびっくりした大きな目、もしその目を生で見れたなら私はきっと死んでたに違いないですわ。
「何のことでしょうか?私は和賀という者ですが。人違いじゃないでしょうか?」最初の声がこれでした。
ちょっと滑舌悪加減なところがまたよくて(笑)。(←なんでもいいんかい!はい、すいません。)
秀夫である証拠は腕の傷。それを見られては反論できないのでした。

<蒲田>
大田区民ホール前に三木さんを待たせて車で様子をうかがう英良さん(突然呼び方を変えてみました。試行錯誤です。)どうするの?
車をどこかに置きに行って三木さんの所に戻ってきたときは、ニット帽とジャンパーで和賀英良の雰囲気はなくして現れました。
ガード下を歩く姿も妙にカッコイイのですわ。ニット帽の下の顔が小さくて。
場末のバーで父親に会いに行けという三木さん。返事はするものの思案してる様子です。
本名がよかったなーという三木を、「秀夫じゃないんです。」と突っぱねた英良さん。お前まさか?と疑った三木さんに簡単に免許証を見られてしまうのです。だって英良さんは音楽家だもの、「返せぇー!」と叫んでも体格のいい三木さんには負けてしまうんです。免許証の名前は『和賀英良』。

*和賀英良の免許証交付日は14年1月31日なので誕生日は少なくとも2月ですね。17年の誕生日まで有効なのでゴールドじゃなくてブルー。駐車違反でもやっちゃったのねきっと。
本籍:長崎市南河内2−46  住所:港区芝6−5−3

いつどうやって手に入れた名前?驚き怒る三木さんを突き飛ばしたら、転んだ三木さんは石で頭を打って意識不明。
驚いて三木さんの名前を呼ぶ英良さん。でも手袋にべったり付いた血を見て、どうしよう、どうしよう、と語っていた瞳。でもそこで何かが切れたのです。
荒い息づかいで、ギョロギョロっとあたりを見回したあと、目を伏せ生唾をゴクンと呑んだ瞬間、視線を上げたときには、完全にスイッチが入ってしまったのです。風に崩れる砂の器。
あえて瞳だけを切り取った映像。あっぱれ!
そして操車場の間に引きずっていき、乱れる呼吸で倒れた三木さんに石を振り下ろし続ける英良さん。多量の返り血を浴びながら・・・。
足早に歩く英良さんの後ろから近づく自転車。ドキドキが伝わってきます。
後ろに気を取られてたら、前の建物の角から赤いコートの女性が出現!がつん!
「失礼!」と言って去ろうとしたら、「血が」などというものだから、英良さんの心臓はたぶん早鐘のように鳴っていたことでしょう。
でもその女性は「私の血が」と言ったのでした。そのとき英良さんの汗がだぁーーーっと流れたのが聞こえました。
あなたのコートに私の血がついたのでは?と言われ、ちょっと見てみたけどそんな様子もないので「大丈夫です。」と言って歩き出します。
ちょっと歩いて振り返ってみた英良さんのコートの袖口にはやっぱり血がついていました。
夜中にこんな寂しいところで、片や焦って歩いてる綺麗な男、片や指から血を流しながら涙目で歩いてる女、なんて滅多にあるシチュエーションじゃありません。お互いに強烈に印象に残ったことでしょう。

<港区芝>
家に帰って、シルエットで白いシャツをまとう後姿にまたやられちゃう。
洗面所で白いタートルの血を洗う英良さん。洗剤をたっぷりかけて、ゴシゴシゴシゴシ。
洗っても洗っても落ちない血。洗濯機で洗って乾燥もさせたのですが・・・。
その頃はもう遺体が見つかってたのです。顔も指紋も10本つぶされた残忍な手口。
凶器の石はさすがに持って帰れなかったんですね。今西刑事の「いただきますか。」が今回の流行語でしょうか。
朝になったけどたぶん寝てない英良さん。自宅のシュレッダーで三木さんの持ち物を処分していいのでしょうか。
朝のニュースはウォッチです。ものすごい広い部屋。想像をはるかに越えました。
ニュースを見る横顔にまたくらくらしてしまいます。
シュレッダーのくずのビニール袋を縛りながら聞いていると、評論家の関川さんがコメントしてました。
英良さんが心を許せるのはピアノだけ。ピアノを見ると心が落ち着くのでしょう。近づいてピアノを指でそっとなぞったりして、そのままへたりこんでピアノに寄りかかってるのが、もうたまりません。
悲劇のヒロイン状態ですから。ピアノの冷たい感触に頬を当ててる感じ。

<翌日>
聞き込みで、ふたりが話していたバーがもう見つかってしまってます。白いタートルを着てた若い男と東北弁の男。『カメダは変わりないですか?』と言ってたなどという情報もすでにゲットしてる警察。

いつまでもピアノに寄りかかっているわけにもいかない英良さんですが、パトカーの音にビクっとするなんて、ちょっとかわいくて。
カバン(三木さんの?)に血の落ちないタートルネックを入れて、それをビ二ール袋に入れて、それを
寝室のクローゼットの中から出した紙袋に入れます。
寝室もすごいです。リビングから階段を数段上がったところが寝室。ということは、これワンフロア-みたいな感じ?ざっと30畳?暖房費がすっごいかかりそう。
英良さん、ゴミを分別しないで自分のマンションのゴミ捨て場に捨てようとするなんて、それはちょっと軽率すぎです。頭のいい方のすることとは思えない。もっと気をつけましょう。
車を運転する英良さん。細めのサングラスとハンドルの色がコーディネートされてて、皮の手袋がまた素敵。
途中で見かけた赤いコートの女が夕べの女なわけないでしょ?って思ったらそうだったのでした。

劇団・響のあさみさんは夕べ男をひっぱたいて手を怪我してたのでした。
苦節何年、ついに主役を射止めたあさみさん。マント着用の怪しい劇団主宰者・麻生さんから告げられて大喜び。あさみさんの服のジッパーをさりげなく上げるなんてちょっと怖いです。市村さん。
海近くの公園で車を止めて新聞を読みふける英良さん。深くため息をつくのです。
近くの学校の子供たちでしょうか、ワイワイとやってきたのを見て、うっすらと微笑んだところで暖かい心をもった人なんだとわかります。

<スター和賀英良>
婚約者綾香の父親の“囲む会”に借り出された英良さん。
ロビーで綾香と話してると隣の席の人が持ってる夕刊紙に『スナックゆうこ』『カメダ』『白いタートルの男』という文字が!昼間にあれほど新聞を読みふけったのに、一般紙には出てないんです!
綾香の声など耳を素通りです。
「英良さん?」
「ん?」
「どしたの?」
「いや。」

ここ!この「ん?」がすっごーーーーーくいい!眉をちょいっと上げて、すっごい優しい声。この「ん?」は中居史上3本の指に入る「ん?」だわー!!

会場内でおばさまたちにキャーキャーされてるのは、当然中居正広として、でしょう。人垣の中を通る英良さんは中居さんの照れたときの顔になってました。
夕刊紙をちゃんと買って帰った英良さん。血染めのタートルは無造作にそこに置いたまま。
「カ・メ・ダ・○」とつぶやく横顔。ワタクシ、その唇のアップと声でちょっとイッちゃうかもです。

<1週間後>
捜査に進展なし。この1週間、英良さんは何をしてたのでしょう。
今日も海の公園で新聞を読みふける英良さん。公園にはとってつけたような白いモニュメントがあります。
子供たちがピアニカを吹いているのをじっと見つめて、事件は迷宮入りかという記事を見て天を仰いでちょっとほっとしてる英良さん。
そのとき手に持っていた新聞が風に飛ばされる。そのスローモーションの表情が素敵でございます。眉間に皺も堂に入ったものになってますから。
その新聞を拾ってくれたのがあの夜会ったあさみだったからびっくりの英良さん。夕陽に照らされたその横顔にまたうっとりでございます。
お互いにこの場所に夕焼けを見に来るらしい2人。顔をそむけるようにしてる英良さんだけど、「どこかでお会いしたことありますよね?」と聞かれてしまいます。
「いいえ。」
でも、あさみさんって劇団の人なのに、有名な和賀英良さんを知らないなんてことあるのかしら。それにこんなに美形なんだもん、一度会ったら絶対忘れないって。
後輩に急かされて去っていったあさみさんを、車で急いで追いかけるけどもう車は見あたらなくて。
「あいつは必ず僕を思い出す。」コワくて素敵。

その頃今西刑事は秋田の亀田という地名を発見していました。

過去を捨てたはずなのに徹朗くんと同じように思い出箱なんか持ってる英良さん。ピアニカなんか持ち出してみたりして。
で、それで作曲ですか?それだったら弾けるからでしょうか?
ピアニカで弾いてみた曲をピアノで弾いてみる英良さん。
おぉ!怪我した中指までちゃんと映ってるし。それだけ弾ければ上等!いいじゃん!誰がなんといっても合格です。
四季おりおりのお父さんとの放浪の旅の思い出。
その曲の題名は「宿命」と名づけました。
これって中居さんの字なのかどうなのか?字まで練習したんだろうか。

<タイトルバック>
タイトルバックはもっとちゃんと作ってくれー!!


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